【佐藤寛太】〈人の力〉が込められたパワー溢れる“一冊”と“一作品”の話

FEATURE

2021年5月24日

佐藤寛太

〈人の力〉が込められた

パワー溢れる“一冊”と“一作品”の話

名は人を表す。名は生き方に繋がる。それは本当なのかもしれないな、と思った。〈寛太〉の〈寛〉には「ひろさ」を表す意が多い。人を受け入れる寛厚さ、様々な物に興味を抱き心を動かす寛濶さ、自分自身の可能性を広げてゆく寛歩の姿。誰に対しても一切取り繕うことなく真っ直ぐに接してくれる彼だから、こちらも全力で応えたいと思う。自身をBREAK－切り拓き続ける彼に聞いた作品のお話。

1^stパーソナルブック『NEXT BREAK』

『美食探偵明智五郎』や『HiGH&LOW』シリーズなど、数々の作品に出演している俳優・佐藤寛太初のパーソナルブック。2014年の初舞台、2016年『イタズラなKiss』等から「ネクストブレイク俳優」と言われ続けて早7年。その言葉を逆手に取り「ネクストブレイク」を自ら名乗る本を、佐藤寛太自身が発売します。カメラマンは親友の俳優・北村匠海をはじめ、アーティストのジャケット写真など多方面で活躍する写真家3名を起用。計4名のカメラマンが様々な表情を撮影。その他にも“年上女性に養われてるクズヒモ男”等ファン投票で人気だった設定5役を演じた「私のカレ」、なぜか特殊メイクやお笑いに挑戦した7つの修業コーナーなど。1冊の中に色んな佐藤寛太を凝縮した、これまでに見たことないパーソナルブックになっています。

『NEXT BREAK』× 佐藤寛太

『NEXT BREAK』の情報解禁日に匠海（北村匠海）が自分のInstagramに僕の写真と撮影した時の感想文を一緒に投稿してくれたんですよ。パーソナルブック撮影後にオンラインゲームなどで「撮影、楽しかった」と話してはいたんですが、その気持ちをわざわざ文字に起こしてくれて。感情を伝えてくれたのがすごく嬉しかったです。

『NEXT BREAK』には北村さんからのメッセージも

掲載されているんですよね。

そうなんですよ。あいつ、めちゃくちゃ字が綺麗で(笑)！「匠海がメッセージを書いてくれる」と聞いた時は「俺だけが見ます」と言っていたんですが、いざ出来上がったページを見てみて〈文字の力〉の凄さを改めて感じました。匠海から見た僕の写真に文字が加わったことによって、匠海の真心を感じられたというか。「手書きのメッセージってこんなに嬉しいんだ」と感じましたね。

お2人の関係値が良い『NEXT BREAK』を

生み出したんですね。

では、今回の4カテゴリにそれぞれ

キャプションをつけていただけますか？

北村匠海 × 佐藤寛太
「親友、そして同業者から見た僕」

大野隼男 × 佐藤寛太
「僕が知っている僕より〈僕〉」

大野さんはずっとご一緒したかったカメラマンさん。今回オファーをさせていただいて実現しました。いろんなシチュエーション、衣装で撮影したんですが、そのどれもが僕が知っているより僕っぽい写真ばかりだったんですよ。「素になる一瞬」を上手に切り取ってくださる方だな、と。大野さんとの撮影は奇跡のショット盛りだくさんなので、是非、楽しみにしていただきたい！今回大野さんには、写真のセレクトも含めて全てをお任せしたんです。セレクトされた写真たちが全然違う写真ばかりで見ていて楽しかったですね。僕が選んだら僕のテイストにどうしても寄っちゃうので、他の写真も信頼している皆さんにお願いして大正解でした。

私のカレ× 佐藤寛太

「ファンの皆さんより募集した企画」

『私のカレ』という企画もやらせていただいたんですが、実はこれは「僕がどんな企画をしたら面白いと思いますか？」と、ファンの皆さんからInstagramで募集した企画なんですよ。皆さんにいただいた企画の中から上位の5企画をチョイスさせていただいて。「どんな“私のカレ”だったら面白いか」を考えて、クズヒモ男子など何種類か『私のカレ』を全力で演じました。ロケ場所もヘアメイクさんのお店を使わせていただいたり、皆さんのお力添えをいただいて完成した企画です。

和装 × 佐藤寛太

「どうしても入れたかった和装写真」

これはもともと『＋act』さんで「クズ男子」という企画で撮影してもらった写真。パーソナルブックを作る時にはどうしても和装の写真を入れたくて、今回アザーカットや本誌で掲載されていたものを入れさせていただきました。この写真の衣装と光の感じがすごく好きで。あと、場所も素敵なんですよ。

マネージャーさんの推し写真は

大野さん撮影の一枚だとか。

大野さん、本当にすごいんです！普通に話しながら撮影しているのに、出来上がった写真を見たら「え、俺こんないい顔してんの？」って(笑)。ハウススタジオでの撮影があったんですが、マネージャーさん的にはその時のショットが特に好きらしく。マネージャーさんが選んだ写真にも、是非注目してみてください(笑)。

