駒木根葵汰
TBS系よるおびドラマ『差出人は、誰ですか?』
自然に感情が育つ時間を作ることで
同性に恋心を抱く役どころを演じられた
現在、TBS系よるおびドラマ『差出人は、誰ですか?』で、主人公・桑鶴美月の幼馴染である御手洗健を好演している駒木根葵汰さん。幼馴染として美月の良き理解者である一方、誰にも言えない秘密を抱えた難しい役どころに挑戦している様子。第8週ではついにその秘密である、同じクラスの一ノ瀬斗也に恋愛感情を抱いていることが発覚。後編では「自分にはない感覚を演じるのが難しかった」というエピソードや、葵汰さん自身が最近ハマっているものについて多岐に渡ってお聞きします。
<あらすじ>
本作のテーマは「SNS 社会に生きる若者たち」。情報収集や連絡手段だけでなく、人と人との大事な感情のやり取りすら SNS を通じて行われることが当然になった社会に警鐘を鳴らし、若者たちに向けて、「本音で人と向き合うこと」「匿名を使わずに相手に気持ちを伝えること」の大切さを、「手紙」というアナログなツールを使って描いていく青春ヒューマンミステリー。夏休み明け初日、担任から突然「二学期中に 1 人につき最低 1 通、クラスの誰かに向けて手紙を書け」と”手紙ゲーム”の始まりを告げられるところから、物語は始まる!
共演者は現役高校生をはじめとするヤングチームと、20歳以上のアダルトチームにざっくり分かれていて。アダルトチームは櫻井海音くん、三浦獠太くん、僕の3人なんですが、ふとした瞬間に年齢を感じさせるものが出てしまうんですよね(笑)。椅子に座るときに「っはぁ〜…」とため息が出てしまうとか。そういった部分が出たときは、3人で指摘し合うことで気をつけています。やはり同年代を演じるわけですしね(笑)。撮影以外のところでもスマホゲームで対戦したりコミュニケーションを取ったりして、共演者のみなさんと足並みをそろえるように意識しています。
みんなTikTokをやっているので、最近はどんなものが流行っているのかを教えてもらっています。そういった会話は台本には載っていない空白の部分やアドリブシーンで役に立つんですよ。たとえば、ファミレスでクラスの女子たちと化粧品で遊ぶ男子というシーンのとき。使ったことも見たこともない化粧品の1つ1つに「これ何?」と質問しまくりでした(笑)。でも、今はメイクをする男性も多い時代じゃないですか。僕はメイクをしないのが当たり前で生きてきた人間ですが、これからはその前提が逆転していく可能性があるだろうし、このままでは良くないよなと思って。撮影の合間で女性陣に最近のメイク事情について教えてもらってました。
第6話に出てくる、健が初めて美月の頭をポンポンってするシーンです。この頭ポンポンがその後も続いていくんですが、実際にやってみて難しかったです。撮影後は櫻井海音くんや藤原大祐くんから「ああいう王道のシーンやれるのいいな」っていじられてました (笑)。
もっとも印象的なのは第10話の、元恋人である難波桃子との牧場のシーン。健に振られてしまったけどまだ未練がある桃子に、「好きな人がいるって言ってたのは誰のこと?」と問い詰められるシーンです。同性である一ノ瀬のことが好きとも言えないし、緊張感があったというか…感情を表現するのが難しかったです。作品の中で数少ないシリアスな展開で印象深いし、僕の中では好きな場面でもあります。
うーん…意識的に何かをしようとは考えてなく、その場で直感的に感じたものを芝居に出すことを大事にしてました。
同性を好きになるのは自分で経験したことがないですし、頭で考えて演じるのはちょっと違うかなと思ったので、芝居してみて感じたものを素直に演じようと挑んでいました。そのシーンで言うと、健にとって美月は幼馴染で大切な存在だけど、好きという気持ちの部分で譲れないものがあったと思います。台本もあえて深く読み込まないようにしているので、芝居の流れで感じたまま演じていることが多いです。オンエアを観て「こういう表情してたんだ」と後から知ることが多いです。
一ノ瀬のことを想っているという役ですが、撮影当初は好きという感情をお芝居で出すのがなかなかできなくて。自分の中で近い感情に置き換えて演じるような工夫はしてました。でも第5話のプールの撮影あたりから、一ノ瀬を演じる藤原大祐自身の素敵なところが見えてきて! それをきっかけに、自分の中で健が一ノ瀬を好きなるという感情を理解しやすくはなりました。
では役を演じる本人のことについて知ることで、一ノ瀬への感情が育つような工夫を?
