2021年2月11日Release『体温』
Omoinotakeさん楽曲提供の今作。
楽曲提供のお話を聞いた時の感想を教えてください。
こういったタイミングで楽曲提供をしていただけることに驚きました。というのも、メンバーが出演していた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』というドラマのオープニングをOmoinotakeさんが歌われていて、ドラマを観ている時から「新しいジャンルを開拓されていて、新鮮な世界観が素敵なバンドさんだな」と思っていたんです。タイムリーなタイミングで楽曲提供をしていただき、本当にありがたかったですし、嬉しかったです。
第二弾配信曲『体温』について
メッセージをお願いします。
第一に、この曲は「今だからこそ聞いて欲しい」と思う曲。タイトルの『体温』には「人と人の肌が重なり合って感じる温度」という意味ももちろんあるのですが、僕は「体温」を感じる時はそれだけではないと思っていて。この曲を通して「距離が離れていても、しっかりと温度を感じ合うことはできる」というのを感じていただけたら嬉しいです。そして、聴き方や捉え方によって様々な解釈ができる曲のストーリーにも注目していただきたいですね。曲の序盤は主人公が頭の中で思っている幸せな日々が丁寧に描かれているんですが、曲が進むにつれて、相手との距離が開いていく様などが想像できるような曲になっているんです。ドラマ性を感じるストーリー展開が一曲を通して物語られているので、主人公の成長している姿も感じながら聴いていただければと思います。
ありがとうございます。
YouTubeチャンネルでは
数々の楽曲をカバーされていますが
オリジナル曲とカバー曲を歌う時とでの
意識の違いはありますか?
オリジナル曲に関しては、この世に2つとない曲を作ったり作っていただいたりして歌わせてもらっているので、意識を引き締めて毎回レコーディングに挑んでいます。カバー曲はオリジナル曲とはまた違うベクトルで意識を引き締めていますね。いろいろな曲をカバーさせていただくにあたって、大前提として「曲の世界観を壊してはいけない」というのは絶対。ただ、どちらにせよ「一つの楽曲を自分の歌声で表現する」というのは同じなので、素敵な歌詞や曲の世界観を僕の歌声で壊してしまうことがないように、いい意味でのプレッシャーはいつも感じるようにしています。
2020年9月からソロ活動を始めて約半年。
始めた当初と今とでは心境の変化はありますか?
それこそ去年のミニアルバム発売時の取材の時は、一人で仕事をすることや一人で取材を受けることにすごく違和感があったんですよ。でも、こうして様々な経験をさせていただく中で、もちろん「まだまだだな」と思うこともあるんですが、今はやっと自分の中でこの活動が板についてきた気がします。最初の頃の「とにかく緊張している」状態から、だんだん楽しめるようになってきました。
昨年のインタビュー時よりも
楽しんでいらっしゃる雰囲気…伝わってきます!
最初の頃は「どういう風に捉えられるんだろう」といったことばかりを気にしていたんです。でも、よくよく考えたら「人の数だけ解釈があるんだから、いろんな意見がくるのは当たり前だよな」と思って。最近は「各々が違う考え方をしているのが人間なんだから、自分も見え方にとらわれなくていいよね。その方がプラスだし。」と思っています。そうして出来上がったものを皆さんに提供するほうが、より良い物をお届けできるんじゃないかな、と。そこは去年と変わった部分かもしれないです。
歌い方の幅なども広がったと思いますか?
そうですね。今まではレコーディングやライブの時に、フリーで歌っていい時間があると「どうやって間を埋めよう」と考えていたんです。どちらかというと「埋めないと」という使命感に駆られていて。でも、実はその時間って今まで僕が活動してきた中で身につけた武器を出すことができる時間だったんです。今回『Magic』の最後の方でフェイク(原曲のメロディーを一部変えたり、装飾したりして歌う歌唱法)を入れているんですけど、いくつか録ったパターンから自分で「これだ」と思うテイクを選ばせていただいたんです。「この音を4にしてもらえますか?」など、技術的な音の調整も相談させてもらって。初めての経験だったのですごく面白かったですし、さらに音楽に対して興味が湧きました。「フリーな場面ではさらに楽しんでいきたい!」と思いましたね。
曲の聴き方も変わりましたか?
「このアーティストさんはどういった状況で、この歌詞を書かれたんだろう?」と思ったり、「この後、この流れだったらどういった展開をするんだろう」などと頭の中でひとり言のように分析するようになりました(笑)。
良い職業病ですね(笑)。
メンバーの皆さんには
『Magic』『体温』はお届けされましたか?
聴いたかどうかは僕からは聞かないんですけど「新曲良いね」など、サラッと人やSNSづてに言ってくれることはあります(笑)。元からなんですけど、超特急のメンバーって直接的に伝えてくるタイプじゃないんですよ。例えば「松尾太陽3ヶ月連続配信リリースします」という告知をSNSですると、さりげなく「いいね」をしてくれていたり、去年のソロのオンラインライブでもメンバーみんなが何も言わずに実は観に来てくれていたり。観ながらチャットができる仕組みのオンラインライブだったんですが、そこでしれっとコメントを残していたりしていて(笑)。そういった直接的ではない温かさが「超特急らしいな」と思いますね。
ほっこりしますね(笑)。
では最後に“松尾太陽”としての
今後の活動を楽しみにされている皆さんに
メッセージをお願いします!
2021年は2020年という不思議な年を乗り越えて辿り着いた年だと思います。だからこそ、挑戦したいことには失敗を恐れずに取り組んでいきたいと思っています。失敗したらその時はその時、成功したらそれはそれでラッキー。そのくらいの気持ちで「やれることをやっていこう」と決意しているので、目標に向かって「頑張ろう」と思っている方がいたら、僕と一緒に2021年という新しい時代を築き上げていきましょう!
松尾太陽
まつお たかし
1996年9月23日生まれ。
彩雲の間を遊ぶように吹き抜ける、
伸びやかで心地の良い“歌の風”を惹き起こす24歳のうたうたい。
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり