杉野遥亮
初主演連続ドラマ「スカム」詐欺師役に挑む、
真っすぐで鋭敏な彼の素顔に迫った
■ドラマ『スカム』
草野誠実×杉野遥亮
誠実は、劇中では巻き込まれて詐欺グループに加担したように描かれているけれど、元々、自身の核に社会とか自分の周りに対して不満があった人なんだと思います。その部分を見せないだけで、心の内では苦しんできたんじゃないかな。意外とハングリー精神も強いし、プライドも高い男なんです。
初めて見た詐欺師の世界。
印象的だったことはありますか?
ひとつのチームスポーツをやっている感覚が芽生えたのは印象的でしたね。詐欺のシーンは、疾走感と一体感があって「これって青春ドラマなんじゃないか?」と思ったほど。でも、俯瞰で見るとやっていることは犯罪で…そこのギャップは観てくださる方が面白く感じる部分かもしれないです。
青春ドラマ!意外な表現でした。
詐欺に加担していく中で、
誠実自身楽しくなっている部分って…?
あると思います。詐欺が成功した瞬間の日常離れした高揚感や達成感は、芝居をする時に何の疑問も持たずに演じることが出来ました。誠実が会社で働いていた頃よりも大きな感情の振れ幅もあるだろうし、彼自身ゲーム感覚で詐欺をしているように思いましたね。実際にそのシーンの撮影は僕もどこか楽しかったです。
今回誠実を演じてみて、杉野さん自身の
“詐欺”に対する意識って変わりましたか?
変わりました。
ただ、絶対的に言えるのは詐欺は犯罪だし、やってはいけないということ。このドラマでは、詐欺をした人にはそれなりの制裁がくだるってところまで描かれているので、詐欺という行為を肯定している作品ではないんです。その上で言わせてもらうと、詐欺の道に走る「人の気持ち」には圧倒的な肯定がありました。日々生きていく中での鬱憤だったり、やり場のない気持ち、人それぞれだとは思うけれど、反社会的な道を選んでしまう理由は分からなくはなかったですね。
誠実が変わっていく様子も見どころですね。
最後に『スカム』を観ている方へ
メッセージをお願いします。
詐欺師の話という枠組みの中で、その道を選んでしまった人の気持ちを代弁して表現しているドラマになっていると思います。観て思うことは年齢や環境によっても全然違うと思うので、むしろ人それぞれの感想を聞きたいですね。SNSなどで、観てくださった方一人ひとりが放出したものを目に留められたらいいな。ブラックコメディでもあり、青春ドラマでもあり…色んな要素で楽しんでいただけると嬉しいです!
杉野遥亮の軸
“失敗を恐れない”
失敗することって怖いものでもあるんですけど、成長は失敗することで出来ると思っています。
座右の銘
“人見知りは損だ”
その時々によって大事にしているものや自分に刺さる言葉も違うんですが、今はこの言葉を念頭に置いています。恥ずかしがって何も話せないよりは顔を赤くしてでもちゃんと伝えた方が、道は拓けると思っていて。映画を観たり、人と話したりして違う言葉に感化される時もあるので、常に言葉にアンテナを張って逃さないよう意識しています。
杉野遥亮
すぎの ようすけ
1995年9月18日生まれ。
黄金比スタイルと涼やかで美しい顔立ちを持つ一方、ユーモラスなセンスと愛らしさが見え隠れする魅惑の23歳。
ドラマ『スカム』
MBS 毎週日曜深夜0:50~ / TBS 毎週火曜深夜1:28~ほか(※放送時間は変更になる場合があります)
https://www.mbs.jp/drama-scams/
※衣装クレジット
Blouson:¥180,000(税抜)
Tops:¥30,000(税抜)
(ともにANNDIRK IZM/ADONUST:03-5456-5821)
その他スタイリスト私物
※チームクレジット
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:亀田雅
スタイリスト:杉浦優
ディレクション:町山博彦
インタビュー・編集:満斗りょう