中島颯太
映画『ロマンティック・キラー』
ジェットコースターのように楽しめる作品
「第1回 LINEマンガ大賞」で銀賞を受賞、『少年ジャンプ+』でも連載され、2022年にはNetflixにて全世界配信でアニメ化された『ロマンティック・キラー』が、ついに実写映画化!本作で、某国の世間知らずの御曹司・小金井 聖を演じる中島颯太さんに、役作りについてや撮影時の思い出のほか、共演者とのエピソードなどもお聞きしました。

©2025年「ロマンティック・キラー」製作委員会©百世渡/集英社
<あらすじ>
生きがいはゲーム・チョコレート・ネコという、恋愛キャンセル界隈の女子高生・星野杏子(上白石 萌歌)の前に、ある日、人間の“恋愛エネルギー”を糧とする魔法使い・リリが現れる。杏子が恋をしないことで魔法界は大変なことになっているらしく、「絶対に恋をしてもらいます」と、杏子からゲーム・チョコ・ネコを取り上げてしまう。そこから、リリの魔法によるロマンティック・トラップで、杏子の生活は一変!そして、どこか陰のあるクールな転校生・香月 司(高橋恭平)、野球部のエースで天然な幼馴染・速水純太(木村柾哉)、某国の世間知らずの御曹司・小金井 聖(中島)という3人の同級生と距離を縮めることに。押し寄せるロマンティックをぶっ飛ばし、杏子は平穏な生活を取り戻すことが出来るのか!?

本作への出演が決まる前から、原作をお読みになっていたそうですね。
原作にはいろんな世界観が詰め込まれていますが、台本を読んだときに、“これ、どうなるんだろう!?”と、まったく想像ができない台本だったんです。でも、完成したものを観たら、英(勉)監督の色がすごく出ていて、“原作のさらに上をいくのか!”というぐらいぶっ飛んでいました。そんな作品に呼んでいただけたうえに、豪華な俳優さん方と共演できたのが、とてもうれしかったです。
小金井 聖役を演じることについては、どう思いましたか?
おもしろくて、おいしい役だなと思いました(笑)。でも、原作の聖のピュアさや、内に秘めた“この人、ホントはいい人なんだろうな”というまっすぐなところにすごく惹かれていたので、自分が演じた時にも伝わってほしいなと思っていました。イヤなことを言ってはいるけど、好かれる人になってほしいというところは、聖をすごく好きだったからこそ意識しました。
聖は世間知らずの御曹司という役どころですが、原作以外に参考にした人物や作品などはありますか?
撮影前は、王子様系の作品をよく観ていました。それと、「大富豪」と検索してお金持ちの方の車の降り方や、スーツを着ているときの歩き方を見て、姿勢とかを意識しました。あと、日常生活ではやらないような手の動きをするので、そこはアニメを意識しました。たとえばアニメだと、手を組んだまま、ずっと同じ場所に手を置いていても不自然じゃないんです。実際の人間がその動きをしたら不自然なんですけど、あえて実写版でそれをすることによって聖らしさが出るのかな、といろいろ研究をしました。

聖を演じる際に心がけていたことは?
監督からは、周りから浮いてもいい存在だとアドバイスをいただきました。ほかの生徒と空気感が違ったほうが逆にいいと言われていたので、“間”とかはあまり気にせず、自分の世界観に引き込むことを意識しました。でも、ぶっきらぼうな口調だったりするなかにも、ピュアさだったりとか、“聖様”ならではの魅力が詰まっているキャラクターなので、キツいことを言っても嫌われないように気をつけました。聖を演じている期間は、御曹司が抜けなかったです。普段から姿勢がよくて、口調もちょっと落ち着いているような感じで、ちょっと“聖様”が入っていたんです。FANTASTICSに戻ったときも、メンバーから「なんか、ヘンなキャラだね」と言われたりしていました(笑)。
聖に共感できる部分はありますか?
(自分と)似ていたらちょっとイヤだな、というぐらい極端なキャラクターなんですけど(笑)。でも聖は、杏子を好きになって、コンビニで一緒にバイトをして、杏子に近づこうとするんです。僕も好きなことに対してはとことん突き進むので、そこは似ているのかなと思います。
今、お話に挙がったコンビニのシーンなどは、2次元的なおもしろさに吹き出しそうになってしまいました。
あのシーンは、監督に「ちょっとオーバー気味に、何回もやっていいよ」と言われていたんです。接客時の上から目線な対応も、台本では2人ぐらいで終わっていたのですが、全然カットがかからなくて。次のお客さん(役の人が)が来ちゃうから、結局、6人ぐらいにやったんです。それを監督はニヤニヤしながら見ていました(笑)。なのに、完成したものを観たら3人ぐらいで終わってキュッとなっていたので、“使われてないんかい!”ってなりました(笑)。

(笑)。でも、そういう場面で監督が笑ってくれるとうれしいですよね。
うれしいです。英監督は、「今の、おもろかったね」とか、その場で言ってくださるし、ちょっとアドリブっぽいことをすると、「今のおもろいから、もう1回撮らせて」みたいに、自分たち発信の演技もすごく尊重してくださっていました。もちろん監督からの指示もあるのですが、それを超えたいという意識が、全員に生まれる現場でした。特に、純太と聖のキャラが濃いので、恭平が「俺もなにか仕掛けたい!おもしろいことしたい!」と、現場でずっと言っていました(笑)。
さまざまなコスチュームに身を包んだ聖のファッションも注目ポイントですよね。
いやぁ、いいものを着させていただきました。いい車、いい家……全部の規模がスゴすぎて、恭平と柾哉くんに「この服いいな」「これ、絶対に見栄えがよくなるじゃん!」とうらやましがられました(笑)。あと、学校のシーンは、制服の色が1人だけ違うんです。みんなは白のポロシャツなんですけど、僕だけ黒でした。僕は特別感がすごく好きなので、うれしかったです(笑)。
高橋さん、木村さんとの撮影期間中の思い出を教えてください。
3人で話し合ってカフェカーを呼んで、カフェとクレープの差し入れをしたんです。ちょうど学校のシーンを撮影する日だったので、生徒役のみなさんやエキストラさんたちもたくさん並んでくださいました。それがうれしかったです。3人で「出してよかったね」と話しました。

おふたりとは、もともと交流があったのですか?
はい。恭平とは、2人でごはんやテーマパークに行くくらい仲良しです。
親しくなったきっかけというと?
もともと、(FANTASTICSの)メンバーの(佐藤)大樹くんが恭平と仲がよくて、一緒にごはんを食べているところに呼んでもらったのが最初でした。同じ関西出身で、同い年で、同じ(血液型が)B型でっていうので、地元の友達みたいに仲よくなりました。そこから恭平からもいろいろと誘ってくれるので、一緒に遊ぶようになりました。今回の映画出演も、恭平から電話がきて「映画、一緒かもよ」と言われて、自分の出演を知ったんです(笑)。
そうだったのですね!木村さんとの出会いは?
柾哉くんとは、音楽番組でご一緒させていただいたのが初めてでした。でも、それが謎の交流なんです。その番組にはなにわ男子さんも出演されていたんですけど、僕が廊下を歩いていたら丈くん(藤原 丈一郎)に「ジュースいります?」と話しかけられたんです。そこに柾哉くんも誘われてジュースを奢っていただきました。丈くんとも初対面だったのに驚いたんですが、丈くんの持っているおサイフが大西流星くんのものだったらしくて、「俺のお金~!」って流星くんが合流して、みんなで乾杯したという思い出があります(笑)。柾哉くんとはそのとき以来だったので、「スゴい縁ですね」みたいな話をしました。

今回、そんなおふたりと共演して、あらためて知った魅力はありますか?
柾哉くんは、まさに純太だなと思います。難しいと感じる演技があると、僕に聞いてきたり、「ここは、どうしたらいいでしょうか」と監督に話しかけたりしているのを見て、まっすぐでストイックだなと思いました。恭平は、普段の姿を知っているだけに、ギャップがスゴかったです。いつも、自分で「俺はなにも考えてない」と言っているんですけど、今回、一緒にお仕事をしてみたら、すごく周りを見ていると思いました。お芝居も好きで、愛を持って演じているのが伝わります。場を盛り上げたり、監督と話し合ったりしている姿を見て、オンオフの切り替えがしっかりしているんだなと感じました。それを知れてよかったと思いました(笑)。
杏子を演じている上白石さんとは、ご一緒してみてどのような印象を受けましたか?
萌歌ちゃんが、もうホントに杏子と同じくらい明るい人なんです。(メインキャストの)僕たち3人とも、初対面の共演者の方とも、スタッフさんとも、まったく壁がなくお話してくださるので、現場が常に明るかったです。撮影期間中に空中ウォークが萌歌ちゃんの中で流行っていて、それをひたすらみなさんに教えてあげていたみたいで、メイキングがその映像しかないらしいんです(笑)。それぐらい、みんなを巻き込む力がスゴいし。お芝居になったときの力強さとかは、さすが主人公だなと思いました。
杏子のシーンはぶっ飛んだ演出も多いですが、完成した作品を観てスゴいと思った場面があれば教えてください。
杏子はずっと戦っている役どころなので、アクションシーンが多いのですが、コメディ作品とは思えないくらいカッコいいし、ちゃんと“ぶっ飛ばして”いるなと思います。アクションをしている姿は試写で初めて観たので、こんなにがんばっていたんだ!と感動しました。

