豊田裕大
ドラマ『御上先生』
「この作品は、自分の現在地を確認できる場所」
1月19日から始まり、早くも話題沸騰の日曜劇場「御上先生」(TBS系、毎週日曜午後9:00~)に出演中の豊田裕大さん。未来を夢見る子供たちが、大人たちの権力によって犠牲になっている現実に、一人の官僚教師と高校生たちが共に立ち向かい、教育のあるべき真の姿を描く本作で、要領の悪いことが嫌いで、自分の思ったことをハッキリと言う宮澤涼を演じている豊田さんに、出演が決まった時の気持ちや主演の松坂桃李さんの印象、気になる今後の見どころや展開についてもお話しいただきました!

©TBS
<あらすじ>
文科省官僚の御上孝(松坂桃李)は私立隣徳学院3年2組の教壇に立っている。 29人の生徒を前に、御上の授業が始まる。その場にいる29人の生徒は、それぞれの想いをもって、向き合っていくのだが、御上が投げかけるある問いが、波紋となり、生徒たちをつき動かすことになるー。

今回はオーディションでつかんだ役とうかがいましたが、どんなことを心がけで臨まれたのでしょうか。
ちょうど『ハムレット』という舞台中にオーディションがあったので、自分の中でも今までにないくらい芝居に触れている時間が長く、気持ち的に燃えていました。だから、とてもいい状態でオーディションに入ることができたので、「絶対に受かりたいな」と思って臨みました。
受かった時の率直なお気持ちは?
よかったー!が一番でした。「日曜劇場」という歴史ある場所でお芝居させていただけることはとても光栄なことだと思っています。今回は生徒が29人いるんですけど、これだけ大勢の人たちがいる中でお芝居をすることも、学園ものに出演することも初めてだったので、初めはどういう感じになるのか全く想像が出来なかったです。

豊田さんが演じる宮澤涼は「要領の悪いことが嫌い。正義感があり、自分の思ったことをハッキリと言うタイプ」という人物紹介がありましたが、ご自身で似ているなと思うところはありますか?
宮澤は割とまじめに考えるところや、自分が思ったことを口にして言いたくなる気持ちがわりと強くあるので、そこは自分と少し似ているなと思います。
第一話から引き込まれる展開で今後が楽しみですが、初回放送後の反響は豊田さんのところにも届いていましたか?
友達から「見たよ、面白かったよ」とか「すごく深い内容のドラマだね」といった連絡をもらいました。教員免許をもっている大学時代の友達が「僕もこういう風に感じることがある。すごく考えさせられる内容だった」と言っていたんです。自分が出ている作品でこんなにもたくさんの方々や身近な人に影響を与えられているのは、改めてすごいことだなと思いました。

現場の雰囲気はどんな感じですか?
撮影に入るときの切り替えがすごい現場だなと思います。お芝居に対しての集中力がみんな高いので、僕も至らないところを毎日考えさせられる現場です。もちろん、休憩時間にはみんなで楽しくおしゃべりすることもあります。松坂さんを筆頭に現場を引っ張ってくださって、背中で見せてくれる人たちがたくさんいるので、すごく刺激を受ける現場です。
特にクラスメイトの方で、話すことが多い方はいらっしゃいますか。
結構、みんなと話します。特に男子メンバーとはよく話していて、同い年の(八村)倫太郎くんはムードメーカーで行動力もあり、とても助けられています。神崎を演じている奥平(大兼)くんがすごく魅力的だと思っていて。本当に魅力的で、一人一人を挙げていったらキリがないくらい。全員、素敵な人ばかりです。

御上先生が突然担任として学園に来たことに好意的な人もいれば、批判的な生徒もいました。宮澤くん的には御上先生のことを初見でどう感じたと思いますか。
宮澤はAO入試で受かりたい人物で、御上先生のことはちょっと邪魔というか、辟易しているように感じました。めちゃくちゃ嫌うというわけではなく、どこか呆れているようなイメージです。だけど、内申や成績を落とされたら困るので、先生に対してはその態度はあまり見せないようにしている感じです。

