神尾楓珠
映画『キングダム 魂の決戦』
“信に負けてはいけない!”と刺激を受けた
国内の数々の映画賞を受賞するなど、伝説ともいえる快進撃を続けてきた映画『キングダム』シリーズ。その新章となる『キングダム 魂の決戦』に、新たに登場するキャラクター・王賁役で出演する神尾楓珠さんに、主演を務める山﨑賢人さんの印象や、撮影時の思い出などをお聞きしました。
ⓒ原泰久/集英社 ⓒ2026映画「キングダム」製作委員会
<あらすじ>
秦が、馬陽の戦いで王騎を失ってから3 年。想いを受け継いだ信(山﨑賢人)は、千人将に昇格していた。そんななか、趙の宰相・李牧(小栗 旬)の策略で、秦以外のすべての国が手を組み、総数50万からなる“合従軍”が次々と秦へ侵攻。咸陽の王宮では、嬴政(吉沢 亮)を中心に事態の対応に奔走するが、“秦(20万)vs 六国(50万)”というかつてない軍勢を前に、国家滅亡の危機に。信は、蒙恬(志尊 淳)や王賁(神尾楓珠)と秦の国門・函谷関へ。さらには、麃公(豊川悦司)、蒙武(平山祐介)、騰(要 潤)、王翦(谷田 歩)、桓騎(坂口憲二)ら、秦を代表する将軍が集結。合従軍には、楚の春申君(斎藤 工)を総大将に、かつて祖国を秦に蹂躙された怨念を背負う、趙の猛将・万極(山田裕貴)をはじめとする各国最強の将軍が集い、運命の“函谷関防衛戦”が始まる――。
大ヒット作品である映画『キングダム』への出演が決まったときの気持ちを教えてください。
単純にうれしかったです。もともと大人気の作品ですし、日本映画のなかでもトップクラスの規模の撮影だということは聞いていたので、どんなふうに撮影をしているのだろうという興味もありました。
シリーズ作品に途中から参加するということへのプレッシャーなどは?
それはもちろんありました。これまでに4作品が公開されていて、きっと『キングダム』の世界観というのは、現場でも出演者のみなさんのなかにすでに出来上がっているでしょうから。そこに入っていくことへの不安はありました。
先ほど、「どんなふうに撮影をしているのだろうという興味もあった」とおっしゃっていました。実際に現場に入ってみて、どのように感じましたか?
大勢で撮影をしているのかと思っていたら、実際はそうではなくて。CGが多いので、みなさん別々に撮影するんですよ。そのことに、まずビックリしました。広い場所で、グリーンバックで、自分のなかで映像をイメージしながら撮影をしなければいけないのは、新鮮でもありましたが、難しい部分でもありました。
とくに難しかったシーンは?
やっぱり、戦闘シーンですね。僕は今回、戦っているシーンがメインなのですが、王賁は玉鳳隊の隊長なので、先頭に立って多くの人を率いているわけです。実際の戦場の様子を想像しながら緊迫感や迫力を出すというのは、すごく難しかったです。
馬に乗りながら戦うシーンもありますが、事前にどのような練習をしたのでしょうか。
乗馬の練習を何回かと、それにプラスして槍の練習をしました。
槍は、結構な重さがありそうですが。
そうなんです。実際の槍は、ホントに重くて! 昔の人はそれを振り回していたなんて、ちょっと信じられないくらいだったのですが、それを当たり前にできちゃうのが王賁なので。それほど重くないアクション用の槍を使うこともあったのですが、そういうときにも、実際の槍の重みというのを常に想像しながらやっていました。
手綱から手をはなして戦う場面もありましたよね。
そうですね。基本的に槍は両手で扱うので。でも、馬に乗ることに関しては全然怖くありませんでした。
あっ、そうなのですね!
怖さはまったくなくて。乗っているのは、これまでの『キングダム』の撮影にも関わってきた馬たちなので、今回の現場では僕より先輩ですから(笑)。
たしかに(笑)。
なので、心から信頼して乗っていました。
佐藤信介監督は『キングダム』シリーズをはじめ、壮大なスケールのアクション大作を手がけていらっしゃいます。特に印象的だった指示や演出はありますか?
