立石俊樹 × 藤岡真威人
ミュージカル『浜村渚の計算ノート』
数学とエンタメが融合した、
老若男女が観ていて飽きない舞台です
110万部突破の大人気推理小説、天才数学少女が巨大なテロ組織に挑む新感覚謎解きミステリーがミュージカル化。主人公の浜村渚(桑原愛佳)と共に事件を追う、数学には疎いが刑事としてのカンが鋭い武藤龍之介役に立石俊樹さん、そして武藤と共に事件を追う刑事・瀬島直樹役に藤岡真威人さんが抜擢。お二人に舞台の見どころを伺いました。
<あらすじ>
これは、もうひとつの日本の物語。「数学をはじめとした理系の科目を学校教育から外す」制度がスタートして1年が経過した頃、ドクター・ピタゴラスと名乗る数学者が結成したテロリスト集団『黒い三角定規』より『犯行予告』が。次々と引き起こされる事件を止めることができるのは、数学を理解するものだけ─。はたして数学を愛してやまない中学二年生の浜村渚は、彼女と同じく数学を愛するテロリスト集団にどのように立ち向かうのか─。
原作を読んだ感想を教えてください。
藤岡真威人(以下、藤岡):はい。数学がテーマの作品ということで、女子中学生が数学の力でテロリストと対峙して解決に導いていくというストーリーが、まず発想としてものすごく面白いなと思いました。
立石俊樹(以下、立石):数学が学校教育からなくなった、という設定も面白いですしね。
藤岡:そうですね。でも「数学がものすごく得意な人しか楽しめない作品なのか」と言われたら決してそんなことはなく、ダジャレとかなぞなぞっぽい要素も組み込まれていたりというか。
コミカルな要素も盛り込まれている?
藤岡:はい。だから本当に気難しいお話ではなくて、お子さんから大人の方まで幅広い世代の方が誰でも楽しめるような作品だな、という印象を受けました。
立石:僕が第一に受けた印象としてはすごく可愛らしいお話だなあ、という感じですね。実際可愛らしい物語ではあると思うのですが、数学を利用して殺人事件が起こったりなんて実際には信じられないことじゃないですか(笑)?
藤岡:確かにそうですね(笑)。
立石:主人公の女子中学生とその愉快な仲間たちがテロ組織「黒い三角定規」に立ち向かう。そんなストーリー自体に可愛らしさはあるんですけど、よくよく考えると怖いことだな、って思ったりとかもしまして。
テロですもんね、起きていること(笑)。
立石:そうですよね(笑)。でも数学が撤廃されたという設定に、作者の意図というか、数学への思いみたいなものも感じましたし、僕自身すごく数学が好きなので原作はすごく楽しみながら読ませていただきました。
そんな舞台のなかでお二人が演じるのは
どのようなキャラクターなのでしょうか?
藤岡:僕が演じる瀬島直樹はアメリカ帰りの若手の刑事さんなのですが、アメリカにずっといたこともあってプライドが高く自信がたっぷりだったりするところがあり、それゆえにコミカルに動くキャラクターでもあります。台本の中でもちょっとぶっ飛んでいるような描写がたくさんあって……。
日本というよりはアメリカ的な動きがある?
藤岡:そうですね。何かに対する反応とかも「ガッテム!」ってアメリカンな反応をしたりとか。プライドが高く自信もたっぷりというと、ちょっとなんか堅苦しくてあまり万人には好かれなさそうな感じに聞こえてしまうかもしれないですが、中身は素直でストレートな性格で全く憎めないような人物ですね。みんなに愛されるような、そんなキャラクターだなというふうに思っています。
ありがとうございます。
立石さんはいかがですか?
立石:僕が演じる武藤龍之介に関しては、瀬島とは違って特徴という特徴がなかなか見つけづらいというか、よりナチュラルな役だなと感じています。基本的に冷静で、客観的に物事をとらえているような、とりわけ強い特徴がないのが特徴というか。瀬島とともに事件を追う、すごく正義感にあふれた模範的な刑事だなという印象ですね。
ではお二人は刑事として相棒的存在であり、
性格は対照的な役柄という感じでしょうか?
