豊田裕大
「自由でいいんだよ」悩んでいた時に救われた共演者からの言葉
「MEN’S NON-NO」の専属モデルとしても活躍中の俳優・豊田裕大さんが「FAST」に初登場!インタビュー後編では、ドラマ「御上先生」で共演している松坂桃李さんとのエピソードや、ご自身の学生時代の思い出。さらにはお芝居で悩んでいた時に救われた言葉などもうかがいました。

ドラマ「御上先生」で共演している松坂桃李さんとは、どんなお話しをされましたか?
僕の撮影が休みの日も現場に行くことがあるのですが、その時に松坂さんから「よく来たね」と声をかけてくださったり、演技を褒めてくださったりしたこともあります。お芝居のことについて聞いた時にも「いつでも聞いて」と先輩の一面もあれば、フレンドリーに接してくださることもあるので、頼りにさせてもらっています。
松坂さんにお芝居のことで相談したり、アドバイスをもらったりしたことは?
今回のドラマで松坂さんが演じる御上先生って、すごく早口で話すんです。本読みの時から会話のテンポが速かったので「なんで御上先生はそんなに早口で話すんですか?」と松坂さんに聞いたら「御上はシーンに割り当てられた時間に対するセリフ量が多いから、早口で話すようにしている」といったことや「お芝居中は相手とちゃんと会話をするようにしている」といったことを仰っていて、とても勉強になりました。

ドラマの初回放送前に行われた「始業式」では、豊田さんによる「マニアックプレゼン」もしていましたね。今だから言えるエピソードや裏話を教えてください。
最初は「何をすればいいんだ」と思いました。そこで、オフショットの写真をあげるようなことをすると聞いたときは「盛り上がるのかな?」と心配していたのですが、実際にやってみてもやっぱり難しかったです(笑)。なんとかうまく成立するようにがんばりました(笑)。
豊田さんご自身は、どんな学生さんでしたか。
バスケット一色の学生生活を送っていました。遊びや趣味とかよりも、バスケットをやっている時間がほとんどでした。小学校のころは図工がすごく好きで、なにかを作ることが好きだったんだと思います。数学は高校2年の時から選択しなかったので、ドラマの中で御上先生が黒板に数式を書いているのを見て「難しそうだな」と思いながらも、新鮮な気持ちです。

バスケ以外に何か学校生活の思い出はありますか?
高校時代は寮生活だったので、そこでの生活がすごく思い出に残っています。テスト期間中は就寝時間も関係なかったので、朝まで同部屋の人と一緒に勉強していました。その時に食べたカップ麺、美味しかったなぁ。
寮生活は会話も全部筒抜けで、ハングリーな生活だったので、最初の頃はそれが嫌でホームシックになって家に帰ったこともありました。結局は寮に戻りましたが、振り返ってみると精神的にも鍛えられたと思います。

モデルとしても活動されていますが、モデルと役者としての表現、それぞれの違いや難しさを教えて下さい。
最近、「表現」ということについて考えることがよくあるのですが、モデルと役者の違いで言うと、「感情」を持つ時間ですかね。モデルの時は感情ってあまり関係なくて「この角度で、この瞬間で」という見せ方の計算はしていますが、その瞬間を切り取るから持続して感情を作ることはしなくていい。お芝居は気持ちを継続させていなきゃいけないし、その役としてその場にいなければいけないので、そこが全然違うし、難しいところだなと思います。
今回のドラマも順撮りではないので、一つのシーンの前後が1週間以上経っていることもあります。そういう時の気持ちの作り方としては台本を読んで「この時はこういう感じだったな」と、できるだけ前のシーンを思い返して気持ちをつないでいます。

