佐野勇斗
『テッパチ!』
沢山の人に勇気を与えられる
作品だと思う
陸上自衛隊を舞台に、自衛官候補生である青年たちの成長と熱き思いを描いた作品『テッパチ!』。防衛省の全面協力の元、実際の駐屯地で撮影が行われるなど、圧倒的な臨場感に期待が集まっている。そんな同作で候補生メンバーのまとめ役であり、音楽隊への入隊を目指す馬場を演じた佐野さん。かねてから青春ドラマが大好きと語っていた彼にとってまさにピッタリな今作。その魅力を存分に語っていただきました。
<あらすじ>
国生宙(町田啓太)は、高校時代はラグビー部のエースとして全国でも注目される選手だったが、独りよがりで強引なプレーでケガをしてしまう。チームメートから非難された宙は、孤立したまま引退。卒業後は一人暮らしをするのが定職に就かず、フラフラと気楽なその日暮らしの生活を送っていた。
ある日、ケンカが原因で警察沙汰になり、工事現場の仕事はクビ、住んでいたアパートも家賃滞納で立ち退きを言い渡され、途方に暮れてしまう。
そんな時、ある男から「お前にピッタリな仕事を紹介してやる!」と声を掛けられる。「寮完備で三食飯つき!体力自慢のお前にはもってこい!」と言われて紹介された仕事はなんと、国の平和と安全を守る“陸上自衛隊”だった!最初は拒絶する宙だが「仕事は決まんねぇし、どこもアパート貸してくれないし、このままじゃ生活できないから、訓練生でも給料が出るなら、とりあえず受けてやるか」と、何とも中途半端な決意の末、陸上自衛隊の候補生になることに。
生半可な気持ちで入った先には、過酷な訓練が待ち受けていた。しかし、“陸上自衛隊”という天職に出会ったことがきっかけで、宙の人生は大きく変わっていく。大切な仲間と出会い、友情に芽生え、時には恋をし、さまざまな経験を経て人とのつながりの大切さに気付き、少しずつ成長していく。“やけっパチ”な考えで入隊した青年が、自衛官にとって身を守る鉄帽=“テッパチ”をかぶるにふさわしい一人前の自衛官になったとき、未熟で“やけっパチ”だった人生が、本物の“テッパチ”人生へと変わっていく。
防衛省の全面協力のもと、
実際の駐屯地で撮影を行いましたが、
現場はどのような雰囲気ですか?
今回、特別に許可をいただいて朝霞の陸上自衛隊の駐屯地で撮影させていただいたのですが、ヘリコプターが飛び交っていたり戦車がすぐ側を通ったりと、僕たちからすると本当に非日常な空間なんですよ。めちゃくちゃテンション上がりますね(笑)。仕上がった映像の臨場感も凄くて。
今回、
個性溢れるキャラクターが揃っていますが、
第1班の候補生メンバーとの撮影は
いかがですか?
メンバーにはさまざまな年代がいるのですが、みんなすごく仲が良くて。撮影の合間とかに、町田さん主導で作品を良くするために話し合ったりして、良いチームワークだと思っています。台本以上のものが出来上がっている感覚がありますね。
撮影にあたっても
10キロ以上パンプアップされたとのことですが、
具体的にどういう風に増量されたんですか?
僕自身、昔からスポーツをやっていたので、腹筋はある程度は仕上がっていました。でも上半身や胸、肩周りがどうしても華奢でした。なので、まず筋肉を付けるために、食べる量を増やすことから始めました。1日に食べる量を5食に増やして、全ての食事満腹になるまで食べて。それを1ヶ月続けた結果、10キロ以上増量することができました。筋トレも行ける日は全て行ってトレーニングをしていました。
現在も継続されているんですか?
今は増やすというよりも絞る方に集中しています。筋肉にカットを出すために、逆にちょっと食事制限したりしていますね。他のメンバーもすごく筋トレをやっているので、お互いに刺激し合っています(笑)。
今回演じられる馬場はどういった人物ですか?
