大西利空
ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
ドラマ撮影の西島さんと玉山さんの対応は神!
2024年1月14日から放送中の日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(TBS)に出演中の大西利空さん。天才指揮者だった父・俊平と、父を拒絶し音楽を嫌う姉・響のギクシャクした関係をさり気なくフォローする夏目海を好演しています。演じる役についてや、共演している父親役の西島秀俊さんとのエピソード、気になる今後の展開などをお聞きしました。
6話あらすじ
あおぞらホールの閉館が3月末から2月末に繰り上げになった。おまけに市側は今後一切、晴見フィルの新規イベントは受け付けないと言う。練習場所も失ってしまい、ちゃんとした舞台もないまま、解散することになってしまう晴見フィル。落ち込む団員たちに小村(西田敏行)は、恒例行事の梅まつりで、ゲリラ的に、最後のコンサートを開いてはどうかと提案。
古谷(玉山鉄二)を中心に、市側にバレないようにコンサートの準備を進めていく。「さよならコンサート」に向けて進めていく中で、俊平(西島秀俊)は近藤(津田寛治)の密かな夢を知る。さらに、瑠李(新木優子)の知られざる素顔に気がついて…
そんな時、響(芦田愛菜)はホールのオーディオルームによく来ている富子(白石加代子)から、題名のわからない曲があると相談される。
今回のドラマの出演を伺った時の
気持ちを教えてください。
初の日曜劇場のレギュラー出演だったので、すごく嬉しかったです。作品の内容的にも オーケストラという音楽が関連していてとても楽しそうだなと思い、クランクインするのが楽しみでした。
近年は、漫画実写化から大河ドラマ、恋愛ドラマなど幅広いジャンルの作品にご出演されています。今回のようなファミリーをテーマにした作品へのご出演はいかがですか?
まだ内容的にはあまりほっこりはしていないですけど(取材は2月初旬)、優しさを感じる部分もあるので、演じていても楽しいです。体にも心にも優しい作品です(笑)。
海はコミュニケーション能力が高いですが、
ご自身はいかがですか?
僕も海に負けないくらいコミュニケーション能力は高い方だと思います。人見知りも全くしないですし、仕事上、初対面の方も多いですが、 そういう時でも「コミュニケーション取るの難しいな」って感じたことは一度もないです。
それはすごい!今回のドラマでは、父・俊平を演じる西島秀俊さんとキッチンに立つシーンが微笑ましくてほのぼのしますが、西島さんとの親子共演はいかがですか?
主演という立場から現場を引っ張っていってくださってますし、日々色々な刺激を受けています。西島さんはとても優しい方で、いい意味で力を入れずに、伸びやかにやっていらっしゃるなと感じるんです。なので、近くで演じている僕たちまでのびのびとできる環境を作ってくださっているなと思っています。
撮影の合間はどんなお話を?
僕の学校生活のことやプライベートのことなど、色々お話します。海がゲーム大好きで専用の部屋のセットがあるんですけど、そこで撮影している時はゲームの話もします。
西島さんの現場での居方から
どんなことを学びましたか。
今作はロケが多く、色々な方が通る場所や道を使って撮影しているのですが、その時の西島さんと玉山(鉄二)さんの対応が神なんです! 通行人の方に手を振ったり話しかけたりすることもあって「本当に寛大な方々だな」と、一緒にロケをしていると思います。
僕たちはその場所を使わせてもらっている立場なので、そこに住んでいる方たちにそういった気配りができるのは本当にすごいなと思いますし、そういうところ含めて作品の成功にも繋がるんだということを学ばせていただきました。
芦田愛菜さん演じる響は、
大西さんから見てどんなお姉さんでしょう。
自分勝手で、都合のいいお姉ちゃんですよね(笑)。でも、響は5年前の出来事があって今は心を閉ざしていると思うんですけど、たまに心を開きそうな場面や会話がちょっと出てくることもあって。そういうところを見ると、まだ少し子供っぽさが残っているというか「なんかかわいいな」と思います。
もしご自身にお姉さんがいたら、
どんな人が理想ですか?
何か趣味があって、スポーツも勉強もできて、一緒に楽しめる人がいいな。あと、自分のことはちゃんと自分でやってほしいです。
大分理想が高いようで(笑)。今回のドラマでは、晴見フィルハーモニーの演奏も見どころの一つですが、今までオーケストラの演奏を聞いたことは?
小学校の頃、オーケストラのみなさんが学校に来てくださった演奏を見たことはあったのですが、ここまで本格的な演奏を見たり、ホールに行ったことはないんです。晴見フィルは潰れかけとは思えないほどのクオリティなので、いつもすごいなと圧倒されます。
ドラマを見ていると、
自分も何か楽器ができたらいいなと思います。
僕も思います。特に打楽器はうらやましいです。割と男子って、打楽器に憧れがちだと思うんです。シンバルやティンパニーってあまり大変そうには見えないのに、1番大きい音が出せるからいいですよね(笑)。
例えば、フルートやクラリネットって名前は知っているけど、演奏の中でそれがどの音かはあまり分からないじゃないですか。でも、シンバルは一回ですごく強烈な音を出してくるから、印象にも残りますし。そういう楽器をやりたいなって思います。
ドラマの撮影は絶賛続行中とのことですが、これまでの撮影、放送の中で特に好きなシーンはありますか?
つい最近撮影したシーンなんですけど、津田(寛治)さんが演じるコンサートマスターでバイオリン奏者の近藤さんと俊平がホールの壇上で掛け合う場面は、近くて見ていてグッときました。
セリフでいうと、 4話の中で石田ゆり子さん演じるお母さんとお父さんがファミレスで会った時の石田さんのセリフは、そばで聞いていて「うまいこと言うな」と思わず笑っちゃいました(笑)。
ストーリーもいよいよ後半に入ってきますが、今後の展開も含め、大西さん的見どころを教えてください。
後半につれ、少しずつ夏目家の家族の関係が変化していく中で、満島(真之介)さん演じる鏑木が出てきてどうなるのか……なのですが、そこは見るまで楽しみにしていてほしいので、僕からこれ以上は言えないです(笑)。
鏑木は4話で初めて登場するんですけど、 だいぶ癖が強いというか、「謎の男感」がすごくて面白い役なんです。その鏑木が来たことで、俊平や響がこれからどうなっていくのかが見どころだと思うので、ぜひ最終回まで見守っていただけたら嬉しいです。
大西利空
おおにし りく
2006年5月16日生まれ。
撮影開始も緊張の様子をほとんど見せず、楽しそうな表情で登場した大西さん。太陽の光と街並み、そして大西さんのイメージにピッタリの衣装で17歳とは思えない表情をたくさんカメラに向けてくださいました。中でも、自然体で爽やかな大西さんの表情はかわいらしくもかっこよかったです!また、共演者さんたちの影響から撮影時に通りすがる方への元気な挨拶をする姿はとても誠実で輝いていました。
後編では大西さんの“学生生活”について聞いています。お楽しみに!
最近の出演作に、テレビドラマでは、TBS『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(‘24)、フジテレビ『真夏のシンデレラ』(‘23)、NHK『大河ドラマ どうする家康』(‘23)、Hulu『君と世界が終わる日に Season4』 (‘23)映画では、前田哲監督『水は海に向かって流れる』(‘23)などがある。
©️TBS
【作品情報】
天才指揮者だったが、“ある事件”で家族も音楽も失った父親と、そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘が、地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくとびっきりアパッシオナート(情熱的)なヒューマンドラマ!
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:三河内靜香(air)
スタイリスト:MASAYA(PLY)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