「この作品、役で演技の楽しさ、面白さが分かってきたな」と思うものはありますか?
今も悩むことはたくさんありますし、納得はしていないですが、初めて出演した舞台「ハムレット」では、周りに芝居の師匠がたくさんいたんです。吉田鋼太郎さんはじめ、大先輩方のお芝居を肌で感じることができたのはすごく貴重だったと思います。あとは「夫婦の秘密」という作品で共演した臼田あさ美さんに、「うまくできないんです」と演技のことで相談したことがあったのですが、「別に決められていることではないのだから、自由でいいんだよ」と言っていただいた時は、すごく安心して心が軽くなりました。
さて、「食」に興味がある豊田さん。トップコートランドで連載している「#ショクの風景」では、毎回いろいろなお店を巡ってグルメを紹介していますが、ご自身なりの「美味しいもの探し」のコツを教えてください。
結構下調べを入念にしていくので、お店や料理の写真をちゃんと見ることですかね。もちろん、実際に足を運んでみないと分からないことが多いのですが、僕は割と評価を真に受けるタイプなんです。

特に好きなのはお蕎麦だそうですね。
うちは割と外食に行く家庭だったので、小さい頃から地元のお蕎麦屋さんによく行っていたんです。あとは僕の祖母がよくゲームセンターに連れていってくれたのですが、その帰りに食べるのもお蕎麦でした。大人になってからは一人でお蕎麦屋さんに行くこともありますし、蕎麦打ちも1回体験しました。
「#ショクの風景」で紹介したお店にファンの方が行かれている様子もSNSで拝見します。
そういう繋がりも嬉しいです。自分から何かを発信することは好きなので、僕が好きなことや興味があるものをしっかり伝えられるのは幸せなことだなと思います。「もっとこうしたかったな」と思うことはたくさんあるんですけど、ぜひこれからもこういった形で僕との関わりを持ち続けてくれたら嬉しいなと思います。

豊田裕大
とよだ ゆうだい
1999年4月10日生まれ。
お会いしてすぐ、「お待たせしました!」と深々と礼儀正しくお辞儀をされた豊田さん。撮影では、壁の凹凸を活かしながらも抜群のスタイルで圧倒的な存在感がありました。合間でスタッフとヘアメイクさんで「かっこいいですよね〜」と言うと嬉しそうにしていて、かっこよくいた表情も緩んでしまうくらい、照れていた姿はとても可愛らしかったです。撮影場所の変更で外階段に行ったのですが、少し高く、最初は固い表情をされていましたが、カメラマンとコミュニケーションをとって自ら雰囲気を作り出し自然体を演出してくれました。これからも礼儀正しく、お仕事に対する熱量は人一倍溢れていながらも、たまに見せるお茶目で可愛らしい仕草や表情で、たくさんの人に愛される豊田さんのご活躍を応援しております!
初登場ありがとうございました!
「MEN‘S NON-NO」専属モデル。
最近の出演作に、テレビドラマでは、フジテレビ『コスメティックス・プレイラバー』(‘24)、フジテレビ『高額当選しちゃいました』(‘24)、BS-TBS『夫婦の秘密』(‘24)、映画では、『法廷遊戯』(‘23)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』(‘23)などがある。

©TBS
作品:日曜劇場『御上先生』
キャスト:松坂桃李
吉岡里帆
奥平大兼、蒔田彩珠、窪塚愛流、吉柳咲良、豊田裕大、上坂樹里、髙石あかり、八村倫太郎、山下幸輝、夏生大湖、影山優佳、永瀬莉子、森 愁斗、安斉星来、矢吹奈子、今井柊斗、真弓孟之、西本まりん、花岡すみれ、野内まる、山田健人、渡辺 色、青山凌大、藤本一輝、唐木俊輔、大塚萌香、鈴川紗由、芹沢雛梨、白倉碧空、他
脚本:詩森ろば
主題歌:ONE OK ROCK 「Puppets Can’t Control You」
プロデューサー:飯田和孝 中西真央 中澤美波
演出:宮崎陽平 嶋田広野 小牧 桜
音楽:鷺巣詩郎
脚本協力:畠山隼一 岡田真理
教育監修:西岡壱誠
学校教育監修:工藤勇一
製作著作:TBS
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:速水昭仁
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