大倉空人×武藤潤×吉澤要人×桜木雅哉
「原因は自分にある。」のメンバー同士でのインタビューをして思ったこと。それは互いの中に相手に対するリスペクトがあるということ。「ここは○○の色だ」「ここは○○の得意分野だ」、足りない部分を補い合う声が至る所から聞こえてくる。しかしその声は互いの持つ才を羨むのではなく、自分の武器を増やし仲間を守り高め合っていくことに重きを置いている声。無意識的になのか、意識的になのか、それがどちらであったとしても素晴らしく眩しいことである。一つの英雄譚を見ているようなユニットでありながら、トークは快活。まず一組目は「ギャップのある4人組」の対談インタビューをお届けします。
明けましておめでとうございます!
2021年はどんな一年にしたいですか?
大倉空人(以下、大倉):どんな一年にしたい?
武藤潤(以下、武藤):2020年に出来なかったことを2021年に出来るようになりたいな。
大倉:例えば?
武藤:やっぱり2020年はファンの皆さんと一緒に盛り上がることが出来なかったじゃん。
大倉:直で熱量を感じられる機会は少なかったよね。
武藤:2020年、もっと出来ることがあったような気がしてて。そこで感じた後悔を2021年では補っていきたいな、と。
吉澤要人(以下、吉澤):僕は、過去を振り返った時に「2021年で人生が変わった」と思えるくらいの一年にしたい。そんな年に出来る条件は揃っていると思うし。
大倉:それ、毎年思ってるでしょ?
一同:あはは(笑)。
吉澤:毎年思ってるよ(笑)!だからこそ年末に「達成で出来なかった…」と悔しい思いをするの。今年こそは自分たちの未来を変える年にしたいと思う。
大倉:もう武器は揃ってるよね。2021年、第一弾にアルバムもあるし、あとは自分たちが鉄砲になってちゃんと弾を打っていくだけ。雅哉は?
桜木雅哉(以下、桜木):僕はやっぱりファンの皆さんに会いたいと思う。この先世間がどうなるかまだ分からないけれど、恩返しして皆さんの期待に応えられるようにしていきたいですね。
FAST:大倉さんは?
大倉:あ、バレました(笑)?俺はこのアルバムの曲を通じて、もっと自分の中にある武器を増やしたい。2021年、もちろんファンの皆さんに会って熱量を生で感じたいとも思っているんですが、まだどうなるか分からないじゃないですか。次にお会いした時に、皆さんに新しい世界を見せるためにも、この期間に自分のスキルを身につけていきたいと思っています。
1st Album『多世界解釈』の中の
それぞれの推し曲と推しコメントをお願いします。
♪ In the Nude
By 大倉空人
2002年4月12日生まれ。
大倉:全曲いいんですが、強いて言うなら『In the Nude』ですね。この曲はレコーディングの前からありがたいことに「ラップ曲だから空人に頑張ってもらうよ」と言われていたんです。で、「頑張ろう」と思って音源を聴いたら、どちらかというと僕ではなく、要人が得意なラップの色の曲だったんですよ。「これ、俺の色は出したいけど出せないな」と、第一印象で感じたのを覚えています。しかも少しセクシーかつエスコートをしていくような曲調で。ガツガツとしたラップではいけないこともあり、僕にとっては結構難しい曲でした。レコーディングの時に、自分なりに用意したものを何種類か持って行ったんですが、イメージと違ったみたいでたくさん指示を頂いたんです。自分で考えられなかった領域の表現や、その考えに達することが出来なかった自分に対してめちゃくちゃ悔しい思いをしながら、やっと完成した曲。だからこそ『仮想げんじぶ空間:case.2』で披露出来た時にすごく安心しましたし、自分自身の引き出しも増えたと思います。「自分の色を出すって一つのラップ調だけじゃなくても出来るんだな」と改めて教えてくれた曲でもあり、自分の武器を増やしてくれた曲でもあり。僕にとって思い入れのある曲になりました。
♪ スノウダンス
By 桜木雅哉
2006年3月19生まれ。
桜木:僕、本当にバラード曲が好きなんですけど、今回音源を聴いてすぐにピンと来たのは『スノウダンス』。ゲンジブの曲の中でも歌詞が分かりやすく深いな、と。歴代のゲンジブの曲も歌詞や曲調である程度のイメージは出来ると思うんですが、僕はより深いところまでいけるのがバラードの良さだと思っているので、そういった曲を自分たちの曲として深い部分まで考えることが出来たのが嬉しかったですし、面白さもありました。「ファンの方たちにも、『スノウダンス』を通じて僕と同じような体験をしてほしいな」と思って、この曲を推し曲にしました。
FAST:ゲンジブさんの曲の中で一番のバラード調。振り付けも大変だったんじゃないですか?
