奥智哉×杢代和人
ドラマ「君は夏のなか」
終わりが来るから切なくもある。特別な夏を繊細に丁寧に
7月1日から放送が始まった古矢渚さんの漫画が原作のドラマ「君は夏のなか」(テレ東系・毎週水曜深夜24時30分〜)は、共通の趣味を持つ男子高校生・渉と千晴のひと夏の恋愛模様を甘く爽やかに描いた青春恋愛劇。本作で戸田渉を演じる奥智哉さんと、佐伯千晴を演じる杢代和人さんに、作品の魅力や役への思い、撮影中のエピソードなどをお話しいただきました。奥さんの天然(?)発言にすかさずツッコミを入れる杢代さん、お二人のやりとりの雰囲気もお楽しみください♪
Ⓒ古⽮渚・⼀迅社/「
<あらすじ>
「映画が好き」。たったそれだけの共通点から意気投合した、至って普通の高校生・渉(奥智哉)と、学年一のイケメンで大人びた雰囲気を持つ千晴(杢代和人)。夏休みの「映画の聖地巡礼」をきっかけに、2人はひと夏の特別な時間を過ごすことに。そんな楽しい聖地巡礼は、いつしか2人の想いが交差する出来事へと発展していき――。
今作のオファーを聞いた時の気持ちと、原作・台本を読んだ感想を教えてください。
奥智哉(以下、奥):お話をいただいて脚本と原作を読んだ時、二人の高校生が過ごす夏や青春がエモいといいますか、原作の絵のタッチも淡い感じで、儚げな二人がとても印象的でした。その良さをこのドラマでも出せたらいいなと思いました。それに、もっくん(杢代さん)と共演すると聞いて、「もっくんとなら大丈夫だな!」という安心と信頼感がありました。
杢代和人(以下、杢代):ありがとうございます(笑)。二人とも今回のお話をいただいたのがほぼ同時で、一年くらい前だったんです。なので、準備に割と時間をかけることができて、しっかり原作も読んだ上で役作りに入れました。僕も智哉とまた共演できるんだという嬉しさも噛みしめながら、一緒にこれから頑張っていこうと思えたので、自分の気持ちも含めて、丁寧にクランクインできたと思っています。 学生からすると、夏は特別じゃないですか。夏休みや友達と遊んだり宿題をやったりする時間が、渉と一緒にいるからかけがえのないものになって。でも夏って終わりが来るから切なさもあると思うので、夏の一瞬一瞬の期間をとても鮮やかに描いているところが素敵だなと思います。
渉と千晴を演じるにあたって、それぞれどんな人物と捉えていますか?
奥:渉は僕が高校生の頃にちょっと重なる部分が多いんです。人から「素直だね」と言われるところや、まっすぐなところ。あとは、渉が嫉妬してちょっと機嫌が悪くなるといった幼いところも、高校生の頃の自分を見ているような気持ちになって原作や脚本を読んでいました。演じていても懐かしい気持ちになる瞬間が多いです。
杢代:千晴は高校生ながら大人っぽくて、最初はクールな印象を受けるんです。でも渉といる時は全然違って、素直だし等身大の可愛さがあるというか。気持ちが溢れたら言葉に出してしまうところや、自分の気持ちに嘘をつかない印象があります。照れ隠しで渉をからかうところや、冗談を交えながら自分の気持ちが表情に出てしまう可愛さがあるキャラクターだなと思います。
では、役に共感・共通するところは?
杢代:千晴は「学年一のイケメン」という設定ですが、僕もモテてきた人生だったかなと思うので、そこは共通点ですかね。
奥:さっすが!
杢代:何、その合いの手みたいなのは(笑)。もう黙ってください!
奥:とか言って、こういうの欲しいでしょ?(ニヤリ)。
杢代:いらんって(笑)。
(笑)。1話を拝見し、ポップコーンを分け合うシーンが印象的でしたが、お二人が特に好きな、印象に残っているシーンを教えてください。
奥:ちょうど昨日、1話のラストシーンを撮ったのですが、そこは1話の中でも作品全体の中でも結構印象的なシーンの一つで、原作の良さもありつつ、ドラマならではの良さもあるんです。原作では、二人が並んで座っているので距離が近い感じなんですけど、昨日の撮影はちょっとだけ二人の距離が空いたりすることもあって。渉と千晴の“違う”ドキドキ感や、これから何かが起こって、二人の関係性が変わっていくようなことを予感させる、そんないいシーンにできたんじゃないかなと思います。
杢代:僕はそのシーンもすごく印象的だったんですけど、学校内での撮影が印象に残っています。「君は夏のなか」というタイトルにもあるように、やっぱり季節が夏なので天気が大切じゃないですか。めちゃめちゃ晴れていないと夏っぽさが出ないのですが、僕たちは驚異の晴れ男で、学校での撮影はもう晴れに晴れまくって!
奥:ドピーカンだったよね。
杢代:そう。一目で「夏」が伝わるくらいの天気の良さだったと思うし、校舎から空が見えるシーンでは、それがより伝わる瞬間になっていると思います。
原作の良さはもちろん、人が演じることで表現できる魅力が実写化にはあると思うのですが、お二人がここまで演じてこられて、どんなところに楽しさや面白さを感じますか?
