鈴木伸之
テレビ東京『お茶にごす。』
“茶道”と“不良”を通して描く、
「本当の人間性」を見つめることの大切さ
「合理的な方だな」そう表現すると途端に冷たい雰囲気を醸し出してしまうかもしれないが、決してそんな意味ではないことを前述させていただくとして、鈴木さんは「合理的な方だな」と思う。彼の言葉には“真”があるのだ。そしてその“真”には揺るぎない漢気が感じられる。だからこそ、私たちの目に映る彼の姿は能率的で迷いがない。数々の「不良」役を務めながら、相反する「好青年」の役も見事に演じ抜く。ふり幅が広い役の根底にある“鈴木伸之”という種子に目を向けた時、その可能性をひしひしと感じることができるだろう。合理的で柔軟な種子を持つ鈴木さんに聞いた、テレビ東京連続ドラマ単独初主演のお話。
テレビ東京『お茶にごす。』
<あらすじ>
強面で威圧的な雰囲気の船橋雅矢は、その見た目からむやみやたらと喧嘩を売られ“悪魔(デビル)まークン”と呼ばれていた。高校入学を機に“暴力の連鎖を抜け出し平穏な日々を過ごしたい”と意気込むが入学初日に喧嘩を売られ、中学時代の悪名により周りの生徒から避けられる。そんな中、部活勧誘で唯一声をかけてきた茶道部の部長・姉崎奈緒美(久間田琳加)の事が気になり茶道部に入部することに。親友の山田航(瀬戸利樹)や茶道部侵入部員の浅川夏帆(萩原みのり)達と関わり、茶道の心得を知る中で少しずつ変わっていく船橋だったが…。果たして、暴力を卒業し平穏な日々を手に入れることができるのか!
<船橋雅矢>
強面で威圧的な雰囲気からむやみやたらと喧嘩を売られ “悪魔(デビル)まークン”として中学最強の不良としておそれられた過去を持つ高校生。
船橋雅矢 × 鈴木伸之
船橋は中身はすごく素敵な人間なのに、外見の方が先歩きして周囲では「悪い人なんじゃないか」という噂がたってしまっている男の子。実際に話したこともないのに、見た目や噂によって本人とは全く違う人物像に作り上げられてしまうことって実は現実世界でも「割とあるよな」と僕は思っていて。船橋はまさにそういったタイプの悲しい男なんです。ただ、このドラマで描かれているのはそれだけではなく、茶道部での活動を通して周りの人々が変わっていく姿、そして船橋自身も成長していく物語になっています。
不良役が多いイメージの鈴木さんですが、
演じる上で意識していることはありますか?
本当に不良役の作品が非常に多いんですよね。ただ、不良の中にもいろんな不良がいて(笑)。今回の『お茶にごす。』もそうですし、夏に公開の『東京リベンジャーズ』や『今日から俺は!!』の不良役も各々に違った性格やキャラクターを持っているんです。僕自身も改めてその個性を認識しながら、各現場で役を演じさせていただいています。
『お茶にごす。』も、
『今日から俺は!!』の西森(博之)先生原作の作品。
お話を聞いた時の感想を教えてください。
また西森先生の作品に出演できることがすごく嬉しかったです。「茶道」と「不良」という離れた存在の2つが掛け合わさった作品だったので、「どんな風になっていくんだろう」と不安な気持ちを抱きながらも撮影がとても楽しみだったのを覚えています。
原作を読まれてみていかがでしたか?
なにか大きな事件が起きたり、ものすごくイレギュラーな出来事が起きるわけではないんですが、普遍的な日常の中にある「大切な言葉」や「考え」が詰まっている作品だと思いました。船橋に対する周囲の目のように、「人を外見で判断してしまう」といった無意識的にやってしまいがちなことを見直すキッカケになる要素がたくさん漫画原作に描かれていて、それこそが作品の魅力の一つだと感じましたね。
見た目で判断されてしまう船橋ですが、
鈴木さんご自身がよく
勘違いされてしまうことはありますか?
僕、身長が高いからか、初めましての方とお会いした時に「もっと話さない人だと思った」とよく言われるんです(笑)。仲良くなると結構話すタイプなので驚かれることはあります。
船橋と少し似ていますね(笑)。
初挑戦の茶道はいかがでしたか?
作品に入る2か月くらい前から茶道の稽古を始めて、茶道教室にも通わせていただいたんですが、お茶の所作も掛け軸などを鑑賞することも今まで通ってこなかった道だったのですごく勉強になりました。実際にお点前をすることで「この所作にはこういった意味があるんだ」など、言葉だけでは入ってこなかった所作の意味を理解することができたな、と思います。
お点前を習いながら、
鈴木さんご自身が見つけた
「茶道の魅力」は何かありましたか?
お点前では、所作の順番を意識しながら指先の綺麗さを求められるので非常に難しい部分も多かったんですが、先生に教わり、自分でも練習を重ねていって少しづつお点前が形になっていくごとに「お茶の世界に入れた」ような感覚になれました。一つひとつにきちんと意味がある「お茶の世界」の深さを知って精神面もすごく鍛えられましたね。
Highlight of 『お茶にごす。』
このドラマは中学校で有名だった不良少年が、ひょんなことで茶道部に入部して「暴力を禁ずる」というところから物語が始まります。主人公である船橋が感じたように、今まで触れて来なかった世界や人に触れることで、新しい化学反応と経験が生まれて「広い世界に繋がっていくんだな」と、この作品を通して感じていただけるんじゃないかな。そして、そんな船橋の姿に感化されて、人に対する自分の見方を考えるキッカケにもなると思います。全然堅苦しい内容ではないので、家で時間がある時にいろんな人と一緒に観ていただけたら嬉しいです。
鈴木伸之
すずき のぶゆき
1992年10月14日生まれ。
リアリズムな視点×フレキシブルな遊び心、広濶な大地で2つの枝を自由に伸ばし続ける28歳。
テレビ東京『お茶にごす。』
2021年テレビ東京にて放送予定
配信:Amazon Prime Videoにて
3月5日(金)より全12話一挙配信
原作:西森博之「お茶にごす。」
(小学館「少年サンデーコミックス」刊)
出演:鈴木伸之 瀬戸利樹 萩原みのり 久間田琳加
永島聖羅 仁科かりん 平川結月 山本直寛
濱正悟/野間口徹
映画『ブレイブ -群青戦記-』
2021年3月12日(金)全国ロードショー
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会
©笠原真樹/集英社
監督:本広克行 脚本:山浦雅大 山本透
出演:新田真剣佑 山崎紘菜 鈴木伸之 渡邊圭祐
濱田龍臣 鈴木仁 飯島寛騎 福山翔大
水谷果穂 宮下かな子
市川知宏・高橋光臣/三浦春馬・松山ケンイチ
※Team Credit
カメラマン:田中丸善治
スタイリスト:Hirohito Honda (Hirohito Honda スタイリングオフィス)
ヘアメイク:下川真矢
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり
※Item Credit
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