宮世琉弥
『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』は
チャレンジの連続
2010年に実写ドラマ化されてから続編ドラマや劇場版と6年続いた『闇金ウシジマくん』シリーズ。その新章にあたるドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(以下、『闇金サイハラさん』)が9月20日よりMBS/TBSにて放送、9月13日よりdTV/Netflixにて先行配信されます。アウトローの金融屋として働くことになった青年・硲悠斗役を演じる宮世琉弥さんは、現在18歳。「チャレンジの連続だった」という同ドラマの撮影秘話や見どころなどを宮世さんに語っていただきました!
<あらすじ>
闇金会社「ライノーローン」の犀原茜〔サイハラアカネ〕(高橋メアリージュン)は、かつて闇金業者・丑嶋馨〔ウシジマカオル〕とライバルだった。己の信念と才覚を頼りに生きてきた彼女は、右腕である村井(マキタスポーツ)や新メンバー・硲悠斗〔ハザマユウト〕(宮世琉弥)とともに、一癖も二癖もある債務者や、ヤクザ、半グレらを相手にする。金、欲望、暴力に満ちたハードモードな裏社会で、彼女たちの熾烈な生存競争が展開される――!
『闇金ウシジマくん』シリーズに対して、
もともとどんな印象を持っていましたか?
ドラマのシーズン1が放送スタートした当時、まだ小学生だった僕にとっては正直「すごく怖い作品」というイメージでした。年齢制限で今まで視聴できませんでしたが、実際見てみたらイメージが変わりましたね。僕は自分の知らない世界を知ることが好きなんですが、現実にもこういう裏社会があるんだよなって……。そう考えると、「『闇金ウシジマくん』に登場するような人たちとは絶対に出会いたくないな~」って心の底から思います(笑)。
『闇金サイハラさん』に出演が決まったときの
率直な気持ちを聞かせてください。
とにかくビックリです! 10年以上も続いている作品に携わることができるなんて、最初は実感がありませんでした。撮影現場に入ってようやく実感が湧いてきて、クランクイン前は「とにかく物語の世界観を崩さないように頑張らないと!」と思いました。本当、驚き桃の木です(笑)。
硲悠斗役を演じる上で
気をつけたことはありますか?
硲くんは『闇金ウシジマくん』シリーズに初めて登場するキャラクターなんですけど、純粋かつ常識的で、これまでのシリーズにいなかった珍しいタイプの青年です。僕はいつもクランクイン前にとにかく演じるキャラクターを研究して、「引き出し」をたくさん準備します。硲くんを演じるにあたって、「『闇金ウシジマくん』の世界に生きる人間が普段やらないことは何か?」を逆に考えてみました。あの世界では、道端で誰かと肩がぶつかって謝るようなキャラクターっていないじゃないですか。でも、硲くんは普通に謝りそうなんです。そういうところから、硲くんについて考えていきました。あとは、ヤンキーやヤクザなどアウトロー系の作品をたくさん見て研究しました。これを機にゲーム『龍が如く』もやり始めました。
作品のテイストや役柄的にも
今までにない挑戦だったと思います。
どんな“新しい宮世さん”が
見られるのでしょうか?
たしかに僕にとってはチャレンジの連続で、初めてでも、どんなシーンも恥ずかしさはなくて楽しみつつ気合を入れてお芝居をしました。あとはアクションシーンもありますが、演じてみて自分は受け身を取るのが得意だなと感じました。ほかの作品でも結構受け身を取ることがあって、ドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系、2021年4月期放送)では中村倫也さんからボコボコにされるシーンがありましたが、今回『闇金サイハラさん』でも血を出しまくっています(笑)。
共演者との印象的なエピソードはありますか?
主人公・犀原茜役を演じる高橋メアリージュンさんの普段と役の切り替えに驚きました。撮影が始まる「よーいスタート」の「よーい」まですごく笑顔のメアリーさんで、「スタート」の瞬間に犀原モードになるんです。こんな感じで(※怖い表情を作ってくれたので想像してください)。自分の出番がないときにメアリーさんの撮影を見ていると「こわっ!」ってなります(笑)。本当に勉強させて頂きました。
撮影中に大変だったことはありましたか?
