岡田将生
「嘘をつかない」それが僕の大切な人への誠意
2006年にデビューし、恋愛ものからミステリー、コメディまで、幅広いジャンルの作品で頭角を現す岡田将生さん。2024年6月14日から配信中のドラマ『1122いいふうふ』で印象に残っているシーンや「人との縁」について、さらには最近のリフレッシュ法など、気になるプライベートについてのお話もしていただきました!
全7話を通して心に残るセリフやたくさんありましたが、岡田さんが特に印象に残っている言葉やシーンを教えてください。
普段、台本を読んでいて「このセリフなんかちょっと気になるな」という箇所はチェックしていくのですが、今回は感情のままセリフが言えて、その流れの中で全部が自然に展開しているなという印象を受けました。特に、一子とケンカをしているシーンでは、2人が感情的になったり、相手を少し傷つけたりするような言い方や言葉のチョイスも絶妙なので、そういうシーンの撮影は特に楽しみにしていました。
たしか、5、6話目あたりに一子と二也は結構壮絶なケンカをしているのですが、お互いの言い分が分かるからこそ、出てくる言葉や飲みこむ想いがあって。なので、ご夫婦で見る方がいらっしゃったら、客観的に「自分たちはどうなんだろう」と考えることができるんじゃないかなと思いながらお芝居していたので、そこにも注目してみて頂きたいです。
ちょっとしたことでも、二也が「ありがとう」って一子に言うところがとても好きで。そういうささいな優しさが、きっと大切なんだろうなと思いました。
ただ、優しさだけでは「夫婦」はやっていけなかったりすると思うのですごく考えますね。二也は優しさも持っている人だからこそ傷つけてしまうこともあって、きっと頼りなさもそこに入ってくると思うんですけど。二也は人一倍優しくて、一子のことが本当に好きなんだけど、「好き」と体の関係性はまたちょっと違うところが、今作の面白いところだと思います。
恋愛に限らず「大切な人」との関係を長く続けていく上で岡田さんが大事にしていることを教えてください。
嘘をつかないことかな。自分が正直に思っていることや感じていることを、過剰にすることもなく、嘘をつくこともなく、自分の言葉で伝えることを大切にしています。
それは相手にも求めますか?
相手には求めません。自分が嘘をつかないということが相手に対する自分にとっての誠意だと思っているので「僕はあなたのことがとても大切で、大好きです」ということを示す1つの僕の言動であり、向き合い方なんです。
夫婦も含めて、出会う人には何か縁があるんだなと思いました。先日、中学時代のご友人・よねもとよねさんとオリジナルクリエイトブランド「IN MY DEN」をローンチされました。それもひとつの「ご縁」ですね。
よねくんとはたまに連絡は取っていたのですが、僕が出ている舞台を見に来てくれたのがきっかけで、よく会うようになったんです。中学以来だったのが大人になってまた付き合いが始まったと思うと、縁があったんですよね。実は僕が今の事務所にスカウトされた時も、よねくんが一緒にいたんです。その時も「どんな会社なんだ?」と一緒に調べて悩んでくれましたし、この業界に進む背中を押してくれた人の1人でもあるんです。
岡田さんにとってのターニングポイントの所々に、よねもとさんも一緒にいらっしゃったんですね。
そう考えると、本当にすごいことですよね。この間もまさにそんな話をしていて「そういえばスカウトされたとき一緒にいたよね、竹下通り歩いていたね」って二人で笑い話をしました。
今のお話を聞いていても、人の縁って不思議だなと思います。
そうですね。僕は仕事を始めてから転校したので、よねくんとは一時疎遠になった時もあったけど、それでもずっと連絡が繋がっていたことも、今考えると本当に良かったなって思います。
「人との縁」でいうと、Instagramでファンの方や俳優さんとのやりとりや繋がりが見られて新鮮ですが、始める前と今とで何かご自身の心境に変化はありましたか?