立石:そうですね。性格が対照的というのは特にすごくそう思いますね。相棒の刑事としてキャラクターがすごく引き立っていると思いますし、良いパートナーという感じですね。
藤岡:立石さんと僕が演じる刑事だけじゃなくて、今回登場する一人一人が全員キャラ立ちしていると思います。登場人物それぞれに個性があって。
確かに女子中学生や刑事、テロリストなど、
個性的なキャラクターが多く登場しますね。
藤岡:そうですね、僕ら刑事もそうですが、敵役であるテロリスト側のみんなも、外見も含めてそれぞれものすごく面白いキャラクターになっているので、観ていて飽きない舞台になると思います。
舞台初心者の方でも
観ていて飽きない要素が詰め込まれている?
立石:そう思います。登場人物すべてがキャラクターとして立っていることもその要素の1つですが、ストーリーが可愛らしいものであったり、ところどころコメディの要素が盛り込まれていたりするのもあって、数学が好きな人もそうじゃない人も、老若男女みんなが楽しめる内容になっています。
見どころという点ではいかがでしょうか?
藤岡:そうですね、数学と謎解き、そしてミュージカルがコラボレーションしたエンターテイメント作品というのはきっと前例のない初めてのことだと思います。それに数学と聞いて難しい話なのかなとか、楽しめるのかなと思っている方にも絶対に楽しんでいただけるような、幅広い世代に刺さるような内容が原作でもありますので、ぜひ劇場に直接足を運んで観に来ていただけたら嬉しいです。
立石:ほぼ言われてしまいましたが(笑)、僕も同じ気持ちで、数学を扱った作品というのが僕自身初めてなのもあってすごく楽しみです。元々『浜村渚の計算ノート』は原作が愛されている作品ですし、それがどのようにミュージカル化されているのかも楽しみにしていただきたいです。
背の低いスタッフにも目線を合わせて挨拶してくださるなど、終始優しさが滲み出ていた立石さんと藤岡さん。取材中の様子はもちろん、チェキへのサインを仲良く相談しながら書いてくださる姿を見て、お二人の纏う空気はどこか似ている気がしました。後編では舞台に関するアレコレを伺っていきます!
立石俊樹
たていし としき
1993年12月19日生まれ。
最近の出演作に、ミュージカル『I’m donut?』(’23)、『太平洋序曲』(’23)、『エリザベート』(’22~’23)、ドラマ『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』(’22)、『FLAIR BARTENDER’Z』(’22)などがある。2023年11月からはミュージカル・ピカレスク『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』に出演予定。
藤岡真威人
ふじおか まいと
2003年12月28日生まれ。
最近の出演作に、ドラマ『クールドジ男子』(’23)、『テッパ
ミュージカル『浜村渚の計算ノート』
原作:青柳碧人「浜村渚の計算ノート」(講談社文庫刊)
脚色・演出:植木護
作曲・音楽監督:松田純一
出演:桑原愛佳 / 立石俊樹、藤岡真威人、飯窪春菜、隅田美保、入来茉里、藤岡舞衣、西條妃華 / 井上小百合、レ・ロマネスクTOBI、朝隈濯朗、ダイアモンド☆ユカイ 他
【福岡公演】2023年8月26日(土)~27日(日)キャナルシティ劇場
【大阪公演】9月1日(金)~9月3日(日)森ノ宮ピロティホール
【名古屋公演】9月9日(土)~10日(日)ウインクあいち大ホール
【東京公演】9月14日(木)~18日(月・祝)サンシャイン劇場
※Item Credit
立石さん
デニムジャケット \51,700
シャツ \30,800
デニムパンツ \41,800
以上3点ともに(SOL)
その他スタイリスト私物
〈お問合せ先〉
SOL (080-1797-4976)
藤岡さん
〈お問合せ先〉
ラブレス青山(03-3401-2301)
※Team Credit
立石さん
ヘアメイク:中元美佳
スタイリスト:MASAYA
藤岡さん
ヘアメイク:RYO
スタイリスト:柴山陽平
カメラマン:鈴木寿教
インタビュー:小枝指優樹
記事:小枝指優樹/緒方百恵