大倉:大変でしたね。先生にはリズムをとるだとか、音をはめるというよりも「仕草の延長線上を意識して」と言われていて。ゆっくりとしたダンスなんですけど、その分一つひとつ指先にまで神経を通さないと伝わらないダンスなんですよ。動作の一つひとつに歌詞からくみ取った意味がのっていて、その振りを見た人自身が考えられる要素もあるダンスになっています。
吉澤:今回のアルバムは全部挑戦でしたね。新しいゲンジブの表現を観ていただけると思います。
♪ 夢に唄えば
By 吉澤要人
2003年7月12日生まれ。
吉澤:僕は、『夢を唄えば』が本当に好きで。元々ミュージカルが好きということもあり、ミュージカル調のこの曲が大好きなんです。ミュージカル調の楽曲を歌っているボーイズグループってなかなかいないと思いますし、それを「まさかゲンジブが」といったところにも注目していただきたいですね。アルバムを『柘榴』から聴いている方には、同じアルバムの中に『夢に唄えば』のような楽曲があることなんてきっと想像も出来ないんじゃないかな。僕たちが先陣をきって新たな道を開拓するキッカケになる可能性に満ちた曲だと思っています。
FAST:ミュージカル好きの吉澤さんだからこそ、パフォーマンスの演出もやってみたいんじゃないですか?
吉澤:やりたいんですよ!セットを僕が指定したいくらい。
大倉:要人、そういうの上手いと思います。
吉澤:小道具とかも全部買ってくるよ。
大倉:で、俺たちが「要人、これいるの?動線行けなくて邪魔なんだけど」って(笑)。
吉澤:「避けて動いて」って言う(笑)。
大倉:俺らより小道具が大事なんかい(笑)。
♪ 柘榴
By 武藤潤
2001年8月18日生まれ。
武藤:僕は『柘榴』ですね。この曲は初めて聴いた人でも「原因は自分にある。ってこういうグループなんだ」と分かる曲。ファーストシングルの『原因は自分にある。』の時に流行っていた言葉と、去年流行った「オンライン」や「半径2メートル」などの言葉が一曲の中で歌詞として登場しているので、そこにまた“ゲンジブらしさ”を感じていただけると思います。「こんな風な世界になるとは思っていなかった」という想いをのせて歌うことが出来たこともあり、『柘榴』は僕にとっての推し曲ですね。“ゲンジブらしさ”と政治的な面も感じていただける一曲になったと思います。
前回の出演から約半年ぶりのインタビューです。
実は今回は半年前の皆さんの
インタビューの答えをいくつか持ってきました。
変化を教えていただけますか?
大倉:え~、面白そう!
武藤:俺なに言ってたかな(笑)。
吉澤要人のモチベーション
「同年代の人たちの頑張っている姿」
(2020年8月)
吉澤:以前のインタビューではNizi Projectと言ってましたよね(笑)。
大倉:デビュー、おめでとうございます。
吉澤:ありがとうございます(笑)?でも、実は今のモチベーションは変わっていて…。今は年代は違うんですけど、藤井風さんが僕のモチベーションになっています。藤井さんってデビューが僕らと大体同じ時期なんですけど、デビュー一年目にして武道館でライブされているんですよ。「今の僕らと同じくらいの活動期間の間で、もう武道館に行っている人がいる」と考えるとすごく奮い立たされますし、投げやりになりそうな時に藤井さんの楽曲を聴くとモチベーションにもなりますね。
大倉空人の強み
「メンバーの良いところをブログに書けること」
(2020年8月)
大倉:そうだな~。今の強みも変わらないんじゃないかな。自粛期間中は本当にマメにブログを更新していたので、自粛が終わっても「更新しなきゃ」思うようになっちゃって(笑)。
吉澤:でも、すごくマメに更新してるよね。
大倉:「メンバーの良さが伝わればいい、そして忘れないで欲しい」と、ブログを更新することに使命感があるんですよね。なので“強み”でいうと変わらないのかな、と思います。俺と誰かメンバーのショットを載せると、ファンの方も喜んでくれますしね。まだ強みはそれでいきましょう!
