木村慧人×柏木悠
ドラマ『好きなオトコと別れたい』
好きな人に沼る感覚はわかる気がする
デジタル恋愛コミック誌「comic tint」(講談社)に掲載され、同世代の読者から共感を集めた藤緒あいによる同名作が実写ドラマ化され、絶賛放送中。主人公・郁子の会社の後輩で、郁子に猛アタックする青山大翔役を演じる木村慧人さんと、郁子の会社の後輩・ナナの彼氏・イチ役を演じる柏木悠さんに、ご自身の演じる役の印象などのほか、“表現すること”についての想いなども伺いました。
<あらすじ>
働くアラサー女子・郁子(堀田茜)の彼氏は、定職に就かず、郁子の家に居候しているダメ男・浩次(毎熊克哉)。30歳を目前に不安を覚えた郁子は、浩次との関係を精算し婚活を始めようとするが、浩次とずっと一緒にいたいというのが本音だった。そんななか、年下のハイスペックイケメン・青山に「ずっと好きだった」と迫られ……。好きだけど別れるべきかと葛藤する、リアルでもどかしい大人のラブストーリー。
ご自身の演じている役についての
印象を教えてください。
木村慧人(以下、木村):僕の演じている青山大翔は、周りからはハイスペックイケメンだといわれているのですが、恋愛に関してはホントに苦手で。郁子さんのことを好きなのに、その思いを伝えるのがヘタだったりするところがかわいらしいなと思いました。
柏木悠(以下、柏木):僕の演じているイチは、今のことしか考えていなくて。楽しいことがあれば楽しんじゃうようなキャラクターで、何かに夢中になるとほかのことを考えられなくなっちゃうんです。ハチが、彼女であるナナ(紺野彩夏)に「そうやって毎日先のことばかり考えていたら~」というシーンがあるんですが、僕、そのセリフにすごく共感できて、刺さる部分があったので、演じながらすごく勉強になりました。
それぞれの役を演じる際に
心がけていたことはありますか?
木村:ハイスペックということで、動きが多いと落ち着きがないように見えると思ったので、動きを少なくするようにしました。あとは、青山くんは笑顔が印象的なキャラクターなので、笑顔を意識しました。
笑顔の練習をしたりも?
木村:はい、ちょっとしました(笑)。歯を出して笑うこともあったり、はにかんだような表情があったり、なるべく笑顔のレパートリーを増やせるようにしました。あとはやっぱり郁子さんだけに見せる顔があると思うので、そこは会社での顔とは違う素の感じで、後輩感を出すように演じました。
柏木:僕は、最初に脚本を読んだとき、イチはダメ男だけど、純粋な心を持っている無邪気さもちゃんと出るように演じるべきかなと思ったんです。なので、あまり狙いすぎず、自然な感じでそういった面を出せるように心がけていました。
柏木さん自身も、そういう表情が得意なようにもお見受けしますが……。
柏木:(笑)。でもたしかに、自分と重なる部分は多々ありました。演じていて親近感も湧きましたし、すごく楽しかったです。
役に共感できる部分はありますか?
木村:けっこうあります。大事な場面で“もし、こうなったらどうしよう”と考えてしまって結局何も言えない、みたいなところや明るいところも似ていると思います。
柏木:僕も、わりと先のことを考えずに行動するタイプで。その日その日でやりたいことをしたいので、“今日ガマンして、明日がんばろう!”みたいなことはできないんですね。そういうところは、すごく似ているなと思います。
郁子と浩次(毎熊克哉)の関係については、
どう思いますか?
木村:すごくかわいらしいなと思います。郁子さんが浩次さんに見せる顔は、青山くんに見せる表情とは全然違うので、そういうのを見るとキュンとしますね。オープニングやエンディングでの表情もすごく魅力的で、“この二人、めっちゃいいな”と思いました。
離れたいのに離れられないという気持ちは
理解できますか?
木村:好きな人に沼る感覚はわかる気がします。僕もアニメが好きで、夜中まで見るのはいけないと思ってもついつい見てしまうので(笑)。その感覚に似ているのかなって。
柏木:僕も、ナナとダメ男として付き合っていた身としては(笑)、共感とはまた違うかもしれないですけど、そういう感覚もあるんだろうなというのは理解できます。例えば、ナナはイチのちょっとした一言に心が動いたりするんですが、郁子さんと浩次さんも、些細なことに心が動かされて関係性が少しずつ変わっていくので。“次は、どういうところで心情が変わるんだろう”って、ワクワクする展開がとても多い作品だなと思います。
撮影期間中などは、自分なりの
リラックス法などがあるのでしょうか。
木村:普段はサウナに行くことが多いんですが、撮影が夜遅くに終わることも多くて最近は行けなかったので、家で半身浴をして体を温めるようにしていました。あと、撮影現場で、堀田さんからおすすめの入浴剤を教えてもらったんです。それを試してみたら、ぐっすり眠れるようになりました。
柏木:僕は、ゲームをすることです。もちろん、次の日も仕事のときは支障をきたさない程度にですけど。一日休みがあったら、家にずーっと引きこもって、ゲームをし続けちゃいます。
むしろ、ゲームをやったほうが
体調がよかったり?