奥:原作で描かれている渉と千晴の関係性や空気間を、実写ならではの表情や距離感で表現できているのがこの作品の魅力だと思います。僕は、二人が聖地巡礼をしているシーンが特に好きですね。あとは、お互いの手が少し触れ合う瞬間とか、そういうちょっとドキッとさせるようなシーンでは特に、二人の表情が魅力的になっているかなと。演じていても「もっくんかっこいいな」と思うので、ドキドキしている様子がちゃんと画にも映っていると思います。
杢代:僕も距離感は大切にしています。渉とは友達の関係性から始まるので、笑い合っているシーンなどの高校生特有のノリは撮影でもあったのですが、ちょっとしたことから急にドキドキするような仕草や場面になった時の緊張感や気持ちの切り替わりはより意識して演じるようにしています。ドキドキや緊張感って、相手や周りに伝染していくじゃないですか。そこは特に丁寧に描かれているなと思うので、注目してほしいです。
役どころでのお互いの推しポイントや「ここを見てほしい」というところを教えてください。
奥:千晴は渉に対して基本的に後ろめたさがあるというか。ふとした表情も、渉からしたらドキッとするしかっこいいなと思う表情だけど、実は千晴の中では渉に対して言えない思いがあるんですよね。そういうところが千晴の魅力というか、ミステリアスなところと儚さ、美しさみたいなところは、例えていうなら花のような、ちょっと切ないイメージがあります。原作の千晴もそういうイメージだったので、本当にもっくんにぴったりだなと思います。
杢代:僕から見た渉の魅力や惹かれるところは「優しさ」ですね。千晴の思いを決してないがしろにせず、自分なりに受け止めてくれて。徐々に気持ちが動いていく中でも、それを焦って「言わないと!」ということじゃなく、渉の中でしっかりと気持ちを整えた上で千晴と向き合ってくれる優しさが、人に対する向き合い方として誠実な印象を受けました。そんな誠実さも、智哉が演じるからこそより出ているなと思うし、渉は正義感が強い人なのかなという印象もあって、その表情も大事なシーンの時に表れているので、重要なシーンになる時の智哉の、渉の表情に注目してほしいですね。
気になる今後のみどころをこっそり教えてください!
杢代:今後の見どころだと、前半から進んできて、千晴が渉に気持ちを伝えたのはいいけど、まだ何かを隠している描写があるかと思います。なので、千晴の抱えているものは何か?というところを楽しみにしていてほしいですね。
奥:千晴が渉に隠している秘めた思いというのが垣間見えてきて、それに対して渉がどう思うのか、というところが見どころになってくるんじゃないかなと。初めて抱く気持ちに戸惑う姿も描かれているので、動揺しつつも徐々に変わっていく渉も見どころの一つかなと思います。
儚さや感情の機微の繊細さを表現することの難しさや面白さをどんなところに感じますか?
杢代:僕はそれを楽しみに現場に来ているところもあります。繊細であればあるだけやりがいがあるというか。大きな立ち回りももちろん面白いですが、目だけで会話したり、間隔で気持ちを伝えたりするところがお芝居の一番楽しいところだと思うので、この作品では特にそこを大切にしていますし、この二人の空気感を視聴者の皆様に届けられたらなという思いで演じています。
奥:僕ももっくんと同じで、お芝居ももちろんですが、ロケーションがすごくキレイで、素敵な場所で撮影しているので、そこも本作を描くのに一役買っていると思います。映画館や夜の川沿い、散歩道もキレイだし、電車が通るシーンがあるのですが、そこもこの作品のイメージにとても合っているんです。儚げで切ない画が撮れていると思うので、景色も是非お楽しみに!
奥智哉
おく ともや
2004年7月18日生まれ。
最近の出演作に、ドラマでは、Hulu『時計館の殺人』(‘26)、NHK『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(‘25)、フジテレビ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(‘25)、映画では、『映画ラストマン-FIRST LOVE-』(‘25)、『ラーゲリより愛を込めて』(‘22)などがある。また、9月18日公開の映画『八つ墓村』、10月スタートの日本テレビ系ドラマ『俺たちの箱根駅伝』への出演も控える。
杢代和人
もくだい かずと
2004年5月20日生まれ。
ダンスボーカルユニット「原因は自分にある。」のメンバー。最近の出演作に、ドラマでは、TBS『GIFT』(‘26)、Netflix『九条の大罪』(‘26)、テレビ東京『物産展の女〜高崎編〜』(‘26)、テレビ朝日『ぜんぶ、あなたのためだから』(‘26)、映画では、『【推しの子】-The Final Act-』(‘24)などがある。また、10月スタートの日本テレビ系ドラマ『俺たちの箱根駅伝』への出演も控える。
終始和やかで楽しい雰囲気の中、ドラマへの熱い思いをたっぷりと語っていただきました。仲の良さが伝わるふたりの軽妙なやりとりはもちろん、作品の繊細な感情表現へのこだわりや、夏の一瞬一瞬を丁寧に届けたいという真摯な姿勢がとても印象的でした。後編では、おふたりのプライベートなエピソードや、お互いへの思いもさらに深掘り!どうぞお楽しみに。
Ⓒ古⽮渚・⼀迅社/「
<放送情報>
ドラマNEXT「君は夏のなか」
テレ東系にて 毎週水曜 深夜24:30~25:00 放送中
U-NEXTでは毎週水曜21時より独占先行配信
※Item Credit
【奥】シャツ¥37,400、パンツ¥42,900、INNAT (インアット https://innat.jp/)、スカーフ¥2,800、VINTAGE 、(ティモシーランド@timothyland_vintageandused (Instagram))、その他スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:髙橋耀太
ヘアメイク:【奥】西岡達也(ラインヴァント)【杢代】 KATO(TRON)
スタイリスト:【奥】佐々木悠介【杢代】ホカリキュウ(KANA-L AGENT)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/相澤花菜・小谷康貴