色々なメッセージが自分のところに届くのは嬉しいですね。今まではそういう機会がなかったので、自分の事を知ってくれている方や興味がある方に、自分の言葉で近況や仕事の報告ができることが新鮮ですし「なんで今までやらなかったんだろう」ってちょっと思いました。このタイミングで始めたのもひとつの縁だと思うので、初めてみてよかったなと思います。
お忙しい日々かと思いますが、最近のリフレッシュ法や、ハマっていることがありましたら教えてください。
今は朝ドラを撮っているので、割と規則正しい生活を送っています。基本的に撮影が始まる時間が同じなので、今まではコンビニのおにぎりとかを買っていたけど、最近は家でおにぎりを作って現場に持って行くようになって。「今日の具は何にしようかな」って考えるが結構楽しいです。毎日ではないのですが、できる時は作ろうっていう感じでやっているのも気楽ですし。自作のおにぎりをNHKの前室で食べることにハマっているというか、なんだか安心するんですよね。
ちょっとした料理をしているとリフレッシュできる感じ、分かります!
やっぱり自分で握ったおにぎりほど美味しいものはないですからね。あとは、Instagramでみなさんにおすすめのアニメを教えてもらうようになってから本当にハマって、結構色々な作品を見るようになりました。
岡田将生
おかだ まさき
1989年8月15日生まれ。
インタビューでは、常に親しみやすく楽しそうにお話をされているのがとても魅力的でした。どんな方とも打ち解けてしまうお人柄と写真のかっこよさとは違った、お話中ではクシャッと笑った笑顔でお話しをしてくださる岡田さんのギャップにやられっぱなしでした。そしてお話の仕方もとても丁寧でわかりやすく、スタッフが笑っていると一緒に笑ってくださり、岡田さんの持つ空気感には周りを自然とパッと明るくするオーラのようなものを感じました。そして取材終了時に退出される最後までとても素敵で、取材全てが終わると一人一人にお辞儀をするだけでなく、きちんと目を合わせた後に丁寧にお辞儀する姿にスタッフ一同感動をしてしまいました。これからも周囲を自然と明るくしつつ誰に対してもお優しい岡田さんのご活躍を応援しております!
初出演ありがとうございました!
最近の出演作に、テレビドラマでは、NHK連続テレビ小説『虎に翼』(‘24)、TBS『不適切にもほどがある!』(‘24)、映画では、2024年8月24日公開予定『ラストマイル』(‘24)、『ゴールド・ボーイ』(‘24)などがある。
©murmur
友達みたいに仲はいいけど、セックスレス。
妻が夫に提案した「公認不倫」から始まる、ふたりのラブストーリー
妻・ウェブデザイナーの相原一子(高畑充希)。夫・文具メーカー勤務の相原二也(岡田将生)。セックスレスで子供がいなくても、友達のようになんでも話せて仲の良い夫婦。でも本音では、家族でもセックスしたい二也。家族だし、そういう気分になれない一子。だから一子が二也に提案したのは、「婚外恋愛許可制」。そして二也には妻公認の恋人ができた。だけどなんだろう、このモヤモヤは・・・。
「1122 いいふうふ」(全7話)
原作/渡辺ペコ「1122」(講談社「モーニング・ツー」所載)
脚本:今泉かおり 監督:今泉力哉
出演:高畑充希 岡田将生
⻄野七瀬 高良健吾
吉野北人 中田クルミ 宇垣美里 土村芳
菊池亜希子 内田理央 芹澤興人 前原滉 橋本淳
市川実和子 片桐はいり 森尾由美 宮崎美子/成田凌/風吹ジュン
主題歌:『i-O(修理のうた)』スピッツ(Polydor Records)
企画・プロデュース:佐藤順子 製作・著作:murmur 制作プロダクション:Lat-lon
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:小林麗子/ Reico Kobayashi
スタイリスト:大石裕介 / Yusuke Oishi
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/有松駿