塩野瑛久
素顔に迫る特別インタビューVol.2
ゆっくりと一つひとつの言葉を吟味して話す。
心地よい空気を醸し出す彼の素顔とは―
欠かせないもの
“お芝居”
単純に一つの娯楽として表現や映画などがあると思うので、世の中にとって欠かせないもののような気がします。そして、この仕事をしている以上、僕にとっても欠かせないものです。最初の主演舞台の時、初日でも千秋楽でもないのに涙がとめどなく出てきて、嗚咽が止まらない時があったんです。まだ大分粗削りな芝居だったと思うんですが、当時の自分なりに何かこみ上げてくるものがあったんじゃないかな。今でも鮮明に覚えている不思議な経験です。お芝居をしていると、言葉じゃ説明のつかない経験をすることがある。
そういう瞬間に出会うたびに、お芝居から離れられなくなるんです。
塩野瑛久のポリシー
“人を大切に”
東京にいると「あぁ、上辺だな」と思うことがしばしばあって、それがふと悲しく感じてしまいます。人との繋がりだったり、人の温かさだったりそういうものは忘れちゃいけないなと思いますね。何かを演じるにしても、役同士の人間関係が厚ければ厚いほどそこに深みが出ると思うので。恋愛をする上でも、“関係の厚み”って大切だと思うんです。1人の人をどれだけ大事に思えるか、そして尽くせるか。その人のことで頭がいっぱいになるって恋愛の方が人間的にも芝居にも深みが出ると思っています。(ズバリ好きなタイプは?)ん~…あ、でも、言葉遣いの意識がちゃんとしている人がいいな。
座右の銘
“為せば成るとは限らぬが
為さねば決して成らない”
「頑張れば叶う」だとか現実はそんなに好都合じゃない。僕自身、綺麗ごとが好きじゃないんです。だからといって“諦める”ことも好きじゃない。100%で成功できるとは思わないけど、やらないことにはスタートラインにすら立てない。そんな気持ちで、何事も「為す」自分でいたいと思っています。
塩野瑛久
しおの あきひさ
1995年1月3日生まれ。「男劇団 青山表参道X」の副リーダー。美しさと儚さが混在するビジュアルの一方、気骨あふれる俳優精神で様々な役をこなす24歳。
■舞台『ENDLESS REPEATERS』
2019年7月20日―28日 品川プリンスホテル クラブeXにて公演
https://twitter.com/aox_ENDLESS
■映画『HiGH&LOW THE WORST』(小田島有剣役)
2019年10月4日(金) 全国ロードショー
https://high-low.jp/movies/theworst/
※衣装クレジット
COLLAR-LESS HOMME JACKET/COMMUSE
その他アイテム、全てスタイリスト私物
※チームクレジット
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:金田紗世子(AXY)
撮影ディレクション:町山博彦
インタビュー・編集:満斗りょう