小川史記 × 瀬戸利樹
何度も繰り返される「分かった」に、安心感が増していった
高校時代と現在で、社会的立場が逆転した男性二人の関係を描くドラマ「しもべの王子様」で共演している小川史記さんと瀬戸利樹さん。インタビュー後編では、撮影現場を振り返ってのエピソードや、お二人の高校時代のお話などを伺いました。
今回の出演が決まった時のファンの方や、小川さんの場合は「BUDDiiS」メンバーからの反応はいかがでしたか?
小川史記(以下、小川): ファンの方はもちろん、メンバーからも「史くんBL作品で主演をやるんですね」と、とても喜んでくれました。作中に僕が演じる直也の「抱いていいよ」というセリフがあるんですが、「ちょっとセリフ言ってみてくださいよ」としょっちゅう言ってくるんですよ。そんなわけで、今BUDDiiSでは「いいよ」が流行っています(笑)。
瀬戸利樹(以下、瀬戸): 僕の場合は「そっち(攻め)もやってくれるんですね」といったお声が多かったですね。自分としては、特にどちらがということはあまり気にしてはいませんが、そういう声が多かったなという印象です。 僕は史くんと共演すると聞いた時、過去にBUDDiiSの他の2人と共演したこともあったので、「これでBUDDiiS3人目だ」とまず思いました(笑)。マネージャーさんにも「このまま全員共演できるんじゃない?」と話しましたね。 史くんは、グループのリーダーということもあって、現場に入っても本当に気を使えるし、しっかりしているなと思いました。先日、BUDDiiSのライブに行かせてもらったんですけど、史くんはMCも担当していて、ちゃんとみんなに話を振って、その場を和ませる力が本当にすごいなと思いました。この作品の撮影も、朝から晩まで続いて大変なこともありましたが、史くんに救われた日も多かったです。
このドラマで、ご自身の新しい一面を見せられた場面や、挑戦だったと感じたことはありますか?
小川:僕は普段「かわいくて奇跡」みたいな感じでやらせてもらっているのですが、若干ステージ上とかでブリブリしている感じが出てしまって、そこはファンの皆さんも分かってくれているんですけど、直也ってナチュラルな人間としての可愛さが多くあるんです。そこが自分でも意図してなかったというか、客観的に見た時に「直也、めっちゃかわいい!」という瞬間が演じていても多かったです。そこは小川史記では得られない、直也でしか得られない「かわいい」があるので、新しい一面が出せたかなと思いました。
瀬戸: 僕はこれまでのBLの作品では受けるものが多かったのですが、今回は与えることも割と多かったので、自分の与えたものによって直也が変わっていくところや、直也の心情の変化を見せるための責任があるなと思っていました。そこは自分の中で意識してやっていたところなので、うまく皆さんに伝わればいいなと思っています。
原作に忠実に、きわどいセリフもそのままだったことが印象的でした。実際にそのセリフに感情をのせて言ってみていかがでしたか。
小川:でも、直也は割とそういったセリフをちょっとニヤニヤしながら、いたずら心みたいなところがありながらだったので、僕はセリフを言うのも結構楽しかったですね。
瀬戸:そういう言葉がすんなり入るのは、史くんがアイドルをやっているからだと思います。僕だったら恥ずかしさもあって、またちょっと違うかなと。でも全然平気で言っていたよね?
小川:僕は言っていても違和感がなかったし、直也としては、どこか高明の反応を見たくて言っていたところもあったんじゃないかなと思います。
瀬戸: そういうところも含めて、感性や職種が違う方と共演できたのは面白かったです。撮影でも、あるセリフを言う時に“ズキュン”っていうリアクションが結構あったんですよ。そこは監督とも、どの程度リアクションするかをすり合わせないといけないなと思ったところでした。僕が演じる高明は、どちらかというと日常会話で出てきそうなセリフが多いので「これはちゃんと言わなきゃ」みたいな決めゼリフの方が恥ずかしいかもしれないです。
現場で実際に一緒にやってみて生まれる化学反応があると思いますが、これまで撮影をやってみた感触を教えてください。
小川: 高明っていつも直也に「分かった」って言ってくれるんですけど、それがだんだん心地よくなってくるというか、そこに対しての安心感みたいなものが、撮影が進むにつれてどんどん増して温かくなってきて、やりやすかったですね。高明の「分かった」に対して、「これがあと2、3周してくるんだな」と想像すると面白くなってきちゃって。「何回『分かった』を言うねん」みたいな(笑)。
瀬戸: 本当に1話に何回「分かった」を言ったか数えてほしいくらい、何回も「分かった」って言うんです。1日の撮影で僕は「分かった」しか言わなかった日もきっとあると思うんですよ(笑)。
小川: 今日「分かった」しか言ってないね、みたいなね(笑)。
瀬戸: 僕が本当に魅力的だなと思ったのは、エクステをつけて「直也」という役を完成させているのに、その中にちゃんと「史記」も見えるところです。役に入り込んでいるのに本人らしさも感じられて、さらに大人の色気まで出せているのがすごいなと思いました。そこは史くんのファンの方々はもちろん、ぜひ視聴者の皆さんにも注目していただきたいところです。
直也と高明の出会いは高校時代でしたが、お二人はどんな高校生でしたか?