“アクションをもっとこうしたい”などは、アクション監督の方も交えてお話しすることがありましたが、そこまで細かい指示は意外にもなくて。ただ、王賁は王騎(大沢たかお)と同じ王一族で、とても芯の強いキャラクターなので、そこはブレずにいてほしいと伝えられました。あとは、戦場での息遣い……王賁がいくら強いとはいえ、やはり人間なので、ずっと戦っていれば息遣いも荒くなってくるし、それが緊迫感につながるということは言われました。
基本的には、役者にまかせてくださったと。
そうですね。
キャスト陣は錚々たる顔ぶれですが、撮影中に刺激を受けたことはありますか?
それが、撮影ではほとんど絡んでいないんですよね……。ただ、(山﨑)賢人くんと初めてこの現場でお会いしたとき、“信感”がスゴかったんですよ。これまで演じてきた歴史もあるし、もう、“ホントに信がいる!”みたいな。なので、信に負けてはいけない! と、そういった刺激は受けました。
山﨑さんの、座長としての印象は?
『キングダム』の現場って、あれだけ凄まじいシーンを撮っているのに、想像していたよりピリついてないように感じたんです。それはたぶん、賢人くんの人柄からくるのだろうなって。信を演じているときはバチッとやるけど、それ以外のときは、人としての温かみがすごくある方なので。その温かい空気が、現場全体に満ちていた気がします。
お芝居についてのお話もされたのですか?
今回は共演するシーンがそれほど多くなかったので、そこまで深い話はできませんでした。ただ、(本作のロケ地である)山口県で、撮影の合間にすごくジムに通っていたという話は聞きました(笑)。
神尾さんは、これまでにも時代モノへの出演経験があり、今回もスケールの大きな作品への出演となります。時代モノの魅力はどのようなところに感じますか?
現代とは価値観をはじめ、なにもかもが違うので、ある種ファンタジーのように感じます。それが実際に行われていた歴史があるというのは、やっぱり考えさせられるものがありますね。命をかけて国のために戦うという覚悟の強さみたいなところを、現代とはちょっと違う形で感じられるのが時代モノの魅力かなと思います。和物も洋物もそれぞれのおもしろさがあるので、機会があればどちらの作品にも出演してみたいです。
あらためて、本作の公開を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
これまでの『キングダム』シリーズと同様、映像の迫力やアクションのスゴさというのはもちろん、今回は新しいキャラクターがいっぱい出てきます。それぞれの個性や過去、関係性なども描かれていて、群像劇としてもすごくおもしろい映画になっていると思うので、ぜひ劇場で観ていただけたらうれしいです。
神尾楓珠
かみお ふうじゅ
1999年1月21日生まれ。
最近の出演作にドラマでは、フジテレビ系『ブラックトリック〜裁きを操る弁護人〜』(‘26)、テレビ朝日系『すべての恋が終わるとしても』(‘26)、テレビ朝日系『PJ〜航空救難団〜』(‘25)、映画では、『ベートーヴェン捏造』(‘25)、『かくかくしかじか』(‘25)、『パリピ孔明THE MOVIE』(‘25)などがある。また、2027年には、NHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』への出演も控える。
イベント前という限られたお時間の中での取材にもかかわらず、スタッフひとりひとりに丁寧に接してくださった神尾さん。クールで落ち着いた佇まいが印象的でありながら、言葉の一つひとつを丁寧に選びながらインタビューに答えてくださる姿に、その誠実なお人柄が自然とにじみ出ていらっしゃいました。後編では、神尾さん自身の内面に迫るお話も。どうぞお楽しみに!
ⓒ原泰久/集英社 ⓒ2026映画「キングダム」製作委員会
作品タイトル:『キングダム 魂の決戦』
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉・原泰久
音楽:やまだ豊
主題歌:米津玄師「夜鷹」(Sony Music Labels Inc.)
出演:
山﨑賢人
吉沢亮 橋本環奈 清野菜名 満島真之介 岡山天音
志尊淳 神尾楓珠 結木滉星 三吉彩花 三山凌輝 山下美月 / 蒔田彩珠
山田裕貴/坂口憲二
豊川悦司
髙嶋政宏 要潤 加藤雅也 高橋光臣 平山祐介 一ノ瀬ワタル 佐久間由衣 勝矢
坂東彌十郎 橋本さとし 笹野高史 谷田歩 中村蒼 田中圭 斎藤工
玉木宏/佐藤浩市
小栗旬
原作:原泰久「キングダム」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
配給:東宝 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:奥山信次
スタイリスト:寒河江健(Emina)
インタビュー:林桃
記事:林桃/相澤花菜