金子大地
ドラマ よるドラ「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」
映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」
作品に迫る特別インタビューVol.1
■ドラマ よるドラ
『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』
安藤純×金子大地
僕から見た純は「生きるのがだるい」と、常に思っている18歳の男子高校生。「どうせ自分のことなんか分かってくれない」と思いながらも、心のどこかで「本当は楽しく生きたい」と思っているそんな男の子でした。
一筋縄ではいかない性格な純。
演じてみてどうでしたか?
純の気持ちが手に取るように分かったかと言われると今でもそんなことはなくて。もう一人の純が「お前はまだ分かってない」って言っている気がするんです。自分が純を演じているのに、純の気持ちが分からない…。でも、そのもどかしさって純自身の悩みにもリンクしているんですよね。自分(純)のことが分からないという面では、彼と同じ悩みを共有できた気がします。
役作りの中で実際にLGBTの
講演会にも参加されたとか。
何か印象的だったことはありますか?
意外だな、と思ったのはLGBTの方が一番言われたくない言葉が「普通」だったこと。純は“普通になりたい男の子”だったので驚きました。そういう価値観を掴むためにも、撮影前に出来る限り準備をしましたね。
普通に憧れる純。
「恋愛対象は男性だけれど、女性と結婚したい」
という純の願いに違和感はありませんでしたか?
“結婚したい”という夢に関しては、僕自身は正直「勝手だな」と思いました。全部を欲しがっているような気がして…高校生がゆえの欲と言うか。でも、純のそういうとこが人間らしくて可哀想でもあるんですよね。純が家庭を持つことに憧れるのは自分のことを、世間が思う「普通」に見せたいからなんじゃないかな。
マコトさん(谷原章介)とのラブシーン。
初めての経験だったと思うんですが、
緊張はしましたか?
特にはしなかったです。野生動物の世界ではオス同士の性行為って普通にあるらしいんです。本来、男女でしかしないという方が野生動物の視点から見ると普通じゃないそうです。そう思ったらまったく抵抗はなかったですね。ドキドキしてもらえてたら嬉しいです。(笑)
ドラマを観ている方に
届けたいことはありますか?
最近は“腐女子”という言葉を耳にする機会が増えました。ヒロインの三浦さん(藤野涼子)もそのひとり。でも、やっぱりそれはファンタジーの世界に過ぎないんです。この作品が「普通って何だろう?」と考えるキッカケになればいいなと思います。
■映画『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』
栗林歌麿呂×金子大地
僕、今まで自分と共通点がない役はやったことがないんです。まろとの共通点は「大好きな先輩の前ではおちゃらける」っていうところですかね。ほぼ一緒というわけではないですが、ぼんやりとした共通点はありました。
出演者の皆さんとの
久々の再会はいかがでしたか?
『おっさんずラブ』の現場には独特な雰囲気があるんですけど、そこにまた帰ってこれて嬉しかったですね。
お芝居の中ではアドリブなんかも…?
ありますあります!最年少っていうこともあって、先輩方に必死についていかないと埋もれちゃうなと思って頑張りました。(笑)でもそれすらも楽しかったです。
金子さんのアドリブも楽しみです!
最後に、映画を楽しみに待っている
ファンの方々へ一言お願いします。
まだ詳しいことは言えないんですが…さらにスケールが大きくなっているので、楽しみに待っていてください!
金子大地
かねこ だいち
1996年9月26日生まれ。
深みのある雰囲気とシックな容貌を持つ一方で、陰のある役からファニーな役まで幅広くこなす演技派俳優。
■ドラマ よるドラ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』
NHK総合 毎週土曜日よる11時30分~11時59分放送中
■映画『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』(栗林歌麿呂役)2019年8月23日(金)全国ロードショー
※衣装クレジット
Shirt/MARTIN ASBJORN
衣装提供:predirection
その他アイテム、全てスタイリスト私物
※チームクレジット
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:鶴見俊介(VREEA:vreea.jp)
撮影ディレクション:町山博彦
インタビュー・編集:満斗りょう