綱 啓永
映画『教場 Reunion/Requiem』を経験したことで自分に自信がついた
年一のペースでFASTにご登場くださり、そのたびに飾らぬトークを展開し、ご自身の考えをアップデートしてくれている綱 啓永さん。今回も、約1年ぶりの登場となり、27歳を迎えたばかりの彼に、過去の回答を振り返りつつ、現在の自身について、さらには今後の展望まで語っていただきました。

門田にとっての風間教官のように、綱さんにとっての恩師はいらっしゃいますか?
橋本じゅんさんです。僕が初めて単独主演を務めたドラマ『恋愛のすゝめ』でご一緒したんですけど、じゅんさんが演じられたのが、僕の師匠みたいな存在の役だったんです。撮影中も、自分が出ないシーンでも現場で見守ってくれていて、監督との話し合いにも入ってくださって。ホントに作品をよくするためにいろいろなことを教えてくれるんです。
たとえば?
あるとき、「啓永、ここをもうちょっとこうしたらいいんじゃないか」とアドバイスをくれて。そのシーンの本番が終わり、「OK!」となった瞬間、じゅんさんをパッと見たら、サムズアップをしてくれていたりとか。すごくかわいがってくれて、ごはんにも連れていっていただいたし。それがもう、2年くらい前のことなんですけど。この前、僕が舞台に出演したとき、初日に大量の差し入れをしてくれたりとか。ずっと気にかけてくださっているんです。

さりげない心遣いがステキですね。
そうですね。今でも年に1、2回、必ず連絡をくれるんです。ほかにも、同じ撮影スタジオでじゅんさんが撮影していることがわかったら、自分から挨拶をしにいったりとか。僕は、年上の方との交流があんまりないんですけど、親しくしていただいている数少ない先輩の1人です。
『教場』の、覚悟がないと脱落していくという構図は芸能界にも通ずる部分がありますが、綱さんが役者という仕事に対して“覚悟を決めた”瞬間はありますか?
『騎士竜戦隊リュウソウジャー』です。「どのタイミングで?」と聞かれるとわからないんですけど、強いて挙げるならそこかな。あとは、ドラマ『君の花になる』や、今、言った『恋愛のすゝめ』とか。

いくつかのターニングポイントが。
あります。最初は、一つひとつの作品をひたすらこなしていたというか。及第点をとることばかり考えていて。それは、自分が上にいくために、売れるためにという精神でやっていたからなんですけど。それが、作品のために……作品をよりよくしたい、観てくれる人たちに、その作品のメッセージを伝えることをもっともっと大切にしたいなって、しっかりと思い始めたのが『恋愛のすゝめ』かな。
個人的な話をすると、映画『HiGH&LOW THE WORST』のタイミングでインタビューをさせていただいた際に、「胸を張って“ハイローに出ました”と言えるような役をいただけてからインタビューに答えたかった」とおっしゃっていたのですが……。
えっ、そんなこと言ったんですか!?

それを聞いて、ポップな雰囲気に反して、すごく芯のある方なのだなと思ったんです。
ただのバカ素直じゃないですか(苦笑)。でも、役者をやっている人はみんな同じような気持ちはどこかに持っていると思います。もちろん、自分が演じてきた役に大小はないですけど、作品に関わる一人として、しっかりと作品を背負いたいという気持ちは常にありますし。だから今、“あっ、当時からそういう感覚をちゃんと持っていたんだ!?”って、ビックリです。
はじめからそういう心意気と矜持を持っていたから、今、このポジションにいるんだろうなと思いました。
いやいや!(笑)。

2025年3月にFASTにご登場くださった際、「この仕事にはゴールがないから、常にてっぺんが見えない状態でやっていることにあせりや限界を感じる」とおっしゃっていましたが、その気持ちに変化はありますか?
うーん、てっぺんが見えないのは変わらずですけど、あせりは特に感じないです。もちろん、“早く売れなきゃ”とか、そういうところでのあせりはありますけど。
売れているという自覚はないということですか?
そんなの、ないです。でも、僕の人生という視点で考えたときに、俳優という仕事だけで100パーセントとはとらえていなくて。同じくらいプライベートも大事にしているので、たぶん、あせりみたいなものはないのかな?って思います。