桜木雅哉の強み
「若さ。大人っぽくも可愛くもなれる」
(2020年7月)
大倉:これは大きく出ましたね(笑)。
桜木:でも、最近はあまりライブが出来ていないこともあり、表現が出来るか分からないです(笑)。でも多分、僕も強みは変わらないんじゃないかな。
大倉:変わんないよ、いい意味で。
桜木:確かに曲ごとにスイッチを切り替えているので。「この曲は大人っぽく」とか「この曲は可愛らしく」とか。
大倉:俺は傍から見ていて可愛さが増したと思います。それは外面が良くなったとかではなくて、ちゃんと自分の意見が持てるようになった変化。そこでの可愛さって本当に可愛いんですよ。作っている可愛さよりも自然に出た可愛さの方が圧倒的に可愛くて。
吉澤:勇気を出して意見を言ったけど、その場が「シーン」となっちゃった時の雅哉が一番可愛い(笑)。一人ですごい喋って「シーン」となったら、一回みんなを見て俯いちゃう。そこから上を向くのに時間がかかるんです(笑)。
大倉:曲の始まりで曲がかかんなかった時みたいになっちゃうんだよね(笑)。でも、そういう可愛さは本当に出てたんですよ。ただ、それと同時に大人っぽくもなっていて。身長も要人に追いつきそうだもんね?
桜木:そうなんです。もうすぐ抜きます(笑)。
吉澤:有言実行になったら嫌だからそういうこと言わないで!
武藤:僕も前までは一番身長が高かったんですけど、要人に抜かされた過去があるので、要人にも僕と同じ思いをしてほしいですね(笑)。
吉澤:当時、リハーサルの休憩中に潤くんの隣に並んで、これ見よがしに身長比べをしたりしていたんです(笑)。それを雅哉にされると思ったら耐えられない…(笑)。
桜木:僕の結論、強みは「成長」でいいですか?
大倉:じゃあ俺も強みに「成長」入れておこうかな。ちなみに僕は60歳まで成長するので(笑)!
武藤潤の強み
「熱量」
(2020年6月)
武藤:これは~…言葉間違えちゃったかな(笑)。最近はライブがないというのもあって、熱量を出す機会がなかなかなくて。ただ、今、アルバムの振り入れをやっているんですが、その時の熱量はライブの時くらいあると思っています。
大倉:本当にかっこいいよ。熱量入り過ぎてこけちゃうしね(笑)。同じ振りっておそらく同じ筋肉を使っていると思うんですが、一回滑ったところで毎回こけちゃうんですよ。でも俺は配信ライブの時も熱量は伝わっていたと思う。配信ライブで熱量が伝わるって相当すごいからね。
武藤:あ、じゃあこのまま強みは「熱量」で(笑)。
大倉:潤はプラスで「ギャップ」を入れて良いと思う。ゲンジブのメンバーの中で一番、ステージ上と普段とのギャップが誰よりもある気がする。
FAST:じゃあ、プラスで「ギャップ」ですね。
大倉:でも、この後どう変わっていくか楽しみですね。だって(雅哉)は今の時点で「若い」抜かしたからね。
桜木:来年は強み「身長」になってるよ(笑)。
大倉:そしたら外国の人を加入させよう。190㎝くらいの(笑)。
吉澤:とにかく雅哉を一番にはさせないように(笑)。
では最後にファンの方へメッセージをお願いします。
吉澤:僕らはこのアルバムで必ず「もっと世の中にゲンジブを知ってもらおう」と思っているので、皆さん是非ついてきてください。また会える日を楽しみにしています。
大倉:この状況下で皆さんの前でライブが出来ないこと、いつもであれば当たり前だったことが特別になってしまった今、ファーストアルバムという形で「皆さんとまたたくさん繋がっていけたら」と思います。
桜木:今回のファーストアルバムは一曲一曲に個性がありますし、全ての曲に気持ちがとても詰まっているので、一つひとつを大事に聴いていただけたら嬉しいです。そして会える日が来たら、一緒に思いっきり楽しみましょう!
武藤:今回のアルバムは今までの『原因は自分にある。』の集大成になっています。2020年に出来なかった再スタートを表現するアルバムにもなっているので、たくさん聴いていただけると嬉しいです!