溝口琢矢
舞台『かがみの孤城』
「ぞわぞわする作品」
――と語る彼が演じる“出逢い”の物語
Stage of FAST -Stage 18-
舞台『かがみの孤城』
<あらすじ>
入学早々、同級生から嫌がらせを受け、家に閉じこもる生活を送っていた中学 1 年生の安西こころは、ある日自分の部屋の鏡がまばゆい光を発していることに気づく。恐る恐る鏡に手を触れた瞬間、こころは見知れぬ城がそびえ立つ異世界に引き込まれてしまう。「オオカミさま」と呼ばれる城の管理人と、彼女に召還された7人の中学生が過ごす世界。そこでは「願いの鍵」を見つけた者が、何でも望みを叶えられるという。果たして「願いの鍵」は見つかるのか。7 人が城に集められた驚くべき理由とは。
リオン × 溝口琢矢
原作を読んでいるときに7人の中で一番「何でかがみの孤城に来てるんだろう?」と思った男の子。もし、同じクラスにリオンがいたとしても、かがみの中に呼ばれるタイプだとは想像がつかないと思います。それに、リオンって実は登場回数的にはそんなに多くないんです。だからこそ終盤に向かうにつれて、リオンが呼ばれている理由が気になっていく。そこで巧みなネタバラシがあって…そういったところもさすが辻村さん、上手ですよね。見事に操作されてしまいました。
2018年本屋大賞など8冠に輝いた原作。
初めて読んだ時の感想を教えてください。
僕としては自分の過去にも刺さる内容だったので、割と他人事じゃない気持ちで読んでいました。ちょっとぞわぞわする部分もあって…。鏡一枚で世界が区切られていて、鏡の中はファンタジーだけど鏡を一歩出たらそこはすごくリアル。どこまでもリアル。僕がぞわぞわと感じたのは、その2つの世界が共存している部分なのかもしれないです。
7人の出会いに必然の力を感じるお話ですが、
溝口さん自身が覚えている出会いって?
僕は人と出会ったり話したりするのがすごく好きなんです。そういったなかで覚えている「出会い」で言うと…舞台で地方へ行った時に、共演者の方と一緒にコーヒー専門店を探して行っていたんですけど、そこで出会った人や雰囲気はよく覚えていますね。今でも地名を言われると「あ、あのコーヒー屋さんがあるところだ」と思い出しちゃいます。以前、徳島県に行った際に、とあるコーヒー屋さんに4日間の滞在で5,6回行ったことがあるんです(笑)。そこのオーナーのおばあちゃんがすごく綺麗な方で、「ナンパじゃないんですけど…」と綺麗な理由を聞いたことがあって(笑)。そうしたら「私はね、ずっと阿波踊りをやっているから元気にピンピン動けるのよ!」とおっしゃっていて。僕自身も小学4年生頃まで阿波踊りをしていたので「出会いって面白いな」と思った出来事でしたね。
人と積極的に関わっていく溝口さんだからこそ
感じる出会いの面白さですね!
僕、人生で良い人にしかめぐり逢っていないので、人に対する疑いがないんです。だから裏切られる瞬間が今は怖い(笑)。でも「信じてもらいたければ、自分も相手を信じろ」と、よく聞くじゃないですか。だから僕は基本的にみんなを信じています。
『かがみの孤城』は
『願いの鍵』を見つけるお話ですが、
もし溝口さんが『願いの鍵』を
見つけたら…?
ん~そうですね…各区に一つ国立公園を作る(笑)!僕、新宿御苑が大好きで何かを想像する時とか新宿御苑によく行くんですよ。生まれも育ちも東京なので、自然を連想できるところで身近な場所だと新宿御苑くらいしかなくて(笑)。なので、各区に一つお金を取って自然をきちんと維持できるような国立公園を作ります!
では最後に舞台への意気込みをお願いします。
今、こういった世の中でなかなか一つの劇場に集まることに対して「怖いな」と思っている方もいらっしゃると思います。もちろん、直接劇場に来ていただいて舞台の生ものの力を感じていただきたいとも思うのですが、不安に感じている方は、今回は配信の予定もありますので、そちらでご覧いただけると嬉しいです。舞台の力はすごいと確信していますし、僕自身舞台をやることで生きる力をもらっているので、観てくださる方にもその力を伝えていきたいと思っています。今「この先どうやって生きていこう」と思っている方も多くいらっしゃると思うんですよ。そんな中でこの作品は、観ていただく皆さんが前向きになることのできる“一つのきっかけ”に必ずなる作品だと思っているので、僕も人生をかける気持ちで挑ませていただきます!
溝口琢矢
みぞぐち たくや
1995年5月9日生まれ。
淀みなく「人を好きだ」と言える愛情深さと鈴のような笑い声で空気を朗らかに浄化する25歳。
舞台『かがみの孤城』 リオン役
2020年8月28日(金)~9月6日(日):サンシャイン劇場
その後、大阪・愛知にて上演予定
詳細は公式HPにて!
※Item Credit
Outer:ランチシャツ/オリーブ/¥24,000+tax(wonderland)
Tops:kerryGets/ブラック/¥11,000+tax(JOHN MASON SMITH)
Pants:ランチパンツ/オリーブ/¥22,000+tax(wonderland)
Shoes:スウェードコンビランニング/ホワイト/¥27,000+tax(TOSS)
お問い合わせ先
【wonderland】【TOSS】【JOHN MASON SMITH】
HEMT PR
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2-31-8 FKビル3F
TEL 03-6721-0882
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:金田紗世子(MAKE ON)
スタイリング:町山博彦
ディレクション:半澤暁
インタビュー・記事:満斗りょう