2024年3月のFASTインタビューでは、「デビュー当時、漠然と“売れたい”と思っていた。そこだけでいうと、いまの自分はまだまだダメですね」と。先ほど、『教場』を経て自信がついたとおっしゃっているのを聞いて、それも変化の一因なのかなと。
そうですね、それはあるかもしれない。決して慢心しているわけではないですけど、たしかに自信がついたのかもしれないです。自分に対して。
2025年は、映画5作品が公開、2026年もすでに3本の公開が発表されているなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いですが。
いや、とんでもない!“今から飛ぶ鳥”ぐらいです、ホントに(笑)。もちろん数年前とくらべたら、進歩したな、階段を少しずつ上っている、とは思いますけど。でも、そんなふうに言ってもらえるのはうれしいので、心にしまっておきます。

日頃から、ご自身の名前にちなんで、27(つな)を大事にしている綱さん。まもなく27歳を迎えますが、2026年はどんな年にしたいですか?
最近、「ホップ・ステップ・ジャンプ」という話をずっとしているんですけど。今、“ホップ・ステップ”まできていて、2026年は“ジャンプ”の年だと。そのつもりだったんですけど、ジャンプしてしまったらゴールになっちゃうと思って。それはイヤなので、2026年も“ホップ・ステップ”で……いや、“ホップ・ステップ・ステップ”かな(笑)。ここからステップ・ステップ・ステップしていって、いつかインタビューで「今年、ジャンプしました」と言える日がきたら、そのときが、自分が飛ぶ鳥を落とす勢いと言われる位置にいると、自覚できる瞬間なのかもしれません。
ちなみに、30歳というのは意識しますか?
(意識)します!あと、もう少しですもんね。でも、30歳に近づくからあせるとか、そういうことではなくて。仕事とか関係なく、シンプルに歳をとるのがイヤなので。ずっと、永遠に22歳ぐらいでいたい気持ちです(笑)。僕、誕生日は大好きなんです。みんながお祝いしてくれて、うれしいステキな一日になるから。でも!歳をとるのはもうイヤなので、30歳になりたくないっていう。
“30歳までに、こうなりたい”という理想像はない?
そうですね……30歳にふさわしい人間になれれば、それで十分です。

綱啓永
つな けいと
1998年12月24日生まれ。
撮影は制服のイメージに寄せた青のライトの撮影とカッコよくしっかりしている警察官をイメージした黒の布で撮影をさせていただきましたが、どちらもバッチリハマってしまう綱さん。撮影中も常にラフにいてくださり、スタッフが声のかけやすい雰囲気を作ってくださったり、カメラマンの要望や指示を出しやすいようにいてくださり、周りが仕事をしやすい雰囲気作りをすんなりやってしまう綱さんはやはり素敵だなと感じました。これからもどんな役でも向き合おう姿勢と向上心、積極性を持って臨まれつつも、周りに対してフラットにいてくださる綱さんパワー全開で、たくさんの場所でのご活躍を応援しております。約1年ぶりのご登場ありがとうございました。
最近の出演作に、テレビドラマでは、NHK総合『未来の私にブッかまされる!?』(‘24)、フジテレビ『366日』(‘24)、『恋愛のすゝめ』(‘23)、映画では、『WIND BREAKER / ウィンドブレイカー』(‘25)、『女神降臨 Before/After』(‘25)『#真相をお話しします』(‘25)などがあり、2026年3月20日公開の『東京逃避行』や『口に関するアンケート』(2026年公開予定)が控えている。

©フジテレビジョン ©長岡弘樹/小学館
タイトル: 映画「教場 Reunion/Requiem」
出演: 木村拓哉
綱啓永 齊藤京子 金子大地 倉悠貴 井桁弘恵 大友花恋 大原優乃
猪狩蒼弥 中山翔貴 浦上晟周 丈太郎 松永有紗
佐藤仁美 和田正人 荒井敦史 高橋ひとみ
赤楚衛二 白石麻衣 染谷将太 川口春奈 味方良介 大島優子 三浦翔平 濱田岳 福原遥 目黒蓮
坂口憲二
佐藤勝利 中村蒼 / 小日向文世
原作: 長岡弘樹「教場」シリーズ/「新・教場」「新・教場2」(小学館刊)
監督: 中江 功
音楽: 佐藤直紀
脚本: 君塚良一
公開表記: 映画「教場 Reunion」1 月 1 日(木)配信開始 on NETFLIX
映画「教場 Requiem」2 月 20 日(金)公開 in THEATERS
©フジテレビジョン ©長岡弘樹/小学館
※Item Credit
カーディガン ¥47,300、シャツ ¥30,800、パンツ ¥33,000 すべて ラッド ミュージシャン (ラッド ミュージシャン 原宿 03-3470-6760)、その他スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:牧野裕大
スタイリスト:三宅剛
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿
