中村蒼
ドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』
乗組員の精神的な面を支える存在に
Prime Videoで配信中のドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』で、映画版に続き「やまと」の副長・山中栄治役で出演している俳優の中村蒼さん。役を演じるにあたって心がけていたことや、直属の上司である艦長を演じた大沢たかおさんの印象、作品を通して考えた会話の大切さなどをお聞きしました。
©2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)
<あらすじ>
海上自衛隊の潜水艦がアメリカ軍の原潜と衝突し、艦長・海江田四郎(大沢たかお)ら全乗員76名が死亡したと報じられる。だが乗員は生存しており、事故は彼らを日米極秘開発の高性能原潜<シーバット>に乗務させるための偽装工作だった。シーバット艦長に任命された海江田は、核ミサイルを搭載し突如反乱逃亡。さらに独立戦闘国家「やまと」を全世界へ宣言する。アメリカより先に「やまと」を捕獲すべく追いかける海自ディーゼル艦「たつなみ」の艦長・深町(玉木宏)は、過去の海難事故により海江田に並々ならぬ想いを抱いていた……。
中村さんが演じる山中は「やまと」の副長という重要なポジションです。どんな人物と捉えて撮影に臨まれたのでしょうか。
艦長とは少し異なった立場で、乗組員の人たちからも親しまれる、心の癒しとなるような人物でいないといけないなと思っていました。潜水艦という密室の中で何ヶ月もの間過ごし、大儀を成し遂げようとするのは、乗組員一人一人の精神的な負担がかなり大きいですよね。それを支える役割は山中だと思うので、広い視野を持った心の優しい人間なんじゃないかなと思いながら演じていました。
山中は常に海江田艦長の側にいて指示を受け、時に問いかけられるような場面も何度かありましたが、山中は海江田艦長をどのように見ていたと感じられましたか?
海江田艦長の潜水艦乗りとしての技術は間違いなくピカイチですし、人間離れした操縦や戦術などから垣間見える頭の良さにも、ほかの乗組員と同様、山中も一乗組員として尊敬していたと思います。
あとはなんとも言えないあのカリスマス性ですね。小手先ではどうすることもできない、とてつもないものを持って生まれた人で、その人が歩んできた人生でしか実行、実現することはできないことをしている。それを背中で見せてくれるというか。そういった圧倒的なカリスマ性にも惚れ込んでいるのではないかなと感じています。
©2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)
その海江田を演じた大沢たかおさんとの現場はいかがでしたか?
とても緊張しました。僕はあまり自分から話しかけられない人間なので、コミュニケーションをたくさん取ったというよりは、近くでお芝居をさせてもらいながらたくさんの刺激をもらいました。大沢さんはこちらが自然と背筋が伸びるような雰囲気をまとっていて「きっとこの方についていけば大丈夫なんだろうな」という思いにさせてくれる方なんです。
座長としての大沢さんの現場でのあり方から、役者としての姿勢や心がけを学んだことは?
大沢さんご本人にはそのつもりはなくても、僕たちが勝手に「この方のために頑張りたい」と思えるんです。そこが座長としての素晴らしさなのかなと思います。そうなるにはどうすればいいのかはまだ分からないですが、大沢さんが現場のスタッフさんや共演者の方々に所々で見せる優しさや気遣いで成り立っていることなのだと思います。
Season1では潜水艦同士の戦闘シーンも多かったですが、この作品では「対話の重要性」が一つの大きなテーマでもありますよね。
僕は自分の思っていることをうまく言葉にするのが苦手なタイプで、自分が話したことによって後悔ばかりするんです。家に帰ってから「もっとこういう言い方をすればよかったな」と思うことがよくあって。だったら話さない方がいいかなって思った時期もありましたが、以前大沢さんが仰っていたように、自分の中に湧き上がったものをちゃんとキャッチして言葉にすることで、自分が想像もしていなかった出口に出られることもあるんです。なので「会話をする」「相手の言うことをよく聞く」ことはすごく大切だなとこの作品を通してより実感しました。
映画では序章が描かれており、Season1からいよいよ本題に突入していきますが、今後の展開も含め、中村さん的見どころを教えてください。
回を追うごとに戦いも激しくなっていきますし、国や政治を巻き込んだ陸の上で行われている舌戦もより激しくなってくるので、右肩上がりに厚みが増していくと思います。あとは潜水艦同士の戦闘シーンも個人的に見ていただきたいところです。吉野監督を筆頭に、素晴らしい技術によって今まで見たことのない映像になっていますので、そこは見どころのひとつかなと思います。
あとは、陸の上で行われている人間同士が向き合ってぶつかっているのも、この作品の魅力だと思います。僕たちは潜水艦にいて、外からの敵が見えないからこそ、より相手のことを考えて戦うのですが、相手と正面を切ってぶつかり合っている政治ブロックの人たちのシーンはすごく見応えがあるので、ぜひ最後までご覧いただけたら嬉しいです。
中村蒼
なかむら あおい
1991年3月4日生まれ。
周りに軽く会釈をしながら颯爽と上品に登場された中村さん。その姿はとても誠実で大人な雰囲気が溢れていました。衣装はお名前にもご本人のイメージにもぴったりの青いジャケットに身を包み、自然体でとても素敵でした。撮影ではソファや階段を使ってかっこいい写真や緩い写真をたくさん撮影させていただきましたが、どのお写真でも、隠しきれない大人な魅力は破壊力抜群でした。ご本人は淡々と表情を変えられていましたが、サラッとこなす姿はさすがの一言でした。
後編では、中村さんの“プライベート”に迫っています!お楽しみに!
最近の主な出演作に、テレビドラマでは、NHK総合『大奥 Season2』、連続テレビ小説『らんまん』、WOWOW『なかせたんと青と-いちかの料理帖』、映画では、東宝『沈黙の艦隊』ワーナー・ブラザース映画『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』などがある。
©2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講談社「モーニング」所載)
Amazon Original ドラマ『沈黙の艦隊 シーズン 1 ~東京湾大海戦~』作品概要
タイトル:Amazon Original ドラマ『沈黙の艦隊 シーズン 1 ~東京湾大海戦~』
配信日:Prime Video にて世界独占配信中
話数:全 8 話
キャスト:大沢たかお 玉木宏 上戸彩 ユースケ・サンタマリア 中村倫也 中村蒼
松岡広大 前原滉水川あさみ田中要次 田口浩正アレクス・ポーノヴィッチ リック・アムスバリー 橋爪功
岡本多緒 手塚とおる 酒向芳 笹野高史 夏川結衣 江口洋介
原作:かわぐちかいじ「沈黙の艦隊」(講談社「モーニング」)
監督:吉野耕平(1 話、2 話、7 話、8 話) 中村哲平(3 話、4 話) 蔵方政俊(5 話) 岸塚祐季(6 話) 脚本:髙井光 鎌田哲生 音楽:池頼広
主題歌:Ado「DIGNITY」(ユニバーサル ミュージック) /楽曲提供:B’z
クレジット:©2024 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES.原作/かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』(講
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Jacket:¥44,000 YOKE(ENKEL)
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・ENKEL
03-6812-9897
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カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:荒木 大輔
スタイリスト:高草木 剛
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