『細田佳央太』異彩を放ち掴んだ「町田くんの世界」町田くんを演じた17歳の彼の素顔に迫った—

FEATURE

2019年7月1日

細田佳央太

異彩を放ち掴んだ「町田くんの世界」
町田くんを演じた17歳の彼の素顔に迫った—

映画『町田くんの世界』

町田一 × 細田佳央太

僕から見た町田くんは「変人」。
変人なんですけど、彼の真っすぐすぎる“一生懸命さ”とか人がやらないことをサラッとできちゃうところは本当に魅力的でかっこよかったです。

町田くんに共感する部分はありましたか？

町田くんと一緒で僕にも妹がいるんですが、お兄ちゃん目線で妹にやっていることを女の子にもやっちゃう部分は若干分かる気がしました。劇中でそのことについて指摘されるシーンがあるんですが、町田くん同様、「え！普通やらないの！？」って素で思いました。(笑)

では逆に、最初は共感できなかったところは…？

とにかく最初は彼のことがよく分かりませんでした。「何でこんな考え方になるんだろう？」「何でこんな一生懸命なんだろう？」って。でも、町田くんとして過ごす中でダサく見えても、一生懸命に生きる姿勢は素敵なんだってことを彼から改めて教えてもらいました。

石井裕也監督との印象的だったエピソードは？

受かって最初に「死ぬ気でやれ。」って言葉を頂いたんです。もちろんそのつもりだったんですが、改めて言われると今までの熱量じゃ足りないんだ…と感じて。おかげで熱量がガッと上がりましたね。

細田さんのお芝居、

全力でとても清々しいと感じました！
劇中で大変だったシーンは？

猪原さん（関水渚）と河原で叫びながら追いかけ合うシーンです。町田くんの特徴的な走り方で走って叫ぶ様子を俯瞰でずっと撮っていたので、体力的にも正直きつかったですね…。すごく楽しかったんですが、撮影中は何度も酸素ボンベにお世話になりました(笑)。

特徴的な「町田くん走り」
どうやって出来上がったんですか？

原作に50ｍを12秒で走るっていう記録があるんですけどそのデータを再現しつつ、彼の一生懸命さを表現する走り方を監督とずっと考えていて。どちらの要素も取り入れるためにエネルギーを前でなく上に上に出していく、という走り方にたどり着いたんです。

愛嬌満載の走り方。

町田くんらしさが溢れていました。
　最後に、作品を観る方たちに

メッセージをお願いします。

“大切な人”や“一生懸命”など、映画の中には大事な言葉がたくさん散りばめられています。それをどんなカタチでもいいので、「明日から、また一生懸命やってみよう」とか「身の回りの人を大切にしよう」とか、そういう風に受け取ってくれたら嬉しいなと思います。

Kanata’s ×××

真っ白なキャンバスに載せるのは
誰かの模倣色じゃない
僕が探し出した“僕だけの色”

Kanata’s×××

真っ白なキャンバスに載せるのは
誰かの模倣色じゃない
僕が探し出した“僕だけの色”

細田佳央太の軸

“一生懸命”

『町田くんの世界』の撮影が終わって、“一生懸命”っていう言葉が自分の中にしっかりと落ちました。とにかく出来なくてもいいから頑張ってみる。熱量だけは誰にも負けないように。そんな気持ちで頑張ろうっていうのは、僕の中に新しく出来た軸ですね。（これからやってみたいことは？）やりたいことは次から次に出てくるんですが…小さいことでいうと、絶叫マシーンを克服したい！(笑)これからアクションとかやる上で、落ちるって行為は付きまとうと思うのでお仕事のためにも徐々に何とかします…(笑)。

座右の銘

“優れるな異なれ”

「今までやっていた人についていくだけじゃ、それは自分の個性じゃないし自分じゃない。そこからはみ出して突き出すことで、それが自分の道となる」という意味の言葉。この言葉は、オリエンタルラジオの中田敦彦さんがテレビで仰っていた言葉です。上手な先輩方の真似をするのももちろん大事。そこに自分の個性も無意識に入れていくことで、「細田佳央太」っていう一人の役者としてのお芝居になると思っています。引かれたレールの上を歩くのではなく、自分でレールを引いていけるよう頑張ります！