御上先生を演じている松坂桃李さんは事務所の先輩でもありますが、豊田さんにとってどんな存在ですか。
松坂さんはいつも物腰が低くて温かみがある方なので、なんだか「仙人」みたいなイメージもあります(笑)。これまでも、菅田(将暉)さんなど事務所の先輩とご一緒させていただく機会が何回かあったのですが、そのたびに「作品の全てを背負い込むのが先輩なんだ」と毎回そのすごさに驚いています。
今回は撮影前に、キャストやスタッフさんあわせて200人ぐらい集まった顔合わせがあったのですが、そこで松坂さんが大勢の人の前で挨拶をされている姿を見て「先輩ってすごいな」と改めて尊敬しました。「TopCoat夏祭り」という事務所内のイベントがあって、2年前に松坂さんと一緒にMCをやったんです。その時もすごく話しやすかった思い出があります。

今後、御上先生と宮澤くんの絡みがある回はありそうですか?
宮澤がメインになる回、あります!御上先生と直接対峙するという感じではなく、他のことに対しての悩みがあって、それを解決する上で御上先生と話すといった感じですが、宮澤自身、御上先生が話した言葉にちゃんと影響を受けているし、御上先生の言葉で宮澤自体の考え方に変化も起こっていきます。
宮澤の回は、ちょっと難しいテーマなんです。話している内容が難しくて、「こいつ、何を話しているんだろう?」と思うかもしれないですが、そこも面白いポイントかなと思います。
「御上先生」という作品がご自身にとってどんな作品になると感じていますか。
地に足をつけてやらせてもらっている現場で、松坂さんをはじめ、生徒のみんなにも影響をもらえる場所でもあるし、自分の現在地を確認できる場所でもあると思っています。まだ撮影している途中ですが、間違いなく自分の中で変わるポイントになっています。

クラスメイトの中では、奥平大兼さん演じる神崎が主軸となって展開していくのかなと思いましたが、お話しいただける範囲で今後の展開や見どころを教えて下さい。
見どころしかないぐらい台本が良いですし、それを表現する役者さんたちも素晴らしいし、主題歌もONE OK ROCKさんが担当してくださって、本当に豪華で見どころがたくさんあるので、絶対に一話も見逃さない方がいいと思います!
宮澤はいつも3人組でいることが多いのですが、山下幸輝くんが演じる冬木の言葉もちゃんと自分で主体的に考えて、咀嚼して成長していくところも見えてくると思うので、そんなところにもぜひ注目してみていただけると嬉しいです。

豊田裕大
とよだ ゆうだい
1999年4月10日生まれ。
取材時間は夜遅く、多忙ながらも、疲れた様子を一切見せず、明るさと元気が溢れていた豊田さん。インタビューでも終始楽しそうに話されているのが印象的でした。役者業もモデル業も違った軸を大切にされていて、どちらのお話を聞いても悩むことも含めて楽しそうに充実されているのがお話しの中ですごく伝わってきました。またインタビュー後ではスタッフと行きつけのお店の意見交換をしているトークは大盛り上がりでした。後編では高校時代の学生生活やグルメなど色々伺っています!お楽しみに!
「MEN‘S NON-NO」専属モデル。
最近の出演作に、テレビドラマでは、フジテレビ『コスメティックス・プレイラバー』(‘24)、フジテレビ『高額当選しちゃいました』(‘24)、BS-TBS『夫婦の秘密』(‘24)、映画では、『法廷遊戯』(‘23)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』(‘23)などがある。

©TBS
作品:日曜劇場『御上先生』
キャスト:松坂桃李
吉岡里帆
奥平大兼、蒔田彩珠、窪塚愛流、吉柳咲良、豊田裕大、上坂樹里、髙石あかり、八村倫太郎、山下幸輝、夏生大湖、影山優佳、永瀬莉子、森 愁斗、安斉星来、矢吹奈子、今井柊斗、真弓孟之、西本まりん、花岡すみれ、野内まる、山田健人、渡辺 色、青山凌大、藤本一輝、唐木俊輔、大塚萌香、鈴川紗由、芹沢雛梨、白倉碧空、他
脚本:詩森ろば
主題歌:ONE OK ROCK 「Puppets Can’t Control You」
プロデューサー:飯田和孝 中西真央 中澤美波
演出:宮崎陽平 嶋田広野 小牧 桜
音楽:鷺巣詩郎
脚本協力:畠山隼一 岡田真理
教育監修:西岡壱誠
学校教育監修:工藤勇一
製作著作:TBS
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:速水昭仁
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