Message From『NEXT BREAK』

この一冊を通していろんな方からの愛を感じました。自分の周りの人たちの手を借りて作品を作ることってなかなかないじゃないですか。匠海にしても、ヘアメイクさん、スタイリストさんにしても、本当にたくさんの方の力のおかげで完成させることの出来た一冊です。まだ完成したものを見ていないんですが、作っている段階で「読み物としてすごく面白いんだろうな」と感じていました。一人の人間が違うカメラマンさんに撮ってもらうことで、僕自身ですら「こんなに違うんだ」と思うことが出来たので、見てくださる方たちはさらにそう感じていただけるんじゃないかな。あとはやっぱりインタビューにも注目して欲しいですね。嘘つくことなく何でもかんでも話しているので(笑)。読み物としても楽しんでいただけると思います。人間ってどこまでいっても、誰か〈人〉に興味のある生き物だと思うんです。『NEXT BREAK』は写真集ではなくパーソナルブックなので、全く“佐藤寛太”を知らない人が見ても面白く読んでいただけるはず。僕のことを応援してくださっている方々はもちろん、僕のことを全然知らない方にも、いろんな場所で何気なく手に取っていただきたいと思います。今回、25歳の誕生日に発売させていただく『NEXT BREAK』。僕の名刺代わりになる一冊です。手元に置きたくなるパーソナルブックになっていると思うので楽しみにしていてください。

テレビ東京『シェフは名探偵』

＜あらすじ＞

グルメな人がこぞって訪れる噂のレストラン『ビストロ・パ・マル』を舞台に、西島秀俊演じるシェフ・三舟忍が、人並み外れた洞察力で、訪れた客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解いていく、今までにないグルメミステリー。

＜小倉大輔＞

飲食店を手広く展開する青年実業家で『ビストロ・パ・マル』のオーナー。

小倉大輔 × 佐藤寛太

今回僕が演じたのは西島さん（西島秀俊）演じる三舟が働く『ビストロ・パ・マル』のオーナーであり、青年実業家。とにかく服のセンスが超奇抜でびっくりしました(笑)。黄色のパーカーの下にキリン柄のスウェットという衣装があったんですが「キリン柄!?」って(笑)。この世にキリン柄のスウェットがあることに驚きました。「実業家」で思い浮かべるのって、大抵が歯が白くてスーツを着ているスマートな大人の人じゃないですか。でも大輔はいきなりキックボードに乗って登場するんですよ。説得力のない実業家ですよね(笑)。性格はずっと陽気で何を考えているのかよく分からない子。やりたいことが上手くいって、仕事になってお金になって、そこにいる従業員の人たちが好きで…と何となく「今の人生調子いいぞ」とほのぼのしている青年です。

ハートフルな実業家さんなんですね(笑)。
監督さんともお話されながら
キャラクターを作られていったんですか？

そうですね。インしたその日に「何かステップしながら料理を運んでほしい」と言われたんですよ。監督がお笑いにストイックな方だったので、「こうしてほしい」と相談されたり、直前でセリフが変わったり、瞬発力が問われる現場でした。

共演者の方と仲良くなるイメージがある佐藤さん。
今回の現場はいかがでしたか？

今回は先輩の方々が多い現場だったので速攻いじられていました(笑)。キャストの皆さんが本当に優しくて、毎回行くのが楽しみな現場でしたね。今回は同じ事務所の杏奈ちゃん（石井杏奈）とも共演させていただいて。一緒の現場は初めてだったのでそれもすごく楽しみだったんです。杏奈ちゃんと西島さんや濱田さん（濱田岳）、神尾さん（神尾佑）の掛け合いを新鮮な気持ちで見ていました。

Highlight of『シェフは名探偵』

作品の見どころは美味しいフレンチ料理の飯テロです(笑)。僕自身、フランス料理にもワインにも全然詳しくなかったんですが、今回、撮影で使った料理の残りを現場で振る舞っていただいて興味が湧きました。フランス料理の凝り具合やこだわりを目で見て舌で感じられたので、自粛の時期が終わったら友達とフランス料理店の扉を叩いてみようと思います。あとはやっぱり名探偵シェフの手腕が見どころ。悩みを抱えた『ビストロ・パ・マル』の従業員たちやお客さんの悩みをどんどんと解決していくんですが、その終わり方がどれも全部丸いんですよ。いい意味で後に引かず綺麗に納得できるというか。今、いろんなことがある世の中ですけど、観た後にフワッと温かい気持ちにさせてくれる、心に栄養を与えてくれる一時間になると思うので、是非ご覧いただきたいです。

Highlight of 小倉大輔

大輔はたまに出てきて、場を荒らして帰っていくという…僕にぴったりの役をいただきました(笑)。現場でもお芝居でも本当に伸び伸びとやらせていただいて。たまに来るスパイスに注目していただければと思います。