はい。最初の頃は大祐と積極的にコミュニケーションを取るというより、撮影中やちょっとした時間にじーっと見つめて「どういう人間なのかな?」と観察することから始めました。台本を読んでいても、健が一ノ瀬を好きになる理由が捉えきれないと思ったので。感情を育てるという面では大祐自身の魅力を借りることにしました。
そうなんですよ! 一ノ瀬は教室でもずーっと本を読んでいるし、昔はやんちゃしていたという裏設定はあっても、好きとになるいう感情に至るまでが僕的にはとらえることが難しかったんです。役柄への理解を一歩深めることができたのは、大祐がいてくれたからこそだと思います。
三浦獠太くんです。ムードメーカーで積極的に会話してくれるし、緊張している人が多い現場で和やかな空気を作るのがすごく上手で! 自分からいじられ役に回って会話を盛り上げて、空気が温まってきたらサッと身を引くっていう、みんなが打ち解ける時間のためにさりげない気配りがすごいんです。「もっと話したい!」って思わせてくれて、もし自分が女性だったら惚れるだろうなと思いました。
作品の中では食事シーンが多く登場しますが、
葵汰さんが
「これを食べるとテンション上がる!」
という食べ物を教えてください。
チャンジャです(即答)! 週に1回くらいは食べてます。
作れないのでお店に食べに行きます。年末におじいちゃんの家で食べたチャンジャがすっごく美味しかったんです。近所の方が作ったものをお裾分けしてもらったみたいで、そこから一気にハマってしまいました。何度も噛んで食べる必要がある感じが好きなんですよ(笑)。
チャンジャは単品ですか?
それとも何かと合わせて食べますか?
チャンジャはチャンジャとしていただくのが一番ですね。あ、でも最近はクリームチーズや、いぶりがっこと一緒に食べることも。それから芋焼酎も欠かせない!
バスケを始めてから読んだ『スラムダンク』が一番好きです。お気に入りの話は、全国大会出場をかけた神奈川県代表インターハイ予選の決勝、海南大附属高校との試合! 主人公の桜木が自分のせいで試合に負けてしまったと悔し涙を流して、キャプテンの赤城に肩を組まれて最後の整列に行くところが特に好き。
うわ、難しい質問ですね。うーん…桜木の親友・水戸洋平かな。やっぱり桜木は水戸がいなかったらバスケを続けてなかったと思うんですよね。キャラクター的にも男気があってカッコイイです!
僕は姉と妹の女性2人にはさまれた家族構成なので、あんまり男気あるというタイプではないかも…(笑)。でも、両親や姉妹からたくさんの愛をもらって育ったので、愛情深いほうだとは思います!
駒木根葵汰
こまぎね きいた
インタビュアーの持ち物に貼られていた『スラムダンク』のステッカーを発見し、「12月公開の映画が楽しみ」と嬉しそうに話してくれた葵汰さん。質問によって真剣に答えてくれたり、周りのスタッフを笑わせるお茶目さを持ち合わせていたり、愛される理由がわかるインタビューでした。
TBS系テレビ よるおびドラマ『差出人は、誰ですか?』
毎週月曜〜木曜 深夜0:40〜放送(※一部地域を除く)
毎週金曜 TBS公式YouTubeにて全話配信
※Item Credit
カットソー¥25,300
パンツ参考商品
すべて アタッチメント/サカス ピーアール(03-6447-2762)
チェーンネックレス¥176,000
リング¥55,000
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すべて シンゴクズノ/シアン PR(03-6662-5525)
その他スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:吉村健
スタイリスト:千葉良(AVGVST)
インタビュー・記事:井上ハナエ