馬場は大好きなトランペットを吹くために自衛隊の音楽隊に入ることを目指していて、そこに向けて真っ直ぐに努力しているんですよね。同時に候補生メンバーのまとめ役でもあり、ちょっと学級委員長っぽい雰囲気があるんですよ。自分でも言うのもなんですが、ちょっと似ているなと思いますね。僕も学生時代は生徒会に参加したり学級委員長をやったりしていたので。なので演じやすいなと感じています。
馬場は音楽隊にかける思いが強いと思いますが、佐野さんをこれまでに何か一つのことに熱中した経験はありますか?
まさに今、M!LKのグループ活動に熱中しています。ドームツアーをしたいという目標が結成当時からずっとあって、ここまでそういった気持ちが揺らがなかったのが初めてなんですよ。8年、9年やって、ずっと目標に向けて走り続けているのが初めてで。
バディ役である町田さんとお芝居を交えてみて、相性の良さを感じるところはありますか?
二人のシーンが多いので、撮影以外でもずっと喋っているんですよね。周りからも良いバディ感が出てるっていうのは言っていただけます。でも町田さんはもっとバディ感を出したいらしくて、本当にアドリブを沢山仕掛けてくるんですよ(笑)。毎回焦りますね(笑)。
現場ではどういった話題で
盛り上がったりするんですか?
候補生メンバーみんなでよく、何を飲めばより効率的に筋肉が付くかとかを話もしたりしています(笑)。駐屯地の中に武道場があり、そこで演技をするシーンがあるのですが、武道場の端っこにダンベルとかバーベルがあって、みんなでやりましたね。町田さんが色々使い方を教えてくれました。あと北村さんの存在も大きくて、僕たちを指導する陸上自衛隊の教育官として、本当にカメラが回ってないところでも一人一人とめちゃくちゃコミュニケーションを取ってくださるんですよ。北村さんと町田さんが率先して、みんなの環境・雰囲気を作ってくれているという感じですね。
今作は青春ドラマの側面も
強いと思うんですけども、
佐野さんの青春のエピソードを教えてください。
高校時代は普通の高校というか、歴代で芸能人がいなかった学校に通っていたので、文化祭やったりとか体育祭とかっていうのが思い出ですね。でも一応アーティスト活動もやってたんで、体育祭の時にクラス全員で僕のグループの曲を踊ったのが思い出に残ってますね。
最後に作品の見どころをお願いします!
僕のいる自衛官候補生の第1班は色々な問題を抱えているのですが、僕が演じる馬場も、一度サラリーマンになったものの、トランペットを演奏したいという夢を諦められなくて陸上自衛隊の世界に入っていて。今の時代、多くの人が「自分はこんなもん」と色々諦めてしまうことが多いと思うんですよ。
だからこの作品を通して、色々と諦めてしまう方々に「自分の人生は一回しかないから何かやっぱり挑戦してみよう」という、勇気を与えられる内容になっていると思います。自分自身も撮影を通して、まだまだ自分できるなって勇気づけられてるので。あとこれはあれですけど、僕ら裸のシーンがあるので、ちょっとやっぱ鍛えたんでしっかり肉体美に注目してほしいです。
佐野勇斗
さの はやと
飾らずまっすぐ丁寧にインタビューに答えてくださっていた佐野さん。とても男気があり、しっかりしている印象を受けたのと同時に誰もが応援したくなるキャラクターだと感じました!編集部のスタッフの髪色に興味津々だった佐野さん。ブリーチの回数を何度も確認して、とても驚いていました(笑)
『テッパチ!』
フジテレビ系 7月6日(水)スタート 毎週水曜22:00〜22:54放送(初回15分拡大)
出演:町田啓太、佐野勇斗、白石麻衣、佐藤寛太、時任勇気、一ノ瀬颯、坂口涼太郎、池田永吉、藤岡真威人/北村一輝 ほか
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:望月光
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
ディレクション:半澤暁
インタビュー:山根将悟
記事:山根将悟/近谷奈生