曽田陵介
ドラマ「夫を殺したはずなのに」
タイムリープという仕掛けがあるからこそ、人間の多面性が浮き彫りになる
7月6日からスタートしたドラマ「夫を殺したはずなのに」(テレ東系、毎週月曜23:06 ~)で、莉乃(内田理央)が働く児童養護施設を手伝う大学生・波多野樹役を演じる曽田陵介さん。作品の魅力や撮影でのエピソードなどをうかがいました。
©「夫を殺したはずなのに」製作委員会
<あらすじ>
料理上手な妻・莉乃(内田理央)と優しい夫・慶太(渡邊圭祐)。幸せな日々を送る夫婦だったが、結婚記念日の夜、莉乃の元に届いた一本の生配信動画によって、その日常は崩壊する。画面の中で覆面を被り、見知らぬ女と絡み合う夫…。裏切りを知った莉乃は、密会現場へ乗り込み、怒りに任せて夫・慶太をメッタ刺しにする。しかし、愛人・エレナ(箭内夢菜)の返り討ちに遭い、莉乃も命を落としてしまう。次に目が覚めると「夫の不倫が発覚した日」に戻っていた――。夫と愛人に復讐するために、ありとあらゆる方法を駆使するも、その度に命を落とし、また過去に巻き戻ってしまう。なぜ巻き戻るのか?自分の“復讐”が間違っていたのか?繰り返される “死のループ”の中で、莉乃はやがて衝撃の真実へと辿り着く。
今回の作品は復讐や不倫、さらにはタイムリープまで、とにかく見どころが詰め込まれた濃厚なストーリーです。最初に脚本を読まれたとき、どんな部分に面白さを感じましたか?
やっぱり「タイムリープもの」というベースがあるのが面白いです。普通、タイムリープを扱う作品は、最終話あたりでようやく誰かが命を落として真実が明かされる……みたいな展開が多いと思うんですよ。でもこの作品は全然違って、物語の途中で何回も衝撃的な場面が出てきます。それに、脚本を読み進めるうちにキャラクターの見え方がガラッと変わるのが新鮮でした。「うわ、こいつ嫌なやつだな」って思っていたキャラクターが、次の話でタイムリープした先の話を読むと、「あ、裏ではこんなことを考えていたんだ」「こういう事情があったんだな」って、全く違う一面が見えてくる。タイムリープという仕掛けがあるからこそ、人間の多面性が浮き彫りになるのがすごく面白いなと感じました。
1話ごとに人間の表と裏がひっくり返っていくような感覚なんですね。
まさにそんな感じです! 回ごとに特定のキャラクターにフォーカスが当たるエピソードがあるんですよ。それぞれ異なる視点から事件や人間関係が描かれるので、台本を読んでいても「次は誰の視点なんだろう」ってワクワクしますね。
曽田さんが演じている「波多野樹」は、内田理央さん演じる莉乃が働く児童養護施設を手伝う大学生という役どころです。演じるうえで特に心がけていることや、意識している点はありますか?
波多野は、物語の中でも結構謎めいた部分が多いキャラクターなんですよね。演じるうえでは監督と「これ、視聴者の方にどう思わせようか?」って毎回細かく相談しながら進めています。あからさまに勘違いさせるというよりは、ちょっとした視線の配り方や佇まいに「含み」を持たせるというか。「この人、何か隠しているのかな?」とミスリードを誘うような空気感は、すごく意識しながらカメラの前に立っています。
視聴者をドキドキさせる、重要なキーパーソンになりそうですね。先ほど「キャラごとにフォーカスされる回がある」とおっしゃっていましたが、波多野の過去や秘密が明かされる回も……?
あはは、どうなんでしょう(笑)。出てくるんですかね?もしかしたら、あるかも……?いや、僕自身もまだ先の台本をすべて知っているわけではないので、ちょっとドキドキしているんですよ。
撮影はかなり進んでいると伺いましたが……。
それが、ストーリーとしては結構進んでいるはずなんですけど、作品の特性上、何度もタイムリープして同じ時間軸に戻ったりするので、なんだか撮影自体は「なかなか前に進まないな!」っていう不思議な感覚なんです(笑)。
タイムリープ作品ならではですね。役どころとしては、児童養護施設の子どもたちと共演するシーンも多いですよね。
そうなんです! 児童養護施設でボランティアをしている設定なので、子どもたちと一緒に遊ぶシーンがたくさんあります。そこはもう、演技を忘れるくらい本当に楽しく過ごさせてもらっています。
ここまで撮影を重ねてきて、お子さんたちとの印象的なエピソードはありますか?
自分で言うのもめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど、僕、現場の子どもたちから超人気なんです!(笑)作中での役名が「樹(いつき)」なんですけど、みんな「樹!」って呼び捨てでぐいぐい話しかけてくれて。中には「だっこして!」みたいな感じで、僕の腕に思いっきりつかまってぶら下がってくる子もいたりして。現場では本当に「お兄ちゃん」って感じでやらせてもらっています。
男の人ならではの力強さがあるから、子どもたちも安心して飛びついていけるのかもしれませんね。
どうなんでしょうね?聞いてみたら、普段お家でお父さんにそういうダイナミックな遊びをやってもらっているらしくて。僕のこともお父さんやリアルな親戚のお兄ちゃんみたいに思ってくれているのかもしれません。
子どもたちからそれだけ親しみを持たれるのは、きっと曽田さんが普段から放っている温かいオーラや優しさが伝わっているからだと思います。
いやいや、そんなことないですよ!僕は現場でただ、ニコニコしながら一緒に遊んでいるだけです(笑)。
主人公の莉乃を演じる内田さんと、その夫役の渡邊さん。お二人とも非常に濃密な演技をされていますが、現場でお話しされる機会はありましたか?
