加藤清史郎
ドラマ『競争の番人』
リアルに忠実に役を作っていきました
公正取引員会を舞台に弱気を助け、強気をくじく物語が展開されるドラマ『競争の番人』。同作にて主人公が所属する“第六審査”のメンバーである、六角を演じることとなった加藤さん。公正取引委員会という非常にコアな仕事が舞台となるドラマへの出演にあたり、どのような準備、そして心構えで挑んだのか。作品のイメージから撮影秘話まで、ここだけの話を語っていただきました!
<あらすじ>
天才で理屈っぽいひねくれ者の小勝負勉(坂口健太郎)と、実直で感情のままに行動する元刑事の白熊楓(杏)ら公正取引委員会・第六審査、通所“ダイロク”の職員が、自由で公正な競争の場を守るために目を光らせる“競争の番人”として、階段やカルテルなど不正を働く企業の隠された事実をあぶり出していく痛快爽快エンターテインメント!
今回、かなり特殊な業界が舞台となっています。
そうですね。作品に関わって強く感じたことは、あまり表には出てきませんが、公正取引委員会がいないと経済が壊れる、いないとダメだということでした。だからこそ、今作は公正取引委員会の存在意義を訴える作品にもなると思います。また、第六審査のメンバーは一人一人が個性的なので、その点も微笑ましく見ていただけたらと思っています。
今回演じられる六角はどんな人物なのですか?
六角は新人ではないのですが、第六審査のメンバーの中で一番の若手です。仕事にも真面目に取り組んでいますが、時々若さが出るというか、噂好きで楽観的な一面もあったりして、まさに今時の若者という感じです。
演じる上で難しさはありましたか?
難しいという感覚より、周りの方たちがもの凄く強烈なキャラクターだったので、同じように強烈なキャラクターでぶつかっていくのではなく、周りに合わせて空気を読むのが六角の役割なのかなと思いながら演じていました。六角の姿がどのように映っているのか僕も楽しみです。
かなり専門的な知識が求められたと思いますが、どんな準備をされましたか?
知らないことの方が多い職業で、業務の詳細についてはほとんど知らなかったので、台本を読んで分からないことは全部聞くようにしました。あとは「公正取引委員会とは」という資料をいただいて、そこには何をどんな風に取り締まっているのか、どの程度なら権限を持っているのか、組織の中でどのくらい立場が弱いのかなどが詳しく書かれていて。それもしっかり読み込みました。
かなりリアリティを追求されていますね!
やっぱりリアリティは大切だと思うんです。警察だったら見ている方も何となくイメージできると思うのですが、公正取引委員会のことは馴染みがないという方がかなり多いので、リアルに忠実にイメージを作って行きたいなと。僕もお芝居をしながら公正取引委員会のことを知ることができたので、視聴者の方もドラマを見ながら知識が深まっていくと思います。坂口健太郎さんと杏さんの凸凹コンビの絡みであったり、第六メンバーとのやりとりなども単純に楽しんでもらえると思いますし、弱いものが悪を倒していくストーリーも必見です。
作中で印象に残ったことはありますか?
公取の主な作業でブツ読みという業務があるんです。企業から押収した書類をただひたすら読み続けて、違和感を感じたらマーカーを引いて他の資料と照らし合わせて、矛盾がないかどうかというのを確認するという内容です。凄く地味で疲れる作業なんですよね。実際、劇中でもさんざん文句を言いながらブツ読みしています(笑)。本当に一言一句細かく確認しないといけないので、ドラマ的にセリフを言いながらパラパラとめくりたいなと思ってもできないんです(笑)。どの指に指サックをつけると一番効率がいいんだろうとか、いろいろ考えるのも面白かったです。
意外とハードな現場ですね!
そういう時、息抜きはどうされているんですか?
最近はご飯を食べることがモチベーションになっています。仕事の合間に美味しいものを食べると、次の仕事も頑張れると気がつきました。充電しているような感じです(笑)。今は特に餃子が好きで、よく食べています。
この作品を経て変わったことはありますか?
公取関連のニュースは敏感になりましたね。ドラマを見てくださるとよりわかると思うのですが、公取ってあまり日の目を浴びることがないんです。公正取引委員会の調査でわかったことでも、何か事件性のある案件は警察に回ってしまうので。でも実はその影には公取の活躍があって。
加藤清史郎
かとうせいしろう
とても礼儀正しく、爽やかな加藤さん。スタッフ一同、大きくなったなぁという親戚のような気持ちで取材させていただきました!お話上手で、しっかりと目を見て答えてくださった加藤さんのその目力には魅了されました。撮影では大人っぽい加藤さんのギャップに驚かされました!
ミュージカル『BE MORE CHILL(ビー・モア・チル)』
2022年7月25日(月)〜8月10日(水)
新国立劇場 中劇場
【福岡公演】
2022年8月20日(土)・21日(日)
キャナルシティ劇場
【大阪公演】
2022年8月27日(土)〜29日(月)
COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
原作:ネッド・ヴィジーニ
脚本:ジョー・トラックス
音楽/歌詞:ジョー・アイコニス
演出:スティーヴン・ブラケット
振付:チェイス・ブロック
出演: 薮宏太(Hey! Say! JUMP)、加藤清史郎、井上小百合、木戸邑弥、内海啓貴、斎藤瑠希、ダンドイ舞莉花、ラリソン彩華、ブラザートム、横山だいすけ
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:金田紗世子
スタイリスト:カワセ136
ディレクション:半澤暁
インタビュー:山根将悟
記事:山根将悟/近谷奈生