西垣匠
片思いでしか得られない感情や経験もある
現在公開中の出演映画「隣のステラ」をはじめ、ドラマや映画のほか、新人俳優の登竜門ともいわれる結婚情報サービス『ゼクシィ』の15代目CMボーイに抜擢されるなど、活躍の場を広げている西垣匠さん。インタビュー後編では、初めて出会った「ステラ(スター)」や、おすすめの恋愛映画などを教えていただきました。

今作のタイトルになっている「ステラ」とは、ラテン語で「スター(星)」という意味だそうですが、西垣さんが初めて出会った「ステラ」はどなたですか?
2021年に放送したドラマ「ドラゴン桜」で共演させていただいた、阿部寛さんと長澤まさみさんにお会いした時は「スターだ!」と思いました。もちろん、それ以前にお会いした方の中にも素敵な方はたくさんいますが、僕にとっては初めて参加させていただいた連ドラで、この仕事を始めて3ヶ月くらいのときだったんです。だから、自分のお芝居が合っているのか間違っているのかも、現場でどこにいたらいいのかすら分からないときに、いろいろなことを指導してくださった方なので、特別です。
以前、僕がTBS系のドラマを緑山スタジオで撮っていた時に、阿部さんが「VIVANT」の撮影をされていたのでご挨拶させていただくと「元気にしてた?」と気さくに話しかけてくださって。そういうところも含めてスターだなと思います。
本作を拝見して、片思い中はモヤモヤしたり不安になったりと、色々な感情を味わうことができるなと改めて思いましたが、西垣さんが思う、片思いの経験から得られることとは?
片思いをしている時の、悩みやドキドキ感というものは、特有のものだと思うし、やっぱりその人のことを好きになったことでしか得られない感情や、鼓動が速くなることもあると思うので、そういうものは片思いからでしか得られないと思います。

今回の映画「隣のステラ」の見どころを教えてください。
本当に個人的なことですが、新堂と昴と葉月(横田真悠)の3人で「ビター・スイート・ダーリン」というドラマを撮影している現場が、めちゃくちゃリアルなところです。僕たちが普段ドラマ撮影している現場と99%同じなんです。それに、僕(新堂)が「昴くん、今日調子悪いのかな?」って言っている時にベンチコートを着ているのですが、実際も冬場や寒い時の撮影やテストやドライの時は基本的に着たままやって本番前に脱ぐんです。そういう細かいところを、僕たちが「実際はこういう感じでやっています」など、よりリアルに見えるように意見を出し合いながらスタッフさんたちと作り上げた部分もあるので、本当の現場の雰囲気もぜひ味わっていただきたいです。
では最後に、西垣さんが好きな恋愛作品を教えて下さい。
レイチェル・マクアダムスさんとチャニング・テイタムさんが共演している「君への誓い」という映画です。幸せな新婚生活を送っていた夫婦が、ある日交通事故に遭って奥さんが記憶喪失になってしまうストーリーなのですが、今の夫である彼と付き合っていた期間だけ記憶がないので、奥さんの目が覚めた時に「あなた誰ですか?」と言われるんです。本当に付き合って結婚しているのはこっちなのに、目が覚めたら奥さんは元カレのことが好きで。しかも元カレもまだ彼女のことが好きみたいなんです。

今教えてもらったストーリー展開だけでも切ないですね。ちなみに、先ほど倉さんが教えてくれたのは、「クラッシュ」という自動車事故により性的興奮を覚える男女を描いた作品でした。
また、なんという映画をおすすめしてるんですか……(笑)。話を戻して、この「君への誓い」は、もう記憶が戻らないことを知った夫が2人の出会いからやり直すことを決意して、再び奥さんにアプローチするんです。もう、夫の立場からみたら地獄みたいな状況なのですが、彼女の記憶を取り戻すのではなく、なんとかしてもう一回好きになってもらおうと頑張るんです。僕は特に、ラストシーンのレイチェル・マクアダムスが可愛すぎて、たまらなかったです。そのシーンを見た時、思わず声を出してしまったくらいとても素敵なんです。もう、設定からして泣けるじゃないですか。とても切ないのですが、彼が彼女のことをまっすぐに思う気持ちがすごく素敵だなと思える作品です。

西垣匠
にしがき しょう
1999年5月26日生まれ。
白い布でも存在感があった西垣さん。スタッフが「スタイルがいですね」、「足が長いですね!」と伝えると謙虚に「そんなことないです、ありがとうございます」と照れておっしゃる西垣さん。撮影の中盤では取材が終わった倉さんがお部屋まで覗きにきてくださり、お互いに「お疲れ」と言い合うことも、本当にいい関係の役者仲間なのだと感じました。西垣さんも撮影時ではこちらが普段気にする部分を常に考えてくださり、スムーズな気配りがとても素敵でした。これからも、常に周りを観察して、一歩先を考える賢さと甘い顔にぴったりなシャイで可愛らしい一面でこれからのご活躍を応援しております。約半年ぶりのご出演ありがとうございました!
最近の出演作に、テレビドラマでは、フジテレビ『続・続・最後から二番目の恋』(‘25)、NHK Eテレ『世界は元素でできている』(‘25)、MBS・TBS『アポロの歌』(‘25)、テレビ東京『財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜』(‘25)、映画では、『六人の噓つきな大学生』(‘24)、『みーんな、宇宙人。』(‘24)、『映画 マイホームヒーロー』(‘24)などがあり、今後公開予定の『ソニックビート』も控えている。
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©餡蜜/講談社 ©2025 映画「隣のステラ」製作委員会
タイトル:『隣のステラ』
原作 :餡蜜『隣のステラ』(講談社「別冊フレンド」連載)
監督 :松本花奈
脚本 :川滿佐和子
出演 :福本莉子 八木勇征 倉悠貴 横田真悠 西垣匠 田鍋梨々花 / 清水美砂 宮崎吐夢 紺野まひる / 野波麻帆 浜野謙太
主題歌 :FANTASTICS「いつも隣で」(rhythm zone)
公開日 :2025年8月22日(金)
コピーライト:©餡蜜/講談社 ©2025 映画「隣のステラ」製作委員会
※Item Credit
《衣装クレジット》
ジャケット¥80,300、シャツ¥30,800、パンツ¥38,500(以上全てLAD MUSICIAN/LAD MUSICIAN HARAJUKU)
その他スタイリスト私物
(お問い合わせ先)
LAD MUSICIAN HARAJUKU 03-3470-6760
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:細野裕之(TENT management)
スタイリスト:石橋修一
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