実はまだ、お二人とはがっつり絡むようなシーンがなくて、現場で深くお話しする機会はこれからという感じなんです。ただ、客観的にお二人の撮影を見ていて「本当に大変なエネルギーを使う役だな」と圧倒されています。最初の本読みの段階から、お二人の空気感が完全に「リアルな夫婦」そのものだったんですよ。特に夫役の圭祐君の演技の温度感というか、まとっている雰囲気がすごく柔らかくて。だからこそ、逆に「あ、この人絶対裏で何か隠してそうだな……」っていう怪しさが絶妙に醸し出されていて。本当に上手だなと思いながら、イチ視聴者のような気持ちで見惚れてしまいました。
ドラマも中盤から後半へ向かう怒涛の展開を迎えているかと思います。ネタバレにならない範囲で、今後の全体的な見どころを教えていただけますか?
この作品の後半を語るのって、めちゃくちゃ難しいですね(笑)。ただ、僕が演じる波多野に関して言えば、中盤以降も「謎のまま」引っ張る部分が多いと思います。物語が進むにつれて、僕が何やら不穏に動くシーンなんかも出てきたりして「あれ?こいつ、ただのボランティアの大学生じゃないぞ……?」とか「どんな裏があって動いているんだ?」という怪しいポイントが少しずつ見えてくるはずです。作品全体としては、前半で散りばめられた謎や、それぞれのキャラクターが抱える「なぜそうなってしまったのか」という原因や背景が、一気にフォーカスされていく段階になります。
いよいよパズルのピースが繋がり始めるわけですね。
はい。ここからさらに物語が大きく動いていきます。ただ、主人公の莉乃はずっと苦しそうですね……(苦笑)。演じている内田さんも本当にエネルギーをすり減らしながら戦ってらっしゃるので、観ている方もハラハラすると思います。それに、ストーリーが進むと言っても、タイムリープで時間が「戻る」作品なので。演じている僕ら自身も「今って本当に進んでいるんだっけ?」って思います(笑)。
役者のみなさんも、完成した映像を観て初めて「あ、全体の時系列はこういう繋がりになっていたんだ!」と実感される部分が多そうですね。
本当にそうだと思います。特に何度も時間をループするシーンを撮影しているお二人は、「今、全体のどこのシーンを撮っているんだろう?」って迷子にならないのかなって、近くで見ていて尊敬しかありません。それくらい複雑で、ものすごく緻密に作られている難しい作品なので、ぜひオンエアを観ながら、僕たちと一緒に謎解きを楽しんでほしいです!
曽田陵介
そた りょうすけ
1997年10月24日生まれ。
最近の出演作に、テレビドラマでは、『コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店』(‘26)、『月夜行路 -答えは名作の中に-』(‘26)、『顔のない患者-救うか、裁くか-』(‘26)、『推しの殺人』(‘25)、映画では、『炎上』(‘26)、『WIND BREAKER / ウィンドブレイカー』(‘25)などがある。
撮影では、ピンクの幻想的な背景の中で柔軟に動きを取り入れながら、眼差しをカメラに向ける姿がとびきりかっこよく、周りもシーンとなってしまうくらい釘付けに。ドラマ同様、見れば見るほど「もっと知りたい」と思わせてしまう力をお持ちの魅力的な方でした…!一方、インタビューでは、現場の子どもたちからお兄ちゃんのように慕われているというお話に、思わずこちらまでほっこり。後編では、曽田さんのプライベートや学生時代の思い出などに迫っています。ぜひお楽しみに。
©「夫を殺したはずなのに」製作委員会
ドラマプレミア23「夫を殺したはずなのに」
毎週月曜 よる11時6分~11時55分
■放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
■配信:各話放送終了後から、動画配信サービス「U-NEXT」「Lemino」にて第一話から最新話まで見放題配信 広告付き無料配信サービス「TVer」などで見逃し配信
■原作:「夫を殺したはずなのに」赤石真菜・デジタル職人/CLLENN・テレビ東京
■出演:内田理央 渡邊圭祐 箭内夢菜 曽田陵介 小林亮太 丹生明里 / 紺野まひる 山下容莉枝
■シリーズ構成:市川貴幸
■脚本:石田真裕子 伊藤優 島崎杜香 下田悠子 富安美尋 三嶽咲 井本智恵 / 市川貴幸
■監督:飯塚健 棚澤孝義 的場政行
■プロデューサー:倉地雄大(テレビ東京) 清家優輝(ファインエンターテイメント)
■制作:テレビ東京 / ファインエンターテイメント
■製作著作:「夫を殺したはずなのに」製作委員会
※Item Credit
ジャケット ¥75,900、シャツ ¥27,500(共にユハ)、パンツ ¥28,600(ウル)/エンケル、シューズ ¥19,800(メレル)/マルベニコンシューマーリンク
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:NATSUMI
スタイリスト:岡村春輝(FJYM.inc)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/相澤花菜