西銘駿×飯島寛騎
Shun Nishime × Hiroki Iijima
映画『ツナガレラジオ〜僕らの雨降Days〜』
信頼のリボンがかけられた芝居を
毎日を頑張りぬく貴方へ
すべての若者、(元)若者に捧ぐ映画―“ワケアリ”男子が贈る、青春プレイリスト!!「ラジオしか勝たん!!」10名の“ワケアリ男子”が共同生活開始―?!あなたの声、僕たちが届けます!夢に破れた10名の若者が自分自身を取り戻すべく、“雨降山”へ集う。ラジオにかける彼らの思いは、人々を「ツナグ」ことができるのか―!?往年のJ-POPヒット楽曲カバーに乗せ、彼らの共同生活が今、始まる―。
映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』
<あらすじ>
すべての若者、(元)若者に捧ぐ映画―“ワケアリ”男子が贈る、青春プレイリスト!!「ラジオしか勝たん!!」10名のワケアリ“男子”が共同生活開始―?!あなたの声、僕たちが届けます!夢に破れた10名の若者が自分自身を取り戻すべく、“雨降山”へ集う。ラジオにかける彼らの思いは、人々を「ツナグ」ことができるのか―!?往年のJ-POPヒット楽曲カバーに乗せ、彼らの共同生活が今、始まる―。
飯島寛騎演じる『ニガリ』とは?
By 西銘駿
西銘駿(以下、西銘):ニガリは自分の父親がラジオをやっていたこともあり、登場人物10人の中で一番「絶対にラジオを成功させる」という信念を持っている人。まとめ役のお兄ちゃん的な存在なのに、どことなくクールですごくかっこよかったです。
飯島寛騎(以下、飯島):ありがとうございます(笑)。
西銘駿演じる『アクト』とは?
By 飯島寛騎
飯島:僕から見たアクトは…弱っちい(笑)。アクトは「どうしても自分に自信を持てない」人。夢を追いかけるうちに挫折を味わって、『あふりラジオ』をやる上でも壁にぶつかって。10人がそれぞれにぶつかり合いながら今までの自分を乗り越えて変わっていく、その先陣をきっているのがアクトなのかな、と思います。へなちょこなんですけど、無意識的にみんなをまとめてくれているような。物理的なまとめ役は発起人であるニガリの役目で、無意識の先導者はアクトだと僕は思っています。
FAST:確かに2人は別の引っ張り方をしていますよね。
飯島:今時っぽい子ですよね。アクトは。何かを思っていても強く言えないですし、やりたいことをやってはいるんだけど「何か思っているのと違うな」と常に感じている…みたいな。今の若い世代に多い気がします。
西銘:アクトは、自分は弱いからこそ「やりたい」という思いを奮い立たせて突っ走っていく役。その「熱さ」が結果的にみんなを変えていくのだと思いました。加えて意外と行動派だとも思っていて。行動力と熱さを良いバランスで保ちながら自分の想いをバトンとしてきちんと繋いでいける子なんですよね。
個性派揃いの10人。
撮影時のエピソードを教えてください。
西銘:撮影時は一人芝居が多く、映像が完成するまで観れていないシーンが多かったんです。不安な部分もあったんですけど、出来上がった映像を観たら皆さん信念を貫いてお芝居されていて「さすがだな」と思いました。
飯島:知らないシーンって想像と全然違ったよね。
西銘:全然違った!
飯島:登場人物それぞれのキャラクターの個性が全然違って。僕らとは違うシーンの撮影現場を観に行った時に「わ、キャラが出ているなー」と思いました。とにかくキャラクターの大半が濃い(笑)。
FAST:今までも共演をされてきたお2人ですが、今回の映画でのご共演はいかがでしたか?
