奥野壮
ドラマ『女子高生、僧になる。』
お腹がちぎれそうなほど笑った現場でした
2017年に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞と明色美顔ボーイ賞をW受賞し、翌年には『仮面ライダージオウ』の主演で鮮烈なデビューを果たした今注目の若手俳優・奥野壮さんがFASTに初登場! 2023年9月17日から放送がスタートしたMBSドラマ『女子高生、僧になる。』に出演中の奥野さんに、作品の魅力や自身の役どころ、現場で大笑いしたエピソードなどをお聞きしました。
©「女子高生、僧になる」製作委員会・MBS
<あらすじ>
高校卒業を間近に控え、進路がまだ決まっていない女子高生の麦(畑芽育)は、お寺の住職をしていた祖父の葬式で、昔の面影が全くなくなっている幼なじみの柊(奥野壮)に出会う。祖父とお寺に親しみを持ち、よく遊びに来ていた柊は、仏教系の大学に進学し、僧侶の資格を取っていた。祖父の寺を手放すことが嫌な麦は、柊を住職に立て、寺の再建をする事を宣言するが――。
まずは今回の脚本を読んだ感想を
教えてください。
元々、横尾(初喜)監督とは知り合いだったのですが、僕の中では「コメディを撮る人じゃない」という印象があったので「こういう作品もやるんだな」と驚きました。それに、お坊さんや宗教って割とセンシティブなことじゃないですか。なので、それを取り上げたドラマってどんなものになるのかなという不安が最初の頃はありました。
その不安は、演じられていく上で
変わっていったのでしょうか。
現場でお坊さんに所作を教えてもらっているうちに、そういう不安も感じなくなったし、自分も気にならなくなっていきました。ドラマや映画の現場って一瞬ピリっとすることもあるのですが、今回はそういったことが一度もなかった気がします。お坊さんたちや監督、キャスト、スタッフの皆さんのおかげで、本当に和やかでほんわかとした空気に包まれていたように思います。
ご自身が演じた柊を、
どんな人と捉えて撮影に臨みましたか?
柊は人とコミュニケーションをとることが苦手で、極度の緊張しいなところがある人です。ただ、思っていることをはっきり人に伝えることは苦手だけど、自分の中に持っているものはちゃんとある人なんですよね。僕もあまり自分から話しかけるタイプではないし、柊の真面目なところにも共通点を感じながら演じました。
お寺が舞台の本作。
奥野さんはお寺やお坊さんに
どんなイメージがありましたか?
きっと多くの方も同じかなと思うのですが、「堅くて厳しくて、ちょっと怖そう」というイメージが僕の中にあったんです。幼い頃、お坊さんが親戚の家にきてお経をあげていた記憶があるのですが、その時はお坊さんと直接話していないし、お経もよく分からなかったので「なんだかよく分からない言葉を話しているちょっと怖い人たち」みたいな印象を持ったんでしょうね。
そのイメージも、今回大分変わったのでは?
当時のイメージとは全然違って、いい意味で普通の方でした。皆さんお酒も飲まれるし、フランクに話してくださってすごく親近感がわきました。現場で僕が袈裟をうまく着ることができたときや、上手に読経できたときは「よかったよ」と褒めてくださるんです。そういう風に和やかな空気を作ってくださる方たちだったので、とてもありがたかったです。
慣れるまではお経を読むのは難しそうですね。
やっぱり大変でしたね。自分のものにできるように、お手本を繰り返し聞きながら練習しました。お経を何度も聞いて練習していると、途中で面白くなってきて、ハマっちゃったんです。独特の音やリズムがすごく心地よくて、なんだか穏やかな気持ちになるんですよね。それに、聞くのと自分で話すのとでは、感じ方が全然違うなということを今作で学びました。
©「女子高生、僧になる」製作委員会・MBS
撮影現場で何か印象的なエピソードは
ありますか?
もう全部です! 撮影期間中、ほぼ毎日お腹がちぎれるんじゃないかと思うくらい笑っていました。特に東さん(里中樹役・東啓介)のアドリブが本当に面白くて、僕が笑ったせいで100テイクぐらい重ねてしまったんじゃないかというくらいNGを出してしまって。 監督と「こうしようよ」みたいなことを端の方でボソボソ相談していたようなんですけど、僕らはそれを知らないまま現場でぶつけられるので「それ、テストになかったですよね!」といったことが毎回のようにあったんです。でも、演じる側の僕たちがこれだけ笑える現場だったら、きっとそれがいい影響になって、作品としても面白いものができているんじゃないかと確信しています。
本作をご覧になる視聴者のみなさまへ
メッセージをお願いします!
お寺やお坊さんのことをあまり詳しく知らない人も多いと思うのですが、「お坊さんってこんな人たちなんだ」とか「お寺ってこうなんだ」といったちょっとした知識も取り入れながら、ドラマとしてすごく面白いものになっているので、ぜひ気楽に見ていただけたらうれしいです。あとは、僕が演じる柊の読経も上手に言えていると思っているので、そこにも注目していただけたらなと思っています。
奥野壮
おくの そう
撮影時は落ち着いた佇まいに衣装も相まって大人っぽい印象だった奥野さんでしたが、インタビューが始まると、素直でよく笑う等身大の姿を見せてくださいました。無邪気な笑顔がとても印象的で、ドラマ撮影現場の雰囲気や楽しさが存分に伝わってくるインタビューでした。後編ではそんな奥野さんの素顔に迫っていきます!
2000年8月21日生まれ。
最近の出演作に、映画『Gメン』(‘23)、KBC『福岡恋愛白書18 春のおとなりさん』(‘23)、Hulu『ココロノナカ』(‘22) 、LINEVISION『可愛くなったらさようなら』(‘22)、ABC/EX『恋に無駄口』(‘22)、映画『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』(‘22)、『灰色の壁―大宮ノトーリアス―』(‘22)、『私がモテてどうすんだ』(‘20)などがある。
©「女子高生、僧になる」製作委員会・MBS
ドラマ『女子高生、僧になる。』
〈放送〉
MBS 毎週日曜24:50~
テレビ神奈川 9/22スタート 毎週金曜24:00~
チバテレ 毎週火曜23:30~
テレ玉 9/23スタート 毎週木曜25:30~
とちテレ 毎週水曜25:30~
NBC長崎放送 9/25スタート 毎週月曜24:55~
群馬テレビ 10/2スタート 毎週月曜22:30~
<配信>見逃し配信1週間あり
出演:畑芽育 奥野壮 他
監督:横尾初喜
脚本:森ハヤシ
制作プロダクション:ソケット
製作:「女子高生、僧になる。」製作委員会・MBS
※Team Credit
カメラマン:涌井光
ヘアメイク:牧野裕大(vierge)
スタイリスト:三宅剛
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/緒方百恵