柏木:(ゲームの)勝敗にもよりますけど……やっぱり、勝ったときは体も調子がいいです(笑)。
お二人は俳優活動と音楽活動を両立されていますが、今感じているお芝居の楽しさと難しさを教えてください。
木村:正解のないところが楽しいし、難しいポイントでもありますね。自分がこう演じたいと思っても、まったくその通りにならないし。逆に、自分としてはあまりうまくいかなかったかもと思うお芝居が、見た人から「すごくよかったよ」と言ってもらえたりすることがあるので、何が正解なのかがホントにわからないんですけど、そこが好きなところでもあります。
柏木:演技というものに対しては、ホントにいろんな考えがあって、今、木村さんが言ったように正解がないところもおもしろいと思いますし。僕自身は、自分の演技が誰かに届いていると感じられる瞬間がすごく好きというか。例えば、自分の演技を見た人から「救われました」「背中を押してもらえました」という言葉を一つでももらえると、お芝居をやっていてよかったなと思うので。そういうところが演技の楽しさじゃないかなと思います。
逆に難しさを感じることもありますか?
柏木:やっぱり、難しいのは難しいですね。たぶん、何年やっても慣れることはないんだろうなとは思います。僕はまだまだ経験が浅いので、もっともっと経験を積んで、よりたくさんの人にいろんな思いを届けることができたらいいなと思います。
それぞれの活動から影響を受けていると思う
部分はありますか?
木村:ありますね。僕は演技の仕事を始めてから、踊っているときの表情など表現するということに対する意識がすごく変わりました。その曲の世界観をより豊かに表現できるようになったんです。逆に、お芝居でダンサーの役とか、ダンスを踊る役をいただけるのは、音楽活動をやっていたからこそだと思うので。どちらもやっていてよかったです。
柏木:僕は、表現する方法としては、ダンスも演技も変わらないと思っているんですね。なので演技をするときも、これまでダンスで培ってきた感情表現を大事にしていけば、ちゃんと伝わるんじゃないかなと思います。
では改めて、ドラマ「好きなオトコと別れたい」の見どころを教えてください。
木村:郁子さんの周りには、ホントにいろいろな人物が出てきます。僕の演じる青山くんだったら、郁子さんの後輩でかわいらしいところがあるかと思えば、時には男の部分を出したりするんですよ。郁子さんの影響を受けて、青山くんだけでなく周りの人たちも変わっていくと思うので、ぜひそこに注目して見ていただきたいです。
柏木:もちろん、郁子さんと浩次さんのカップルも見ていておもしろいですが、僕の演じるイチとナナの関係にも注目してほしいです。登場するキャラクター一人ひとりがちゃんと際立っていて、長所・短所含めた人間らしいところが描かれているので。自分に置き換えながら見て、少しでも親近感を持ってもらえたらうれしいです。
初めは部屋に対しての人の多さに驚かれていた木村さんと一目で見て伝わるぐらいワクワクされていた柏木さん。撮影が始まるとさすが普段から多くのファンの前に立たれているお二人。カメラマンの要望に余裕の表情でササっとこなすスマートさと長年培ってきたダンスの表現力を武器にとってもカッコよく素敵な写真を撮ることができました。そしてお互いとっても優しく、相手を気遣いながら、和気藹々と撮影をさせていただきました。
木村慧人
きむら けいと
1999年8月16日生まれ。
PROFILE.EXILEの想い・信念を受け継ぐダンス&ボーカルグループ「FANTASTICS」のメンバーの一人。
過去の出演作に、日本テレビ Zドラマ『最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~』(‘23)、フジテレビ『もう一度パパと呼ばれる日』(‘23)、今回のテレ東『好きなオトコと別れたい』などがある。
柏木悠
かしわぎ はる
2005年3月31日生まれ。
スターダストプロモーションに所属する男性俳優・タレントで構成されたメインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」のメンバーの一人。
過去の出演作に、TBS『君には届かない。』 (‘23)、テレ東『超特急、地球を救え。』(‘22)、KBC福岡恋愛白書17『おかえりマドンナ』(‘22)、 今回のテレ東『好きなオトコと別れたい』などがある。
©「好きなオトコと別れたい」製作委員会
【タイトル】ドラマNEXT「好きなオトコと別れたい」
【放送日時】毎週水曜 深夜24時30分~25時
【放送局】テレビ東京 テレビ大阪 テレビ愛知 テレビせとうち テレビ北海道 TVQ 九州放送
【配信】動画配信サービス「U-NEXT」にて毎週水曜21時より、各話1週間独占先行配信
地上波放送後、広告付き無料配信サービス「ネットもテレ東」(テレ東HP、TVer)にて見逃し配信
【原作】藤緒あい『好きなオトコと別れたい』(講談社「comic tint」所載)
【出演】堀田茜 毎熊克哉
木村慧人(FANTASTICS) 紺野彩夏 柏木悠(超特急) 相田周二(三四郎) 田島令子
【監督】湯浅弘章 田口桂 松浦健志
【脚本】川﨑いづみ
【オープニング主題歌】Penthouse「我愛你」(Victor Entertainment, Inc.)
【エンディングテーマ】PSYCHIC FEVER「Pinky Swear」(LDH Records)
【プロデューサー】山鹿達也(テレビ東京) 清水俊雄(テレビ東京) 三浦和佳奈(大映テレビ)
【制作】テレビ東京 大映テレビ
【製作著作】「好きなオトコと別れたい」製作委員会
※Team Credit
木村さん
スタイリスト:中瀬拓外
ヘアメイク:anna(M-rep)
柏木さん
スタイリスト:東正晃
ヘアメイク:anna(M-rep)
カメラマン:田中丸善治
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