西銘:フラットでしたね。もうお互いに2人の色が分かっているので、台本を見た時点で「飯島くんはきっとこういうことをしてくるだろうな」と想像できるんです。それはきっと飯島くんも一緒だと思います。その芝居がぴったりハマって、現場でも特に「ここはこうした方がいいよね」とかはなかったですね。
飯島:「ちょっとここ通りたいから」という動線の確認とかはしましたけど、お芝居に関する打ち合わせは特にしなかったね。もうかれこれ5年?の仲だからね。
西銘:そうだね。
飯島:今日みたいに2人での仕事もあるので、分かっちゃいますね(笑)。
西銘:「芝居するぞ~!」って感じではなかったよね。
飯島:うん。「うぃーす」って(笑)。
西銘:「じゃあ頑張ろうか」、「よーいスタート!」みたいなテンションでした(笑)。
撮影現場の階段の上り下りが大変だったとお聞きしたんですが…
西銘:いい運動になりました(笑)。あの階段を上ることによって、身体も温まって目が覚めるんですよ。撮影スタートのシーンとかみんなちょっと息が上がったりしていて。それを見ているのが面白かったです(笑)。自分でも「あ、これ初っ端で撮影したシーンだな」と分かるんです。
飯島:分かる(笑)。
西銘:「ちょっと顔疲れてない?」みたいなね(笑)。普段の撮影ではロケバスで寝ながら移動して、起きてすぐ撮影をすることが多いんですけど、一旦撮影前に景色を見たり話したりしながら階段を上って少し汗をかいて本番に挑むっていうのは、気合も入りますし僕には合っていました。
飯島:僕は朝早いのに加えて低血圧なので多分テンションが低かったと思います(笑)。「もうそろそろ現場が始まるな」くらいで徐々に温まる感じでした。
西銘:あはは(笑)。
飯島:そう考えると寝起きとそんなに変わんらなかったかも…(笑)。
『青春プレイリスト』が一つのテーマでもある今作。
お2人の『青春プレイリスト』に入る曲は…?
西銘:僕はGReeeeNさんの『キセキ』ですかね。
飯島:いいね。青春だね。
西銘:僕自身野球をしていて、ドラマ『ルーキーズ』も観ていたので。今聴くと「あの時の自分、こう思ってたな」や「受験生の頃、将来のことどう考えていたかな」といった気持ちを思い出すことができる曲です。
飯島:僕は母親の影響もあって湘南乃風さんの曲をよく聴いていたので、プレイリストに入れるとしたら湘南乃風さんの曲かな。『純恋歌』とか。
ご一緒に曲を歌われている今作。
初のデュエットはいかがでしたか?
西銘:僕、歌のレコーディングをしたことがなかったのですごく不安だったんですよ。僕の声に飯島くんの声が重なると聞いていたので、「飯島くん頼むよ!」と思いながら(笑)。完成した曲を聴いて、すごく良くなっていたので安心しました。
飯島:作品の中で意外とすぐに曲が流れてくるんです。「あ、もう入ってきた」みたいな。それぞれのペアのシーンで、その2人が歌っている曲がサラッと流れるので、観てくださる方は「割とすぐに歌が流れるぞ」というのを知っていたほうがいいかもしれないです。
FAST:心の準備ですね。
飯島:シーンの転換もペアごとにすぐ変わっていくので。作中で割とずっと音楽が流れているので、気持ちのいいテンポで観ることのできる作品だと思います。
西銘:斬新だよね。ほのぼのしている作品にテンポよく音楽が入ってるのって。
飯島:そうそう。もっとゆったりしている作品かと思ったらアップテンポでね。若さのパワーが象徴されているように感じました。
ペアでのシーンがパワフルで楽しかったのですが、
アドリブも結構あったんですか?
西銘:結構僕は多かったです。
飯島:「多かったんだろうな」と思いながら観てた(笑)。
西銘:監督の指示がアバウトだったので鍛えられました(笑)。「ここでこけて、ちょっと面白いことして」みたいな。あと、今回特別に田中真弓さんにご出演いただいているのですが、僕のとあるシーンの中に「真弓さんに向けたアドリブを入れて欲しい」と現場で言われて(笑)。自分で考えてアドリブを入れたので、そこは是非見つけて欲しいです。
飯島:結構、無茶ぶりが多かったよね(笑)。
FAST:冒頭のペアの色が出まくっているシーンも…?
