醍醐虎汰朗
舞台『千と千尋の神隠し』スタジオジブリの代表作が
舞台化壮大な物語のキーパーソンを務める
2001年に公開され米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞するなど、スタジオジブリの代表作である『千と千尋の神隠し』。同作が来る2022年に初の舞台化する運びとなった。豪華出演者の中、物語のキーパーソンであるハクをWキャストで演じる醍醐虎汰朗さん。弱冠20歳にして世界的名作の主要人物を演じる彼は実はかなりのジブリ好きでもあり、今作への思いも並々ならないものがあるとのこと。作品への想い、そしてハクを演じることになった胸中をお聞きしました。
失礼な質問かもしれませんが、
作品を見たことはありますか?
もちろんです! 小さい頃から何度も見てきました。ジブリが大好きでよく友達とジブリ作品の鑑賞会を開くんですけど、そこでも『千と千尋の神隠し』は絶対に候補に入ってきます。
醍醐さんの考えるジブリ作品の魅力、
『千と千尋の神隠し』の魅力は何でしょうか?
『千と千尋の神隠し』は見た後にすごく穏やかな気持ちになれるんですよね。作品全体に優しさを感じるといいますか。ジブリ作品全てにいえることですけど、例えば何か別のことをしていて横目でジブリ作品を見ていても、気がついたらテレビの前で集中して見ていた、ということがあって。引き込まれる魅力があるんですよ。世界観や音楽、何もかもが素敵で。ジブリの作品を見ている2時間以上に安らげる時間なんてないですね(笑)。毎回、神秘的なんですけど、その中に現実との共通点があったりして。不思議な世界に現実味を持たせるのが凄いなと。あとかなり個人的な意見なんですけど、毎回ヒロインがカワイイ(笑)。ちょっと田舎っぽいといいますか、純粋で透き通った感じで。すみません、ファンが熱く語ったみたいになりました(笑)。
作中で印象に残っているシーンはありますか?
僕『千と千尋の神隠し』の中でハクが一番好きなんです。ハクのシーンの中で一番好きなところがあって、色々なことがあって弱っている千尋に対して「お食べ」とおにぎりを渡すシーンです。ハクの優しさとカッコよさが詰まっていると思いませんか? 「元気が出るようにまじないをかけた」という言葉も素敵ですし。もう、ハク“様”ですよ(笑)。神様みたい。そもそも人でも無いですけどね(笑)。
ハクは独特の存在感があり、
演じるのが大変そうですよね
そうなんですよね。ビジュアル面でいうと男性なんですけど清潔で透明感があって、その名の通り白いイメージがあるじゃないですか。そこにちょっとでも近づこうと、今、美白ケアをしているんですよ。まだ効果は実感できませんが(笑)。それにハクは人では無いじゃないですか。そこに関してもどうやっていこうかなと。多分、台本をもらった後もしばらくは悩むと思いますね。12月から稽古が始まるんですけど、今からドキドキしています。
ハクの役が決まった時はどんな気持ちでしたか?
正直に言えば「うわぁ、ハク決まっちゃったよ!!」という驚きと緊張でした。喜びももちろん大きくあったんですけど、それよりも色々と考えなきゃいけないことが多すぎて(笑)。本当にジブリが好きですし、『千と千尋の神隠し』はジブリを代表する作品であり、その重要人物を演じることになったので。
ハクのことはどんなキャラクターと捉えているんですか?
僕のイメージでは陽か陰で言えば、陰なんですよね。常に落ち着いていてクールでカッコいい。僕自身、周りからは陽のキャラクターと言われるんですけど、その分ハクみたいなクールなキャラクターに憧れがあって。なのでハクを演じている時くらいは、クールでカッコよくありたいですね。
醍醐虎汰朗
だいご こたろう
2000年9月1日生まれ。
作品へのリスペクトを忘れず常にストイックな姿勢を貫く、人懐っこい笑顔が太陽のような20歳。
舞台『千と千尋の神隠し』
2022年2月・3月:帝国劇場
4月:大阪 5月:福岡 6月:札幌 6月・7月:名古屋
原作:宮﨑駿
翻案・演出:ジョン・ケアード
出演:橋本環奈/上白石萌音(Wキャスト)
醍醐虎汰朗/三浦宏規(Wキャスト)
菅原小春/辻本知彦(Wキャスト)
咲妃みゆ/妃海風(Wキャスト)
田口トモロヲ/橋本さとし(Wキャスト)
夏木マリ/朴璐美(Wキャスト)ほか
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:金田紗世子
スタイリスト:カワセ136
インタビュー記事:山根将悟