神尾楓珠
映画『恋は光』
恋について論理的に考えるのは新鮮だった
映画『恋は光』で、恋する女性が光って見える特異体質の大学生・西条を演じた神尾さん。抽象的な恋を理論的に考え紐解いていきながら、同時に大学生の甘酸っぱい恋愛が展開される同作で、神尾さんは何を感じ、演じたのか?「 新しいタイプの作品だった」と語った神尾さんに、同作の魅力をお聞きしてみました。
<あらすじ>
“恋する女性が光って視える”特異な体質を持つ大学生・西条。恋愛とは無縁の学生生活を送っていたある日、「恋というものを知りたい」と言う文学少女・東雲と出会い一目惚れ、“恋の定義”を語り合う交換日記を始めることに。そんな2人の様子は、西条にずっと片想いをしている幼なじみの北代の心をざわつかせる。さらに、他人の恋人を略奪してばかりの宿木は、西条を北代の彼氏と勘違いし、猛アプローチを開始。いつの間にか4人で”恋とはなんぞや?”を考えはじめ、やがて不思議な四角関係に。
撮影に入るにあたって、原作は読まれましたか?
もちろん読ませていただきました。恋について論理的に考えるという、新しいタイプの作品だなと感じました。それに主人公が物理的に恋の感情が視えたりもして。そこが面白いなと思いましたね。あと初めて特異体質を持った役だったので、新鮮でした(笑)。
恋が光として視える主人公ですが、視えないものが視える演技で意識したことはありますか?
主人公の西条からすれば、恋の光は昔からずと視えてきたもので、言ってしまえば普通のことだと思っていて。なので、僕もあまり視えて何か感じるという点はあまり意識せずに演じました。
神尾さんから見て西条はどんな人物ですか?
不器用だと思いました。感情の起伏が少なくていつも淡々と話す。なので、周りを見て空気をよんだりしているのに、我が道をいっているように見えてしまう。そんな人なんですよね。
神尾さんと似ているポイントなどはありますか?
キャラは全然違いますが、勘違いされやすいところは似ています。僕も見た目から、冷たそうとか人に興味なさそうとか言われるんで(笑)。人に興味がある方ではないですけど、ない訳ではない(笑)。
神尾さんはもし視えるようになるなら、どんな感情が視たいですか?
:“これ以上踏み込んじゃダメだぞという相手の警告の気持ち”ですかね(笑)。あ、これ以上はダメなんだなと知れたらいいなと。
撮影の雰囲気はどんな感じでしたか?
僕以外、女性しかいなかったので最初は不安でしたが、皆さん親切で、思っていたよりは自然体でいられました。現場では監督と一番喋っていたと思います。作品のことはもちろん、恋愛の話やお酒の話をしたり。なんてことない会話をしました。
最後に作品の見どころをお願いします!
登場人物の恋に対するイメージがそれぞれ違っていて、それが絡んでいく中で結果的にどういうものが生まれるか。そこが面白いんじゃないかなと思います。あと普通は恋について論理的に考えることなんてないので、僕も作品を通してなるほどとなることが多くて。恋を分析していく、その過程も見どころの一つです。
神尾楓珠
かみお ふうじゅ
端正な見た目から、クールな印象を持たれるという神尾さん。ですが、インタビューでは身振り手振りも交え、スタッフの目を見てお話してくださり、とても親近感が沸きました!撮影では目力に圧倒され、目が離せませんでした。
映画『恋は光』
2022年6月17日(金) 全国公開
原作:秋★枝「恋は光」(集英社ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ刊)
出演:神尾楓珠 西野七瀬 平祐奈 馬場ふみか 伊東蒼 宮下咲 花岡咲 森日菜美 山田愛奈 田中壮太郎
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:内藤歩
スタイリスト:杉本学子
ディレクション:半澤暁
インタビュー:山根将悟
記事:山根将悟/近谷奈生