佐野勇斗
劇場版『トリリオンゲーム』
目黒くんには何度も救ってもらっています
2023年7月期に放送されたドラマ『トリリオンゲーム』がスケールアップし、劇場版として帰ってきました。ワガママで人たらしな“世界を覆すハッタリ男”のハル(目黒 蓮)とタッグを組む、気弱で心やさしい“凄腕エンジニア”のガクを演じる佐野勇斗さんに、撮影の思い出や、目黒さんとのエピソードなどを伺いました。

Ⓒ2025劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会
Ⓒ稲垣理一郎・池上遼一/小学館
<あらすじ>
ハルとガクの興したトリリオンゲーム社は、莫大な利益を生み出す夢とロマンを秘めた日本初のカジノリゾート開発に乗り出す。一夜にして大金が動く、豪華絢爛なカジノリゾートを舞台に、会社と人生を賭けた壮大な闘いが繰り広げられる!いまだかつてない危険と隣り合わせの世界に飛び込むハルとガクの運命は……!?

今回、劇場版『トリリオンゲーム』でガクを演じるにあたり、ドラマ版から意識的に変えた部分はありますか?
それが、特にないんです。あえて(ドラマ版から)変えなかったというか。実はドラマ版の後半で、劇場版でのガクの話がちょっとだけ描かれていて。そのときは、監督とも話し合って少し大人っぽく演じたんです。というのも、トリリオンゲーム社の社長としてのシーンだったので、しっかりした一面を見せなきゃと思って。でも、劇場版ではずーっとハルと一緒だったので。ハルと一緒にいるときは、もういつも通りのガクでいこうと。メガネを変えようかという案もあったのですが、最終的にはそれもなくして、いつも通りの格好でいくことになりました。
ハルとバディを組むガクですが、劇場版になって、さらに進化したと感じる部分はありますか?
これはもう、ずっと目黒くんとも話しているのですが、よりアドリブを多くした……というか、結果的に多くなっちゃったんですけど。だから、お互いにハルとガクになりきって、楽しんでお芝居をしていたなって。目黒くんはハルとして、ガクにちょっと意地悪じゃないですけど、ちょっかいをかけてくるようなお芝居をしてきて、僕がそれに応えるみたいな、そういう形が完全にでき上がっていたので。お芝居をしていて、ドラマ版のときよりもさらに楽しかったです。
そういったアドリブは、事前に打ち合わせをせずとも、本番で自然と生まれるものなのでしょうか。
そうですね。ドラマや映画を撮るときって、カメラを回さずにお芝居のテストをする段取りというものがあるのですが、そのときに“あっ、ここはちょっとアドリブでいくんだな”と、空気でわかるんです。そこでちょっと気持ちを考えたりはしますが、目黒くんと打ち合わせとかは……まぁ、たまにすることはありましたけど、ほぼほぼなかったです。

ガクは、学生時代にカツアゲにあっているところをハルに助けられて友達になりました。佐野さん自身が、困っているときに助けてもらった恩人はいらっしゃいますか?
今まで生きてきてってことですよね?救われた……うーん、でもこれも、やっぱり目黒くんになっちゃうなー。ドラマ版『トリリオンゲーム』で出会ってからこれまでの期間で、ホントにありがたいことに、僕もすごくいろんな経験をさせてもらって。日々、お仕事をいただけている状況なんですけど。そうすると、立ち止まってゆっくりと考える時間がなくなって、日々、悩みが蓄積していくんです。たぶん、自分でも気づかないところで悩んでいるんでしょうね。そんなときに目黒くんが、もう数えきれないほどの言葉をくださって。そのひと言ひと言に救われます。目黒くんには、ホントに何度も救ってもらっています。
たとえば、どんな言葉をくださるのですか?
「あきらめずに続けたヤツにしか見られない世界があったりするんだよ」とか。結局は気持ちが大事だ、ということだと思うんですけど。この世界って、孤独な戦いでもあって。グループ活動をしていて仲間がいても、どうしてもそういう感覚になってしまうことがあるんです。そんななかで、同じようにグループ活動をしている目黒くんからそう言ってもらえると、すごく救われましたね。そういう気持ちをわかってくれる人がいるというだけで。同時に、気持ちを奮い立たせてもらえた部分もあります。
また、どんな役にも柔軟に対応されているのがとても印象的ですが、ご自身的にはいかがでしょうか?
そうなのかなぁ……あっ、でも、たとえば『トリリオンゲーム』で、目黒くん以外の人がハルを演じていたら、たぶん全然違うガクにしていたと思うし。ほかのキャストの人がどう演じるかを見て自分のお芝居を変えたりとか、そういうことはします。