小川: 僕はもう本当に今と変わらないですね。人を笑わせたい気持ちが強くて元気で。学校も無遅刻無欠席ですし、同級生たちも本当に仲が良くて、スクールカーストみたいなものはなかったです。その頃はまだダンスを始めていませんでしたし、高校生の頃は今よりももっと楽観的でした。
瀬戸: 僕はゲームばっかりやっていましたね。高校でも、元々仲が良かった中学の友達とばかり会うような感じでした。
では、熱中していたことは何かありますか?
小川: 僕はバイトが好きでした。高1になってすぐに始めたのですが、お金を稼げる初めての年じゃないですか。それが楽しくて! 僕の地元は田舎なので、遊ぶようなところがないんですよ。なので、最初は薬局でバイトして、その後はスーパーの鮮魚や精肉とかの掃除をやって、卒業してからは居酒屋さんでやりました。
瀬戸: 色々やっているんだね。僕は一度だけ、焼肉屋さんでバイトをしたことがあります。その時は、主に飲み物を作っていました。学生時代に熱中していたことだと、小1から高2まで野球をやっていたので、それですかね。ピッチャーで、部長でもあったので、日々白球を追って一生懸命声を出していました。そこで礼儀関係はわりと教わったので、バイト先でもちゃんとしていたかなと思うし、バイト仲間とも仲良くやれていたと思います。でも、高校生の時はまだこの仕事を始めていなかったので、本当に何があるか分からないなと思いますね。
今思い出せる範囲で、ご自身の高校時代の輝かしいエピソードがあれば教えてください!
小川: 高3でダンスを始めて3ヶ月くらいで学校の文化祭に出たのですが、その時はダンス経験が長い子と一緒にステージに出たんです。その子はダンスのイメージが元々強いけど、僕はダンスを始めたことを隠していたから、ダンスのイメージなんて学校の人は誰も持っていなかったので、モテましたね(笑)。 「好きです」というのではなく、もう「キャー!キャー!」の嵐で、文化祭が終わってから「マジでかっこよかった!」とか「踊れたの?」と声をかけられました。
瀬戸: 僕はバレンタインの時、たくさんもらっていました。机や下駄箱の中に入っていて、特に年上の方から多くもらいましたね。僕が入学した時、先輩たちが「男前の子が入ってきたらしい」みたいな噂が校内であって、思い返してみると、ありがたいなと思います(笑)。
小川史記
おがわ ふみのり
1994年11月21日生まれ。
ダンスボーカルグループBUDDiiSのメンバーであり、リーダーを務めている。最近の出演作に、テレビドラマでは、読売テレビ「悪いのはあなたです」(‘25)、映画では、「BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-」(‘25)、「バトルキング!!-We’ll rise again-」(‘23)などがある。
瀬戸利樹
せと としき
1995年10月7日生まれ。
最近の出演作に、テレビドラマでは、NHK・BS「勿忘草の咲く町で 〜安曇野診療記〜」(‘26)、CBCテレビ「離魂、トドケ」(‘25)、日本テレビ「どうか私より不幸でいて下さい』(‘24)、東海テレビ・フジテレビ「おいハンサム!!2」(’24)、映画では、「牙狼-GARO-TAIGA」(‘25)、「満天の星の下で」 (‘25)などがある。
小川さんのモテ伝説や、瀬戸さんのバレンタインの思い出話など、さすがは「イケメン」のお二人だと思いました。お互いの高校時代を初めて知るお二人の反応もどこか新鮮で、周りのスタッフも思わずほっこり。これからも息ぴったりな関係性と、ドラマ「しもべの王子様」の展開を楽しみにしています!ご登場、ありがとうございました。
© たつもとみお/シーモアコミック ©TOKYO MX
【タイトル】しもべの王子様
【放送日時】7月3日(金)スタート 毎週金曜23:00~23:30<TOKYO MX1>
【出演】小川史記(BUDDiiS)、瀬戸利樹、藤林泰也、清水海李、山中聡
【オープニング主題歌】BUDDiiS「偏愛シンドローム」(SDR Inc. / Sony Music Labels Inc.)
【原作】たつもとみお『しもべの王子様』(シーモアコミックス)
【脚本】金杉弘子
【監督】進藤丈広、松尾大輔
【音楽】遠藤浩二
【制作プロダクション】ビデオプランニング
【製作・著作】TOKYO MX
【配信】TVerで無料見逃し配信、FODで独占見放題配信
※Item Credit
〈小川〉ジャケット¥15400、シャツ¥12980、パンツ¥7920(全てHARE/アダストリア)
〈瀬戸〉TAKEO KIKUCHI / タケオキクチ
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:〈小川〉井上亮(PUNCH)/〈瀬戸〉鬼塚美代子(Ange)
スタイリスト:〈小川〉AYUMI(PUNCH)/〈瀬戸〉松前詠美子(1031c.)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/相澤 花菜