渡邊圭祐
役者としての引き出しを増やすために、土地を耕し続けている感覚
ソロでは、約2年ぶりの登場となる渡邊圭祐さん。この2年の間に、大河ドラマほか、多くの作品に出演。まもなく、主演映画『2126年、海の星をさがして』や映画『SAKAMOTO DAYS』の公開も控えるなど、演技の幅を着実に広げている渡邊さんに、役者としての意識の変化のほか、3月に開催されるカレンダーの発売記念イベントについても率直に語っていただきました。

『ほどなく、お別れです』は死の受け入れ方についても考えさせる内容ですが、ご自身の死生観というのは?
難しいですね。死について、そこまで考えたことがないかもしれないです。月並みですけど、“いつ死んでもいいように”という感覚で生きようと思ってはいますけど、実際には“今、死んだら後悔するだろうな”というような生き方をしていますし。死生観は特にないというのが、表現としては一番しっくりくるかもしれないです。
たとえば、いつ会えなくなっても後悔のないように、誰に対しても、常に笑顔で別れるようにしている、などは?
理想ではあるけど、それを実行するのはなかなか難しいです。結局のところ、その人が生きていても亡くなっていても、“あいつと、こういうことをやりたいな”と思う気持ちは変わらないです。この映画に携わったことで、死をどう受け入れて進んでいくか、ということがすごく重要なんじゃないかなと思うようになりました。
2024年4月にFASTご登場時に、「役者の仕事は、どれだけ自分のフィールドを広げられるかだと思っている。土地を高くしていくんじゃなくて、広くするほうが大事なんじゃないか」とおっしゃっていました。
たぶんそのとき、田舎に住みたい気持ちがあったのも影響しているんでしょうね(笑)。

そうなのですか!?
いや、どう考えても都会って住みづらいので(笑)。なんでもある反面、なんでも高いし。だから、地元に帰ったときの安心感がとてつもないんです。でも、そこをくらべるのも違うかな、とは思いますけど。いまだに田舎暮らしにあこがれはあります。
同インタビュー内で、ご自身にとって欠かせないものとして「地元の仙台」とお答えになっていました。
今も、それは変わらないです。地元=友達でもあるので。
それから2年、役者という仕事に対する考えが変化したところはありますか?
まだ土地を耕し続けている感じです。変わらず。自分のなかに引き出しを増やすためには、いろんな野菜を育てる必要があって。そのためには、肥料を蓄えていかなければいけない。例えていうなら、育てる作物が、俳優における“役”ですよね。それをどういう方法で育てるか。育て方がわからないと、花は咲かないし、実もならないですから。自分のなかに流れる血をどう清らかにしていくか、あるいは、役に応じて汚していく必要があるかもしれない。そうなってくると、肥料だけでなく水も大事だよねとか。この仕事は、体が資本でもありますし。

今のは例え話ですが、昨年は実際に料理にハマっていたそうですね。
今もそれなりにキッチンには立つんですけど、去年ほどではないです。ここ半年ぐらいは、頻度がすごく落ちました。
3月には、ご自身のカレンダー発売を記念した対面式イベントが開催されます。直接ファンの方と触れ合える機会は貴重だと思いますが、楽しみにしていることは?
こういうイベントがあると、毎回、思うことなんですけど。もったいない時間の使い方をされる方が多いなって感じていて。
それは、どういった場面で感じるのですか?
もっと普通のことを聞いてくれてもいいのに、と思うんです(笑)。たとえば、作品の感想を伝える。「『ほどなく、お別れです』を観ました。ステキでした」と言ってくれた人がいたとして。一人ひとりとお話しできる時間は限られているので、僕は「ありがとうございます」を言うぐらいしかできないんです。それに、そういう感想を伝える手段は、SNSとかいろいろとあるので「昨日、なにを食べたんですか?」とか、せっかくなら、自分だけが知り得る情報を引き出したほうが有益なんじゃないかなって。だから今回は、なるべくたくさんのことをお話しできたらいいなと楽しみにしています。

渡邊さんにとって、ファンの方はどんな存在ですか?
もちろん、いなかったら、僕が仕事を続けられないという存在ですが、それを言うのはキレイごとだなと思っちゃうんです。
言葉にすると、少しウソっぽく感じられてしまう?
はい(笑)。「みんながいるから、僕は輝けます」みたいに言うのは、だっせぇなと思っちゃう(笑)。だって、そう思っていない人なんて、たぶんいないじゃないですか。いろいろと言っていますが、応援してくださる方がいるのはホントにありがたいなと思っています。それこそ僕にとっての地元みたいな存在で、助けられています。これからも自分の人生における楽しい要素の1つとして応援してくださる方がいれば、うれしいです。

渡邊圭祐
わたなべ けいすけ
1993年11月21日生まれ。
撮影では男らしく渋い雰囲気を醸し出してくださった渡邊さん。そして抜群のスタイルでスーツがスラットしていて立ち姿もとてもかっよかったです。また座った時に渡邊さんの関節が鳴り、撮影スタッフ陣を和ませてくださいました。これからもどんな役へのアプローチに対しても真剣に望まれつつも、実はユーモアに溢れて周りを楽しませてくださる渡邊さんのご活躍を応援しております。お久しぶりのご登場ありがとうございました。
最近の出演作に、テレビドラマでは、NHK大河ドラマ「光る君へ」(‘24)、テレビ東京『財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜』(‘25)、映画では、『女神降臨 Before/After』(‘25)、『沈黙の艦隊 北極海大海戦』(‘25)などがあり、2026年3月20日公開の主演映画『2126年、海の星をさがして』、4月29日公開『SAKAMOTO DAYS』が控えている。

ⓒ2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 ⓒ長月天音/小学館
タイトル: ほどなく、お別れです
原作: 長月天音「ほどなく、お別れです」シリーズ(小学館文庫刊)
配給: 東宝
監督: 三木孝浩
脚本監修: 岡田惠和
脚本: 本田隆朗
音楽: 亀田誠治
主題歌: 手嶌葵「アメイジング・グレイス」(ビクターエンタテインメント)
キャスト: 浜辺美波 目黒蓮
森田望智 / 古川琴音 北村匠海 志田未来 渡邊圭祐
野波麻帆 西垣匠 久保史緒里 / 原田泰造
光石研 鈴木浩介 永作博美
夏木マリ
公開日: 2026年2月6日(金)
撮影期間: 2025年2月中旬~3月下旬
コピーライト: ⓒ2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 ⓒ長月天音/小学館
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:秋月庸佑
スタイリスト:岡本健太郎
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿
