【駒木根葵汰】TBS系よるおびドラマ『差出人は、誰ですか？』自分が演じる役のキャラクターは難しくて掴みきれない部分がある

FEATURE

2022年12月2日

駒木根葵汰

TBS系よるおびドラマ『差出人は、誰ですか？』

自分が演じる役のキャラクターは

難しくて掴みきれない部分がある

現在、TBS系よるおびドラマ『差出人は、誰ですか？』で、主人公・桑鶴美月の幼馴染である御手洗健を好演している駒木根葵汰さん。幼馴染として美月の良き理解者である一方、誰にも言えない秘密を抱えた難しい役どころに挑戦している様子。物語が進んで第8週目を迎えた今、いよいよ健の秘密が明らかになって…？　前編では作品と役柄について感じた印象と、見どころについて語っていただきます。

＜あらすじ＞

本作のテーマは「SNS 社会に生きる若者たち」。情報収集や連絡手段だけでなく、人と人との大事な感情のやり取りすら SNS を通じて行われることが当然になった社会に警鐘を鳴らし、若者たちに向けて、「本音で人と向き合うこと」「匿名を使わずに相手に気持ちを伝えること」の大切さを、「手紙」というアナログなツールを使って描いていく青春ヒューマンミステリー。夏休み明け初日、担任から突然「二学期中に 1 人につき最低 1 通、クラスの誰かに向けて手紙を書け」と”手紙ゲーム”の始まりを告げられるところから、物語は始まる！

『差出人は、誰ですか？』の台本を読んだときに、

どのような感想を抱きましたか？

僕自身、学園ドラマに出演するのが初めてで、ずっと出たかったジャンルでもあります。『私が女優になる日＿season2』というオーディション番組でグランプリを獲得した女の子が主役を演じる作品ということで、キラキラした内容になることを勝手にイメージしていたんです。台本を読んでみたら、学園ドラマなのに“手紙ゲーム”というものに主軸を置いてストーリーが進んでいくのは斬新だなと思ったし、デジタル化した現代だからこそ色んな方に観てほしい作品だと感じました。

学園ドラマに出演してみたかった

ということですが、実際にクランクインしてみて

いかがでしたか？

僕が小さいころに見ていた学園ドラマは「青春！」といった感じでキラキラしたものでした。でもこの作品はキラキラだけじゃないリアリティのある人間関係が見えるというか。高校生の頃って思っていることをなかなか表には出せない時期だったりしませんか？　現代の高校生たちのリアルにフォーカスしたような題材も、僕が演じる御手洗健という役柄も面白くて、やりがいがあります。実際に共演者には現役高校生もいるので、等身大の姿というものを学びながら演じてますね。

ご自身が演じる役柄との共通点はありますか？

部活でバスケをやっているところと、自分で言うことではないかもしれませんが高校の人気者という点が似ているかなと(笑)。それ以外に関しては共通点はほぼゼロに等しいです。僕の高校時代は自分が楽しければそれでいいという感覚でいたのですが、健は物事を俯瞰的に見ているタイプで大人びているなと思います。

御手洗健という役を演じるのは難しいですか？

そうですね。僕自身、落ち着いた視点を持てるようになったのが最近のことで、高校生役は年齢的にミスマッチかもしれないと最初は思っていました。でも高校生とはいえ達観した考え方の人もいるだろし、そういった背景を想像しながら演じても、やっぱり健というキャラクターは役どころとして難しい部分が多かったかもしれません。健が抱えている大きい秘密について理解するまでに時間がかかったし、今でも演じていて分からないところがたくさんあるので、監督さんたちと話し合いながら丁寧に進めてます。いつもなら一ヶ月くらい撮影していれば大体キャラクターが掴めてくるんですけど、健については“完全につかめた”という感覚がないくて。ずっと向き合いながら演じてる気がします。

主演で幼馴染役である幸澤沙良さんについて、

第一印象と今の印象について教えてください。

真面目で生徒会長みたいな子、というのが第一印象です。忙しい撮影の合間にスマホでオンライン授業を受けていて「この子すごいな！」と思って！　台詞の量が多い上に初めてのドラマ撮影で慣れないこともあるだろうに、時間を見つけて勉強したり、文武両道なところを尊敬してます。今は撮影が進むにつれて会話の中でボケたりつっこんだりするようになり、新しい一面も見せてくれるようになりました。最近ちょっと年齢の差を感じなくなってきたように感じてうれしいです。僕に対して「亀に似てますね」って言ってきたりもします。落ち着いてて、首が長くて顔が小さいところが亀に似てるんだそうです(笑)。

ふざけ合えるような仲にまで

なったんですね(笑)！

はい。そのおかげで、２人のシーンでは幼馴染っぽさを出せる関係を築けていると思います。一緒のシーンも安心して撮影に臨めるし、最初に比べたら芝居の掛け合いもやりやすくなりました。幼馴染という関係性もあり、大人数いる撮影でも幸澤さんのことはよく見てしまうかもしれません。教室のシーンでは演じている姿を見て「ちゃんと美月になってるな」と思いますね。

幸澤さんを見ていて、芝居面で成長しているなと感じる部分があるのですね。

そうなんです。「この子すごいな」と思ったのは、成田と馬場が和解するシーン。本人たち以外はカメラに映らないシーンなんですが、本番でいつも涙を流していて。繊細というか、感受性が豊かというか、すごく良い子なんだなと。

幼馴染である健と美月の関係性については

どのように感じていますか？

健と美月は素敵な関係性だと思います。昔はなんでも言い合えたけど、あるときから言えないことができてしまって。同じクラスになってからは周りを気にしてちょっと距離を置いて接するっていうのも、なんかリアルじゃないですか？　好きな人に「あいつと仲良いんだな」って思われたくないっていうのが根底にあるんですよね。そういう幼馴染ならではの関係性も、幼馴染のいない僕にとっては「別に仲良くしててもいいのに」ってモヤモヤする気持ちになれて新鮮でした。

第8週では健が抱えている秘密、一ノ瀬のことが好きということが判明しました。

幼馴染であり同じ人を好きになった美月に対して、健はどんな気持ちだったと思いますか？

健と美月は同じ人を好きになるわけだけど、健にとって同性を好きになることが世間的には当たり前ではないと思ってるから、誰にも言えない。幼馴染として美月を応援したい気持ちもあるし、恋のライバルでもあるし…。色々と悩んで抱え込んでしまうのは、健のやさしさを感じられる部分なのかなと思います。

それでは今後の見どころについて

教えてください。

作品の題材である手紙ゲームが進むにつれて楽しかった高校生活が変化してきて、１人１人が抱えている問題や人には言えない悩みが明らかに。担任の立花先生が手紙ゲームを始めた理由や、まだスポットが当たっていないクラスメイトのキャラクターにも注目してもらいながら、デジタルを通さずに直接言葉を伝えることの大切さについて感じてもらいたいです！