鈴鹿央士
いろんなものが積み重なってモチベーションになっている
デビュー以来、ドラマ『ドラゴン桜』、ドラマ『六本木クラス』など数々の話題作に出演してきた鈴鹿央士さん。2022年のドラマ『silent』では、主人公の幸せを願う心やさしい青年を演じ、一気に知名度を上げた。多忙な日々を送る今、初心を振り返ってもらいつつ、仕事に対する今の思いなどを伺いました。
©2023映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』製作委員会
全国高校eスポーツ大会の決勝戦に出場するため、達郎、翔太、亘が上京するシーンがありますが、ご自身の上京時のことを思い出しましたか?
そうですね。僕自身は、高校卒業のタイミングで上京したのですが、地元を離れるのが寂しくて悲しくて、東京行きの新幹線のなかではずっと泣いていました。達郎たちは、もちろん緊張もあるだろうけど、決勝戦に出るという楽しみのほうが大きかったと思うので、そこはちょっと違うかもしれません。
初めて東京に降り立ったときは、どんな気持ちでしたか?
異世界感がすごくありました。“こんなに建物がデカいんだ!”とか。東京って、どっちを向いても建物に囲まれているというか、景色を見渡せる場所が少なくて。その閉鎖感とともに、“これが大都会・東京か!”という高揚感もあって。きっと達郎たちも、同じようにいろんな感情が混じり合ってぐちゃぐちゃになっていたと思うし、長時間の移動で疲れもあるだろうから、そのときの自分の気持ちを重ねてお芝居をしました。
ご自身が上京する際も、寂しさが大きかったとはいえ、芸能界という新しい世界に飛び込むことへの楽しみもあったのでしょうか。
芸能界というものが未知すぎて、ほぼ“無”の境地でした。でも、“これから何がどうなるかわからないから、考えてもしかたない。東京に出てきてから考えよう”とは思っていました。とりあえず、“目の前にできた壁をぶち抜いてがんばろう!”って。
そこから役者としての一歩を踏み出したわけですが、今、鈴鹿さんがお仕事を続けるモチベーションになっているものは?
それはたくさんあるんですけど……自分の出演作を見てくださった方の声だったりとか。作品以外でも、普段から応援してくださっている方の存在はすごく大きいし、家族の存在とか、自分自身やこの人生への期待というか、“もっといけるぞ、鈴鹿!”“もっとお芝居がんばれ!”みたいな気持ちとか。ほかにも、お仕事で出会った人たちとの約束や現場で交わした言葉とかもあって。ホントにいろんなものがどんどんどんどん積み重なってモチベーションになっています。
お仕事で出会った方との約束とは?
たとえば、「もう1回、一緒にお仕事しましょう。」という言葉だったり。
それは役者にとって、とてもうれしい言葉ですよね。
いやぁ、うれしいですね。“もっとがんばろう!”という気持ちになります。たくさんの人と「また会いましょう!」と心の底から言い合えたらいいなと思うので、1回1回の(仕事の)現場、一つひとつの出会いを大切にしています。
本作の副題にちなみまして……鈴鹿さんにとっての「○○とか○○とかは、どーでもよくて」を完成させてください。
なんだろう!?“勝ち負けより、もっと大切なものがあるよ”みたいなことですもんね。えーっ、なんだろうな。うーん……あっ、「損得とか見返りとかどーでもよくて」ですかね。僕、“これをしたらこれが生まれる”みたいな、自分への利益とか損得とか見返りとか、ホントにどうでもよくて。そういうものを期待して何かをするんだったら、しなくていいとさえ思うんです。与えること=失うことだと思う人にはなりたくないし、誰かに何かを与えたら、自分もプラスでもらっているものが絶対にあるから。ふぅ~、ちゃんと答えられてよかった(笑)。
鈴鹿央士
すずか おうじ
2000年1月11日生まれ。
撮影のようにお茶目な鈴鹿さんとは違いインタビューでは、1つ1つ自分の中に落とし込んで考えて、丁寧に答えてくださる姿がとても印象的でした。真摯にお話してくださる中で時より天然?な一面を見せてくださる鈴鹿さん。また、写真にはないですが、インタビューで困った表情や悩まれる表情は見ていてとても微笑ましくも可愛らしさが溢れていました。時々出てくる地元のことや自然のお話を聞いて、ゲームも好きなのが伝わりましたが、同じくらいすごく緑や自然も好きなのだと伝わりました。これからもピュアで自然体が素敵な鈴鹿さんのご活躍を応援しております!
「MEN’S NON-NO」専属モデル。最近の出演作に、テレビドラマでは、テレビ東京『闇バイト家族』(‘24)、テレビ朝日『ゆりあ先生の赤い糸』(‘23)、WEBドラマでは、Netflix『THE DAYS』(‘23)、『君に届け』(‘23)などがある。映画では、ハピネットファントム・スタジオ3月8日公開『PLAY!~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』(‘24)、などがある。
©2023映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』製作委員会
『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』
3月8日(金) 全国ロードショー
<クレジット>
奥平大兼 鈴鹿央士
山下リオ 小倉史也 花瀬琴音
斉藤陽一郎 唯野未歩子 冨樫 真 山田キヌヲ / 三浦誠己
監督:古厩智之 脚本:櫻井 剛 音楽:遠藤浩二
主題歌:Cody・Lee(李)「イエロー」(Ki/oon Music)
協賛:コーユーイノテックス 岡谷エレクトロニクス ジャックス 制作プロダクション:ザフール
制作協力:吉本興業 配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ 製作:サードウェーブ ハピネットファントム・スタジオ
©2023映画『PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~』製作委員会
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:永瀬多壱(VANITES)
スタイリスト: 梶原浩敬(Stie-lo)
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