齋藤潤
「自分をちゃんと認めてあげて、今を大切に生きたい」
ドラマ『9ボーダー』(TBS系)や、映画『からかい上手の高木さん』などでもその存在感を見せ、弱冠17歳にしてさまざまな作品で爪痕を残している齋藤潤さん。インタビュー後編では、映画で共演した柳葉敏郎さんへの思いやご自身の学校生活、最近見たおすすめ映画など、気になるプライベートにも迫ってみたいと思います。
映画『室井慎次 敗れざる者』の主人公・室井を演じた柳葉敏郎さんとの共演はいかがでしたか?
物語や現場を通して、「室井さん」という大きな姿をずっと見させていただきました。それが僕を含めたみんなのエネルギーにもなっていたし、今までに感じたことのない現場の熱量でした。お芝居含め、僕が見えていなかった「タカ」の部分を分かるようになるまでずっと教えてくださって。柳葉さんの存在はタカを演じるうえで本当に大きかったです。
今撮影を振り返ってみたり、完成した作品を見ると「あそこで柳葉さんが仰っていたのはこういうことだったのか」という言葉の深みや重さの理解度がどんどん増しているんです。まだ計り知れない部分もあるのですが、かけていただいた貴重な言葉の数々を、もっと僕自身が深められたらいいなと思っています。
現在17歳。どんな学校生活を送っていますか?
この前学校で文化祭があって、準備しているときからみんながすごくキラキラして見えたんです。そういう学校でしか見ることのできない、感じられない友達の姿や、「この制服を着ている瞬間でしか生まれないものなんだな」ということを最近感じていて、大切な時間だなと思いました。
自分の中で、仕事の現場にいるときと、学校にいるときの区別はなんとなくあるのですが、「学校にいるときの自分」を自然と引き出してくれる友達の存在ってすごいなということも感じています。
お休みの日の過ごし方を教えてください。
家にいるよりも、映画を見に行くことが多いです。何か買い物をするわけではないけど、ショッピングモールに行ったりすることもあります。
最近見た中で、おすすめの映画はありますか。
『ぼくのお日さま』は、すごく好きな作品でした。吃音のホッケー少年とフィギュアスケートを習う少女、かつて夢破れたコーチの3人が織り成す物語なんですが、心が洗われるようなまっさらになる感じがあって、見ていてとても気持ち良かったです。
今回の映画のタイトル『敗れざる者』にかけて、ご自身が「これは人に負けない!」と思うことは何かありますか。
これが本当にないんです(苦笑)。それで悩んだ時期もありましたが「特技は何?」って聞かれても「別にこれが自分の1番じゃないし」とか「もっと上手い人はいっぱいいるよな」と思うので、最近は他人と比べないようにしています。でも、「好き」って思えたことに対しては、ちゃんと向き合えていると思います。
俳優をするうえで、誰かに言われて大切にしている言葉や教えはありますか?
これまで共演させていただいた先輩方から言っていただいたことは、どれも自分に取り入れたいなと思っていますし、周りから入ってくるものは自分が俳優として生きていく上でのエネルギーにもなっているので、これからも色々な方やものに関わって、触れていきたいなと思っています。
特にご自身の中で「これは大切にしよう」と思っていることを教えてください。
最近だと「今を生きる」ことですかね。以前は、色々考えすぎたり、自分らしくないことや自分と離れすぎてしまったりして、それに悩んだこともあったんです。でも、考えすぎている自分をちゃんと認めてあげて、今を大切に感じようということを思うようになりました。
これから挑戦してみたい役や作品はありますか。
今は特別「これ」というものはないですが、映画にずっと携わっていきたいという思いは変わりません。あとは、今までご一緒した方々とまた共演したいです。その時の自分がどれだけ変わっているか、また共演させていただくことでもう一度自分と向き合って意識することもあるんじゃないかなと思いながら、その日のために頑張りたいです。
公式サイトの特技に「アクション」と書いてあったので、そういった作品や役どころもいつかぜひ見てみたいです!
いつかお応えできるように頑張ります!
齋藤潤
さいとう じゅん
2007年6月11日生まれ。
『敗れざる者』の舞台挨拶の後のタイミングでFASTの取材の時間をいただきましたが、まだまだ元気で可愛らしい明るさがとても魅力的な齋藤さん。インタビューでは、ニコニコの笑顔でずっと話してくれる姿がとても素敵でした。取材を通して、とても素直という言葉がぴったりのお人柄で、取材が終わるとスタッフ1人1人駆け寄ってありがとうございましたと笑顔で伝えてくれる齋藤さん。その行動と表情を見て、こちらのスタッフの疲れも一気に吹き飛ぶような周りの空気を柔らかく癒しも与えてくれる素敵な存在感の俳優さんでした。
これからもたくさんの見ている方を惹きつける演技力と持ち前の素直さ、そして周りを柔らかい雰囲気にする齋藤さんのご活躍を応援しております。
初出演ありがとうございました!
最近の出演作に、TBS『9ボーダー』(‘24)、NHK『生理のおじさんとその娘』(‘23)、映画では、『からかい上手の高木さん』(‘24)、『カラオケ行こ!』(‘24)、『正欲』(‘23)などがあり、そして、『室生慎次 敗れざる者』(公開中)、『室井慎次 生き続ける者』(11月15日公開予定)、『366日』(2025年公開予定)が控えている。
©2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝
作品タイトル
『室井慎次 敗れざる者』 10月11日(金)全国東宝系にて公開中
『室井慎次 生き続ける者』 11月15日(金)全国東宝系にて公開
スタッフ・キャスト
プロデュース: 亀山千広
脚本: 君塚良一
音楽: 武部聡志
監督: 本広克行
出演: 柳葉敏郎 福本莉子 齋藤潤 前山くうが・前山こうが・
松下洸平 矢本悠馬 生駒里奈 丹生明里(日向坂46) 松本岳 佐々木希・
筧利夫 甲本雅裕 遠山俊也 西村直人 赤ペン瀧川 升毅 真矢ミキ・
飯島直子 小沢仁志 木場勝己 加藤浩次 稲森いずみ いしだあゆみ
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:JANET(KIND)
スタイリスト:岩田友裕
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