一番大変だったのは、千葉の木更津に泊まり込みで撮影したときですね。『闇金サイハラさん』の撮影はセリフの変更や追加がすごく多かったんですけど、その日もいくつかセリフ変更があって、撮影が終わった時点で僕もマキタスポーツさんも結構追い込まれていて(笑)。翌日の撮影が早朝からだったんですけど、それまでに台本を覚え直さなきゃいけなくて、マキタさんたちに深夜まで付き合ってもらったんです。でも、みんなフラフラになりながら解散しようとした瞬間にスタッフさんから「明日の追加セリフと変更です」って連絡が来て……。あのときはマキタさんと一緒に膝から崩れ落ちましたね(笑)。結局それから夜通しでセリフを覚え直して撮影に臨みました。
かなりハードな撮影ですね……!
でも、すごく貴重な経験ができたと思います。セリフの追加や変更はたしかに大変ですが、良い意味で「演技で遊べる」のが楽しいです。「硲だったら、こんなときどうする?」「自分なりの硲をやってみて」という監督の言葉にすごく救われました。硲役を演じる上でキャラ設定を作り込みましたが、「こんな人いるな~」みたいな、“良い意味で作り込みすぎていないリアルさ”が出ていると思います!
最後に、『闇金サイハラさん』の
見どころを教えてください!
先程も話した通り、硲くんみたいな常識があるキャラクターはこれまでの『闇金ウシジマくん』シリーズにはいなかったので、『闇金サイハラさん』で初めて“視聴者目線”が生まれたと思います。日常の世界と非日常的な世界が混ざり合った作品なので、硲悠斗という一般人ポジションのキャラクターがいることで、視聴者のみなさんはより感情移入して見られるんじゃないでしょうか。それと、硲くんの葛藤や犀原さんを取り巻く闇金界の人間模様が見どころです。硲くん自身にも「この世界はヤバイ」「犀原さんたちがやっていることは悪いこと」という認識があって、でもそんな彼も裏社会に飲み込まれそうになって……そして、純粋な硲くんを見て犀原さんたちはどう思うのか……だったり、そういった点にも注目してほしいです。
ちなみに余談ですが、
硲が裏社会に染まっていくように、
宮世さんが「芸能界に染まったな」と
感じることはありますか?
僕、お仕事の都合で、学校行事にあまり出たことがないんです。これは「芸能界に染まっている」って言うんですかね?(笑) 文化祭や運動会、部活動の大会などに参加したかったなと、ずーっと思っています。学校生活を楽しんでいる同世代のみんなをうらやましく感じることもありましたが、やりたいことや夢を叶えるためだったので、自分の選択に後悔はしていません。でも、学園モノの作品に関わるたびに「良いな~青春だな~」と思いますね。
宮世琉弥
みやせ りゅうび
撮影時はクールにキメてくださったり、植物と戯れ、かわいらしい一面を見せてくださったり、宮世さんの魅力溢れる撮影となりました!久しぶりだった取材にも関わらず、宮世さんからお久しぶりですとスタッフへ一言。忙しくされているのにスタッフ一人ひとりを覚えてくださっていると感動…!本当に宮世さんは人たらしです!(笑)夏バテ気味だったスタッフですが、とても癒されました!
ドラマ「闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん」
出演:高橋メアリージュン 宮世琉弥 古畑星夏 岡崎体育 木南晴夏 山内圭哉 中尾明慶 崎本大海 やべきょうすけ 野村周平 勝村政信 光石研 マキタスポーツ ほか(順不同)
原作:真鍋昌平「闇金ウシジマくん」
真鍋昌平 山崎童々「闇金ウシジマくん外伝 らーめん滑皮さん」
Ⓒ2022 真鍋昌平・山崎童々・小学館/ドラマ「闇金サイハラさん」製作委員会・MBS
脚本:山岡真介
監督:山口雅俊 土岐洋介
話数:全15話
放送日時:MBS/TBSドラマイズムにて9月20日放送スタート
(MBS:毎週火曜24:59~/TBS:毎週火曜25:28~)
配信:dTV/Netflixにて9月13日(火)26時〜先行配信スタート!
※Team Credit
カメラマン:田中丸善治 / zenharu tanakamaru
ヘアメイク:⽯下⾕陽平
スタイリスト:岡本健太郎
ディレクション:半澤暁
インタビュー:藤原利絵
記事:藤原利絵/近谷奈生