2019年。彼は自分にとっての「初」を更新し続けた。初舞台、初殺陣、初主演…。会うたびにどんどんと大人っぽさが漂うのは数々の場を経験したからか。ただ、彼のど真ん中には絶対的に不変の「神尾楓珠」が存在している。カメラを睨みつけるような鋭い目つきも、ふわっと笑う柔らかな三日月目もすべて変わることのない「彼」の元でこそ輝きを放つ。「運命の流れに身を委ねる」簡単そうで一番難しい、そんな彼の強さを知った時、私たちはもっと「神尾楓珠」を好きになる。様々な質問を神尾さんに投げかけた澄んだ朝の話。
昨年、ご出演いただいてから約1年。
初舞台と初主演を経験されて
何か心境に変化はありましたか?
実は舞台『里見八犬伝』の稽古の時期がちょうど主演ドラマ『左ききのエレン』の撮影と重なっていたんですよ。その時期はかなりハードでした(笑)。でもそこを乗り越えたことで自分に少し自信がついたかな。
初舞台『里見八犬伝』では
初の殺陣も経験されましたよね。
いかがでしたか?
いやー、大変でした。すごい悩みながらやっていましたね。ただ、殺陣ってやればやるほど本当に成長するんです。その成長具合が自分で分かるので意外と楽しみながらやることができました。
舞台と映像のお芝居はやっぱり違いましたか?
映像とは全く違いましたね。舞台は「生で芝居をする」というプレッシャーもすごくありますし、「会場に来てくださっている全ての人に僕らの芝居を届けないといけない」という使命感もあって。近くに座っている方にも遠くに座っている方にも届く表現をしなければいけないんです。映像だとカメラがある分、舞台上でのその感覚は難しかったです。とはいえ、舞台はまたやりたいと思います。
この1年間で芝居に対する思いは
変わりましたか?
そうですね。初めての経験も多くさせていただいて、芝居を「届ける」ということへの向き合い方と「届け方」への意識は変わった気がします。
神尾楓珠
かみお ふうじゅ
1999年1月21日生まれ。
染まることのない“黒”と役に染まりきる“白”の性質、美しく清々しいほどのシンプルさで淡々と人生を描く21歳。
※Item credit
Tops:¥33,000
Knit:¥83,000
Coat:¥198,000
Pants:¥215,000
その他スタイリスト私物
(N21 表参道/03-3746-0021)
※Team Credit
カメラマン:飯岡拓也
ヘアメイク:金田紗世子
スタイリスト:カワセ136
インタビュー・記事:満斗りょう