本作には、先ほどお名前の挙がった佐藤大樹さんも出演されていますね。
大樹くんの撮影日に現場に行こうと思っていたのですが、仕事のスケジュールでどうしても行けなかったんです。でも、その日、オフだった恭平がサプライズで行ってくれていました。しかも、大樹くんの役の衣装を着ていったらしくて(笑)、大樹くんも喜んでくれたみたいです。
中島さんが、今回の役どころを演じて得たものはありますか?
あまり演じることのない役だったので、すごく楽しかったです。コンビニのシーンも、ありえないぐらいキャーキャー言っていただきました。上から目線の接客をして「キャー!」と言われるって、意味のわからない状況ですよね(笑)。でも、これは今しか味わえないものだなと思いました。あと、(劇中で)横にいる萌歌ちゃんが、ちっちゃな声でツッコんでくるんです。アドリブで、「いや、今のは違うでしょう」とか、「どこがいいの!?」とか。“仕掛けてきているな”と思いつつ、それに耐えながら頑張りました。毎回、カットがかかるまで笑いをガマンするのが大変でした。
役者としてもいろいろと鍛えられた?
そうですね。ほかの方たちも、アドリブをすごく仕掛けてくるんです。先生(本多 力)なんて、毎回違うお芝居をしてきて。「転校生です」と聖を教室に呼び込むまでに、全然違う工程を経てから呼んだりとか、呼ばずに顔だけでこっちを見てきたりとか。そういったアドリブに応えながらやるのがおもしろかったです。

そうすると、役者としてのビジョンなども新たに出てきたり?
それはありました。アドリブのお芝居がきたときに、その場でどう返そうと考えたことは、いい経験になりました。あと、その教室でのシーンの撮影前に、監督から「先生(本多)は、絶対に同じことをしてこないからね」と言われたんです。それって、めっちゃ信頼関係があるということなんだろうなって思います。実際に、「(本多が)絶対に仕掛けてくるから、こうしてみて」と監督からの指示でアドリブをしたら、本多さんがそれに対してもう1回返してくれたりするんです。僕も、そういうアイデアを出せるようになりたいなと思いました。
あらためて、本作の公開を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
なにも考えずに楽しんでいただける作品です。ぶっ飛んでいて、爽快感がありながらキュンキュンもするし笑えるところが一番の魅力だと思います。何度観ても、“こんなシーンあったんだ!?”と思うぐらい、いろんなシーンが詰め込まれていて、ジェットコースターのように楽しめる作品なので、ぜひお友達やご家族と一緒に、何度も観て楽しんでいただけたらうれしいです。

中島颯太
なかじま そうた
FANTASTICSのボーカル。
1999年8月18日生まれ。
イベント後に取材の時間をいただきましたが、明るく気さくな中島さん。インタビューでは、別のグループで活動をされている他の2人の印象や主人公の上白石さんの印象などもお聞きしましたが、主観としての意見や一歩外に出た俯瞰した視点があり、色々な角度で人の良さを見つけるのが、すごくお上手だなと思いました。また、複数の媒体との合同のインタビューでは部屋の外まで笑い声が聞こえるぐらい、盛り上がり終始楽しそうな雰囲気が印象的でした。お話し中でも、マネージャーさんとも、密にコミュニケーションをとられていて、チーム力をとても感じました。後編では、年末にちなんだ質問なども伺っています。お楽しみに!
最近の出演作に、テレビドラマでは、東海テレビ・フジテレビ系『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(‘24)、配信ドラマの『御曹司はお忍び清掃員 REVENGE SHOW』(‘25)、『君を駆ける』(‘25)などがあり、映画では、『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(‘25)、『顔だけじゃ好きになりません』(‘25)などがある。

©2025年「ロマンティック・キラー」製作委員会©百世渡/集英社
タイトル:『ロマンティック・キラー』
公開日:2025年12月12日(金)公開
原作:「ロマンティック・キラー」 百世渡 (集英社「ジャンプコミックス」刊)
監督:英勉
脚本:山岡潤平
出演:上白石萌歌 高橋恭平 木村柾哉 中島颯太
髙橋ひかる(ハシゴ髙) 伊藤俊介 上坂樹里 森香澄 本多力 藤堂日向 津田健次郎(声)
白濱亜嵐 宮田俊哉/倉悠貴 醍醐虎汰朗 犬飼貴丈 西垣匠 ゆうたろう
内藤秀一郎 豊田裕大 高杉真宙/矢本悠馬
藤原丈一郎 佐藤大樹 / 與那城奨 竹財輝之助
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:島田聖香(Luana)
スタイリスト:中瀬拓外
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿
