板垣瑞生
子供のころから、
人を助ける仕事をしたいと思っていたんです
Leminoオリジナルドラマ『夢で見たあの子のために』の主演として、双子の兄弟役という一人二役に初めて挑戦した板垣瑞生さん。最近ハマっている食べ物は? もし俳優になっていなかったら? デビューから10周年を迎える板垣さんの人となりを紐解きます。
<ドラマ『夢で見たあの子のために』>
三部けい原作『夢で見たあの子のために』を実写化し、ドコモの映像配信サービスLeminoにて2023年8月29日から配信がスタートしているオリジナルドラマ。幼少期に両親を惨殺し、双子の兄・一登を連れ去った犯人に”復讐”するためだけに生きてきた中條千里が、その犯人とされる腕に「火」の傷がある男・通称「火の男」を幼馴染の恵南や刑事の若園と探し出し、事件の真相追い、復讐を果たそうとするクライムサスペンス。
タイ料理ですね。最近たくさん食べています。特にガパオライスが好きです。休日もタイ料理ばっかり食べていますし、美味しいお店が多いんですよ。最近仲良くなった方とタイ料理の話ですごく盛り上がって、元々好きで興味もあったんですけど、最近はよりタイ料理への道が深くなっている感じですね(笑)。
例えばどのくらいの頻度で食べても平気?
全然毎日でもいいくらいです(笑)。もう趣味とかイベントみたいなニュアンスを超えて、主食になってきたくらいなんですよ(笑)。最近は自分で作れないかなと思って、トライしているところです。元はと言えば小5くらいのときから好きだったんですけど、大人になってからその熱が再燃した感じですね。
なるほど、ありがとうございます(笑)。
さて、今回の作品では
一人二役に初挑戦とのことでしたが、
振り返ってみていかがでしたか?
原作や台本を読みながら、僕が演じる双子の兄弟は容姿が全く同じでも、生き方とか育ち方が違うだけでこんなにも違う人間になるんだ、ということにまず感銘を受けたことを覚えています。例えば自分がもし芸能界のお仕事をしていなかったらどんな人間になっていたのかとか、そんなことを想像させられるような作品でもありましたし、そういうある意味哲学的な部分も表現したいと思って臨みました。このような機会はこれからもめったにないことだと思いますし、楽しくお芝居させていただきました!
もし芸能人になっていなかったら
どんなお仕事をしていると
想像されたのでしょう?
IT系のサラリーマンとかだと思います。
即答ですね(笑)。
はい(笑)。あ、でも僕は小さい頃は人を助ける仕事をしたくて、介護士さんとか老人ホームなどのお仕事をしたいと思っていたんですよ。保育園の先生とか。誰かのお世話をするとか、誰かを育てるみたいなことが好きというか、そういう人になりたいという憧れがあったんです。
小さい頃というのは
どのくらいのときでしょうか?
それこそ役者のお仕事をさせていただく前の、本当に子供の頃から思っていたことですね。当時は例えばスターバックス店員とかに憧れている子もいたんですけど、笑顔を与えたりという意味では人を助けるお仕事だとは思うのですが、僕はそれよりも物理的にというか、直接的に人を助けられるようなことをしたいという気持ちが強くありました。
その気持ちは俳優というお仕事にも
通じる部分はあるのでしょうか?
あります。役者はいろんな人に自分のことを見ていただくお仕事で、直接的ではないですけどメディアを通して多くの人に影響を与えたり、場合によっては助けたりすることができると思っています。でも元々は新聞に載りたくて役者を目指し始めたんですよ(笑)。
そうなんですね!?
新聞に載りたかったのはなぜですか?
雑誌やTVにももちろん出てみたい気持ちはあったのですが、一番早く社会に情報が伝わるのが新聞だというのと、僕が小5、6年生の頃のある日の新聞で、新宿駅で倒れてしまった男の人を通行人がみんなずっとスルーし続けるみたいなニュースを目にして、イヤだなあ、と思って。でも基本的には新聞に載る機会というのはめったにないじゃないですか。でも俳優などの芸能人になればメディアに出られますし、そうすれば自分が発信したいタイミングで自分の発信したい情報を世の中に伝えられるかな、と思ったのがきっかけなんです。
なるほど。
板垣さんは今年でデビューされて
10年ほどになりますが、
節目として意識されていることはありますか?
節目という意識自体が実はあまりないんですよね。いい年数だなあとは思いますけど(笑)。でも、今までやってきた経験や歴史が、すごく今地面になってくれていると感じるので、それを踏み台にして今後はもっと高く飛ぼうと思っています。
デビュー当時と比べて
お仕事の捉え方に変化はありますか?
僕にとってお芝居がもう呼吸みたいなものになっているので、それが深まってきた実感はあります。やっぱり1年目の頃とかに比べるとより深い呼吸をしているな、というか。より自分にとって当たり前の、人生において切っても切り離せないものになった感じです。
反対に
この10年で変わらないことはありますか?
たまに台本にハグすることです(笑)。
それはこう、文字通り抱きしめる?
そうです(笑)。僕がお芝居のことで最初に教えていただいたことがそれだったんです。ハグをしろって教わったわけではなくて。作品をリスペクトして大切に思う意識を忘れないことを教えていただいたんですよね。その意識が子供のころから今でもずっと根幹にあって、当たり前になっていることです。たまに台本に「よろしくね」とか、落としちゃったときに「ごめんね」とか、良い芝居できたときに「ありがとう」とか、話しかけちゃったりもしますね(笑)。
まるで体の一部というか、
人間のように扱ってらっしゃるんですね?
いや、それは違います。紙ですから(笑)。
板垣瑞生
いたがき みずき
驚くほど明るくフレンドリーに話しかけてくださった板垣さん。チェキ撮影に手間取っていると何気ない話で場を繋いでくださり、その優しさに救われたスタッフは完全に板垣さんの虜です! インタビューでは質問ごとにしっかり考え自分の言葉で話そうとしてくださっていて、その中での「今までの経験が地面になっている」という言葉が印象的でした。
2000年10月25日生まれ。
最近の出演作に、映画『交換ウソ日記』(‘23)、WOWOW『ドロップ』(‘23)、『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』(‘23)、映画『HiGH&LOW THE WORST X』(‘22)、NTV『ばかやろうのキス』(‘22)などがあり、2024年1月からはNHK『正直不動産SP』、『正直不動産2』に出演予定。
Leminoオリジナルドラマ
『夢で見たあの子のために』
毎週火曜日正午配信(最新話は配信開始から1週間無料公開)
現在1,2話無料配信中
※Item Credit
アウトジャケット¥150,700、インナージャケット¥167,200、Tシャツ¥19,800、パンツ¥74,800、シューズ¥283,800(以上全てYohji Yamamoto)リング親指¥27,500、中指¥26,400(共にPLUIE/PLUIE tokyo)
(お問い合わせ先) Yohji Yamamoto Press room 03-5463-1500
PLUIE tokyo 03-6450-5777
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:奥山信次(b.sun)
スタイリスト:石橋修一
インタビュー:小枝指優樹
記事:小枝指優樹/緒方百恵