矢部昌暉
舞台『青山オペレッタ THE STAGE』
未知の世界への“挑戦心”が作品のエッセンスに―
撮影中、モニターをじっと観ていると“ふいの表情”に心がグワッと掴まれることがある。果たして何に掴まれているのかは分からないけれど、急激に熱が走る。「初めまして」の矢部さんに心が掴まれたのは、さり気なさすぎる微笑みの表情だった。整然としたカッコよさの中に潜む悪戯な一笑が急に顔を出す。そんな突発的なトキメキに、彼に対する興味が膨らんでゆく。DISH//のメンバーとして音楽を愛し、俳優としてストイックに芝居を学ぶ。無数の星のように幾つもの才能をそれぞれの場所で煌めかせる彼に聞いた“声優”への挑戦と舞台のお話
Stage of FAST -Stage 20-
舞台『青山オペレッタ THE STAGE』
<あらすじ>
東京・青山にある、未婚の若い男性だけで構成された歌劇団。その歴史は古く、100年以上に及ぶ由緒ある歌劇団で、その成り立ちから女性役も男性が演じるのが特色。記念すべき「100期生」を迎えるにあたり、実験的な新チーム「ノーヴァ」が結成されるが、特別オーディションで選ばれた「100期生」は、個性の強すぎるメンバーばかりだった。果たして彼らは、半年後の初舞台を成功させることが出来るのか——。
<長衛輝夜>
超絶俺様な元天才子役/男役(マルテ)
元天才子役。3歳で芸能界に入り、ドラマや映画など有名作品に多数出演していた。大人顔負けの演技力で、数々の賞を受賞するほど活躍していたが、中学にあがると同時に学業に専念するために休業。3年のブランクを経て青山に入団することに。演技、歌、踊り共にそつなくこなす。
長衛輝夜 × 矢部昌暉
輝夜は設定としては「超絶俺様」なキャラクターなんですが、実際は子供の頃から「天才子役」として活躍してきた分、礼儀をしっかりとわきまえている子なんです。僕としては「超絶俺様」というよりは、根の「良い子ちゃん」がにじみ出過ぎているイメージでした(笑)。ただ、そんな礼儀正しい一面を持ちつつも、どこか生意気な16歳っぽさが垣間見える部分もあって。ちょっと小生意気な魅力のある可愛らしいキャラクターだと思います。
声のみのお芝居というチャレンジ。
最初、やり始めた時に大変だったことはありますか?
今までも芝居自体は何度かやらせていただいているんですが、声優としてのお仕事は僕の中で「180度違う」と言ってもいいくらい芝居の仕方が違って大変でしたね。
具体的にはどんな部分に苦労しましたか?
まず、セリフのやりとりの時に意識しないといけない「間」の部分ですね。舞台だと共演者の方とのセリフの掛け合いで生まれる芝居があるんですけど、アフレコになると録音の関係上、前のセリフに被らないように話さなきゃいけない時があって。そこの「間」を感じ取るのが難しかったです。あと、とにかくマイクに向かって話さないといけないので、身体を動かしてお芝居することもできず…。台本から「今、話している相手はあの辺にいるな」と読み取って、マイクとの距離を測ったり、声のボリュームを変えたりして模索していました。
そんな苦労を経ての今、
アフレコは楽しいですか?
最初の頃よりは楽しめるようになりました。とはいえ、まだ勢いでセリフを言ってしまって、音響監督の方から指示をいただくこともあるんですが、その度に様々なやり方を見つけて新しい演技の仕方を学べている気がします。声優のお仕事は舞台でも活かせることが本当にたくさんあるんですよ。どんどん吸収して勉強したいと思います。
矢部さんが試行錯誤を繰り返した
『青山オペレッタ』がついに舞台化ですね!
キャストのみんなで「多分、舞台の稽古や本番の時はみんな生き生きしてるよね!」と、すでに話しています(笑)。僕だけじゃなく、声優に初チャレンジして大変さを感じてきたキャストも多かったので、今回の舞台ではその想いの爆発が良い作品を生み出す起爆剤になるんじゃないかな、と思いますね。
今までは声で共演されていた皆さんとの
舞台上でのお芝居、意気込みを教えてください。
今までの2.5次元の作品は、もともとの原作があって、それがアニメ化されて声優の方が声をあてたキャラクターを僕らが演じていたので、原作ファンの方やアニメファンの方の想いを尊重しつつ役作りをしていたんですが、この作品に関しては本当に一から自分がキャラクターを作ってきたので、未知の挑戦ではあるもののある意味思いっきり自分らしくお芝居ができるんじゃないかと思っています。今の状況下だとなかなか一緒に収録ができてない方もいらっしゃって、配信を聴いて初めて「この人はこのセリフをこうやって言うのか」と学ばせていただくことも多かったので、やっと皆さんと面と向かって芝居ができることに楽しみしかないです。もちろん引き続きしっかりと対策をしながら頑張ります。
配信を聴いて特に印象的だった、
他キャストの方の表現は何かありますか?
小さい頃から一緒に仕事をしていた長江崚行の宮嶋あさひ役にびっくりしましたね。お互いに全てを知っているような関係の崚行が女役であるベネラを演じていることがまず不思議で…(笑)。しかも舞台ビジュアルを見たらめちゃくちゃ可愛くて!さらに不思議な気持ちになりました(笑)。この役のために「7㎏痩せた」と言っていて、「努力家なところは変わってないな」と改めて思いましたね。
Message from 『青山オペレッタ THE STAGE』
ここまでラジオドラマとして、ありがたいことにたくさんの方に聴いていただいた作品がついに舞台化します。作品自体の面白さはもちろん、キャラクター一人ひとりの成長を応援したくなるような個性の強さも見どころです。それぞれに長所もあれば短所もある、本当に人間らしいメンバーが揃っているので、にぎやかで楽しい気分にもなっていただけるんじゃないかな、と。絶対に良い作品をお届けします。公演まで楽しみに待ってていただけたら嬉しいです。
矢部昌暉
やべ まさき
1998年1月9日生まれ。
ダンスロックバンドDISH//のメンバー。
揺るぎない“覚悟の音”を仕合せて、柔らかく馴染むハーモニーを心の弦から弾き放つ23歳。
舞台『青山オペレッタ THE STAGE』
東京公演:2021年4月22日(木)~25日(日)
会場:渋谷区文化総合センター大和田4階
さくらホール
出演者:長江崚行 中山優貴 大隅勇太 矢部昌暉
大平崚也 友常勇気/
杉江大志 丘山晴己 北川尚弥
利根健太朗 他
DISH// 4th FULL ALBUM『X』
<CD収録曲>
猫 ~THE FIRST TAKE ver.~/僕らが強く。/
あたりまえ/バースデー/NOT FLUNKY
and more…
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:Yuu.(Leading)
スタイリスト:金田健志
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:笹和紗
※Item Credit
usedのカーディガン¥34,900(what’z up原宿店)、
usedのTシャツ¥12,900(what’z up原宿店)、
usedのパンツ¥5,900(what’z up原宿店)、
ベルト¥76,000(SHINGO KUZUNO/Sian PR)、
ネックレス¥100,000(SHINGO KUZUNO/Sian PR)、
バングル¥123,000(SHINGO KUZUNO/Sian PR)、
リング¥25,000(SHINGO KUZUNO/Sian PR)、
ブレスレット¥16,500(LEMONTEA)、
シューズ¥8,900(SIGMA)