西銘:あのシーンは全部アドリブです。それぞれのペアがアドリブをたくさん出していたので、もともとあった尺よりもすごい伸びたんじゃないかな。僕らも変なアドリブしてたよね(笑)。
飯島:そうだそうだ(笑)。パソコンと電卓があって2人でタイピングの音を合わせてって。
西銘:シーンとした中で、あそこの音だけ合わせていたらじわじわ来ちゃって(笑)。
FAST:パソコンと電卓ってなかなか難しいセッションですね(笑)。
西銘:「これ伝わるのかな?」と思いながら。しかも「カット!今ちょっとズレたね!」と、監督もノリノリで(笑)。「あ、ごめんなさい。じゃあ、トントントンのリズムでいこうか」とチューニングしたりもして。「何やってるんだろう、僕たち」と思いながら(笑)。とても楽しい現場でした。
Highlight of 『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』
By Shun Nishime
僕の見どころとしてはクライマックスのアクトがラジオ配信をするシーン。あのシーンは僕が6年間お芝居をやってきた中で一番の長台詞でした。当時、舞台と重なっていたこともあり、セリフを覚えるのがすごく大変で。シーン中に変わってゆくアクトの感情の起伏など「大丈夫かな」とずっと不安だったんですが、一年前の自分がちゃんと演じることができていて安心しました。すごく思い入れのあるシーンになったので注目して観ていただきたいです。それから、今の時代、「ラジオ」をテーマとした映画ってなかなかないと思うので、ラジオが好きな方はもちろん、あまりラジオに馴染みのない方にも「ラジオの魅力」が届いて欲しいと思います。一人ひとり、観る方によって感想が変わる作品だと思います。それぞれの味わい方で観ていただけたら嬉しいです。
Highlight of 『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』
By Hiroki Iijima
僕の演じるニガリはせっかちで頑固で今時の若者らしさのない青年。それが僕はすごく素敵なキャラクターだな、と思っていて。他の登場人物のみんなが臨機応変に対応してくれるからこそ、ニガリは自分のこだわりを持ってやりたいことが出来たんだと思うんです。そういった意味では個性派揃いのチームではあるものの、良いチームワークなんですよね。オンラインという「今時」のものとラジオという「古き良き」もの。そのコラボを描くことで、ラジオをあまり聴いたことのない方々のラジオを聴くキッカケになれたらいいな、と思っています。この作品のキャッチフレーズで「全ての若者、元若者に捧ぐ」といった言葉があるんのですが、僕、この言葉が本当に好きなんです。どんな大人の方も「若者」は経験しているじゃないですか。この作品を観て、自分が「若者」だった時のカルチャーを思い出して欲しいと思いますし、昔のカルチャーを知らない方たちはそれを知ることのできる良い機会になると思うので、この作品を通してカルチャーが時代を超えて繋がっていってくれたら嬉しいです。「ラジオ」というコンテンツもどんどん繋がって、いろんな方に広がっていってほしいですね。
西銘駿(にしめ しゅん)PROFILE
1998年2月20日生まれ。
元劇団員のキーマンで「あふりラジオ」の構成を担当するアクトを演じる22歳。
飯島寛騎(いいじま ひろき)PROFILE
1996年8月16日生まれ。男劇団 青山表参道Xのメンバー
父の「あふりラジオ」を復活させたい発起人、ニガリを演じる24歳。
公開待機作に、映画「ブレイブ-群青戦記-」、「未来へのかたち」などがある。
おしゃべや:MOVIE『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days~』
2021年2月11日(木祝)公開
監督:川野浩司 脚本:藤咲淳一
出演:西銘駿 飯島寛騎
阿久津仁愛 井阪郁巳 橋本祥平 深澤大河
ゆうたろう 板垣李光人 立石俊樹
醍醐虎汰朗/田中真弓(特別出演)/イッセー尾形
※Team Credit
カメラマン:YURIE PEPE
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:笹和紗