完成した作品をご覧になって、いかがでしたか?
台本上では知っていても、映像として見るのは初めてというシーンも多かったのですが、“あっ、こういうふうになるんだ!?”って、みなさんのお芝居が自分の想像をはるかに超えてきて。すごく簡単な表現ですけど、最後まで展開が読めないまま飽きずに観られたというか。いち視聴者として楽しんじゃいました。
特に好きなシーンを教えてください。
いっぱいあるんですけど、大根を抜くシーンとか……島でのシーンはけっこう好きです。実は、これもアドリブなんです。どうやって抜くかとか、そういうところも含めて。ホントに一瞬で、5秒もないシーンなんですけど、そのシーンを見るとシンプルに楽しかった思い出がよみがえってくるので、好きです。あと、ハルがピンチになるシーンもすごく好きです。

ガクとリンリンの恋の行方が気になる方も多いと思いますが、劇場版『トリリオンゲーム』を楽しみにしている方へメッセージをお願いします!
ガクとリンリンは結婚します!いや、まだわからないですけど、結婚したらいいなぁという願望を込めて(笑)。……あれっ、質問なんでしたっけ?
(笑)。メッセージですね。作品を楽しみにしている方へ(笑)。
あー!そういうことか。ごめんなさい!(笑)もちろん、ガクとリンリンの恋の行方にも注目してほしいです。ドラマ版では、ガクがリンリンをデートに誘うところで終わっているんです。なので、劇場版ではその後、デートに行ったのか?そこからお付き合いが始まったのか?とか、その後の展開にも注目しながら観てください!

佐野勇斗
さの はやと
1998年3月23日生まれ。
イベント後に取材をさせていただきましたが、疲れた表情一つ見せずにとても物腰が低く、「なんでも答えます!」とインタビューを受けてくださった佐野さん。公開前ということもあり、ある程度は色々なメディアで話されていた中ではありましたが、なんとか初出しを色々探して話してくださいました。また宣言通りに、ありのままの佐野さんのエピソードは、すごく面白く、聞いているスタッフを何度も笑顔にしてくださいました。また違った角度からの佐野さんのことをお聞きできたように感じます!後編では、グループとの話なども伺っています!お楽しみに!
最近の出演作に、テレビドラマでは、テレビ朝日系『マイダイアリー』(‘24)、現在放送中のNHK連続テレビ小説 『おむすび』(‘24)、映画では、『六人の嘘つきな大学生』(‘24)などがある。

Ⓒ2025劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会
Ⓒ稲垣理一郎・池上遼一/小学館
タイトル: 劇場版『トリリオンゲーム』
出演者:
目黒 蓮 佐野勇斗
今田美桜 福本莉子 ・ 鈴木浩介 竹財輝之助 あかせあかり 原 嘉孝 津田健次郎 / シシド・カフカ 田辺誠一
石橋 凌 / 吉川晃司 國村 隼
原作: 稲垣理一郎/作画:池上遼一 『トリリオンゲーム』(小学館 ビッグコミックスペリオール 連載)
監督: 村尾嘉昭
脚本: 羽原大介
音楽: 木村秀彬
主題歌: Snow Man 「SBY」 (MENT RECORDING)
公開: 2月14日(金)バレンタインデーより公開中!
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:望月光(ONTASTE)
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