杉野遥亮
意見や考え方の違う人がいたら
「自分の気持ちは無理に曲げず、折衷案を提案する」
これまで度々「FAST」にご登場いただき、その時々に出演されている作品についての思いをお話されてきた杉野遥亮さん。2024年7月8日から放送が始まったカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ『マウンテンドクター』では山に囲まれた中で芽生えた自然と自身への思い、また、筆者も個人的に毎年楽しみにしている所属事務所「TopCoat」恒例の「TopCoat夏祭り」でやってみたいことなど、盛りだくさんのインタビューになりました。ぜひご覧ください!
杉野さんが演じる歩は、山岳医療に対して、大森南朋さん演じる江森先生とは違う考え方をしているとのことですが、具体的に二人の考えはどう違うのでしょうか。
例えば、歩が患者さんの気持ちに寄り添う人だとしたら、江森先生は「それだけじゃ甘い。命を大事にすることが1番じゃないか」ということでの対立だと思います。
でも、そういう二極化した考え方は、今回のドラマの現場に限ったことではなく色々なところで巻き起こっている話だと思うんです。だから、見ている方々も一緒になって考えることができるのではないかと思っています。
実際に上司や先輩、職場の仲間と意見や考えが違った時、杉野さんならどうされますか?
僕がもし誰かと意見がぶつかった時は、まず自分の意見をはっきり言います。自分と同じ尺度、同じ熱量で話している人同士でないとちゃんとした対話にはならないと思うんです。
あとは、自分ができる、相手の意見を飲み込める範囲での折衷案を提案したりもします。ただ、自分の考えを無理に曲げたり、そうすることで苦しい思いをしてしまったりすることはしたくないので、それでも曲げられないものがあるのであれば、たとえ口論になってもいいと思うんです。
今回の舞台は「山」ですが、以前「FAST」でご取材させていただいた時に演じたのは「海(島)」で成長していく主人公と、いずれも大自然の中で、人々と触れ合いながら成長していく役どころを演じている印象があります。
僕自身、大都会よりも大自然の方が、居心地がいいなと感じています。人間にとって自然はなくてはならないもので、それによって生かされているところがあると思うんです。そういう意味でも、海や山に囲まれた大自然の中で撮影させてもらうことは僕もうれしいですし「体が合っているな」という感覚はあります。
「成長譚」ということに関して言えば、自然に囲まれた場所で生活して仕事をしていると、人間の本来の姿に戻れたり、人間らしくいることができたりすることはあるのかなとは思います。
環境が体に合っていると、精神的な面でも落ち着きますよね。
そうですね。もちろん、スタジオなどで撮影する作品もありますが、山や海、木々などに囲まれた中で撮影していると「自然と自分が繋がっているんだな」という意識が芽生えるんです。
さて、いよいよ夏本番に入りますが、夏といえば「TopCoat夏祭り」!一昨年は中村倫也さんと「男の屋台メシ」など、毎回楽しい企画がありますが、今後やってみたい企画は何かありますか?
今回のドラマに関連したことで言うと、山を登ることはやっぱり簡単なことではないと感じたんです。そういう少しだけ過酷な体験の中だからこそ、本音や本心で話せることがあるのかなと思うと、誰かと山登りすることは楽しそうだなと思います。それがうちの事務所の誰かとっていうのはまだ分からないですけど(笑)。
一緒に登山してみて、初めて知る姿も見えてくるのかもしれないですね。
普段、自然と離れたところで生活していると、どうしても人前でカッコつけることもあると思うし、本来の自分じゃない姿で人と接する人もたくさんいると思うんです。そう考えると、自然の中でしかみることのできない「本来のその人」を知るいい機会かもしれないですね。
杉野遥亮
すぎの ようすけ
1995年9月18日生まれ。
お忙しくお時間がない中で、一つ一つの質問を落とし込んで考え、真剣に答えてくださる姿勢がとても印象的な杉野さん。やはり発する言葉のチョイスやどんな人からも愛される存在はそのままですが、年齢や経験を重ね雰囲気はより男らしく考えもより大人になられていると感じたお時間でした。素の可愛らしい杉野さんもとても素敵ですが、作品に対しては以前よりもより座長として引っ張っていくという姿勢を言葉ではなく行動や空気感から伝わり、とても力強いオーラを感じました。またFASTの取材が終わるとスタッフ一人一人の目を見てお辞儀をして挨拶をする誠実な一面もあり、素敵だなと最後まで感じました。これからもたくさんの方から愛されつつも、知識や経験をどんどん積まれてパワーアップされている杉野さんのご活躍を応援しております。
一年ぶりのご出演ありがとうございました!
最近の出演作に、テレビドラマでは、テレ東『生きとし生けるもの』(‘24)、フジテレビ『ばらかもん』(‘23)、カンテレ・フジテレビ系『罠の戦争』(‘23)、映画では、『風の奏の君へ』(‘24)、『バイオレンスアクション』(‘22)などがある。また、7月から『マウンテンドクター』だけでなく、WOWOW『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』が7月12日(金)から放送・配信スタート。
©カンテレ
【タイトル】『マウンテンドクター』
【放送枠】2024 年7月8日(月)スタート(初回15分拡大)毎週月曜よる10時(カンテレ・フジテレビ系全国ネット)
【出演】杉野遥亮 岡崎紗絵 宮澤エマ 向井康⼆ 近藤公園 トラウデン直美 ⼯藤美桜 吉⽥健悟
・⼋嶋智⼈ 遠⼭俊也 平⼭祐介・⽯野真⼦ ⽯丸謙⼆郎 檀れい ⼤森南朋
【脚本】高橋悠也
【演出】国本雅広、高橋貴司、保坂昭一
【音楽】林ゆうき
【主題歌】Official髭男dism 「Sharon」(IRORI Records/PONY CANYON INC.)
【プロデューサー】近藤匡(カンテレ)、大城哲也(ジニアス)
【制作協力】ジニアス
【制作著作】カンテレ
※Item Credit
・カーディガン¥31,900/ニードルズ(ネペンテス)
他スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:AZUMA(M-rep by MONDO artist-group)
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