町田啓太
MBS『西荻窪 三ツ星洋酒堂』
連続ドラマ初主演
人生の「雨宿り」を彼の隣で―
「町田さんなら、こんな時どうするのだろう」と、日々の中でふと思うことがある。そしてその度に彼が残した余韻を感じる。何故か。それは幾度インタビューしようと決して変わることのない“町田啓太”という人柄を恭敬してしまうから。彼が放つ言葉は翠雨のように受け取り手の心に染み渡り、優しく命を膨らませてくれる。理不尽や不平等の雨がやまない今日にだって「雨宿り」を許してくれる彼の温かさと笑顔がある。虹が出るまで佇む日があったっていいじゃないか。そう思わせてくれる町田さんトークを、晴れ間がのぞくまでお楽しみください。
MBS『西荻窪 三ツ星洋酒堂』
<あらすじ>
東京・西荻窪の片隅にひっそりと佇む1軒のバー、“三ツ星洋酒堂”。美しい青年バーテンダーの雨宮涼一朗(町田啓太)、無口なシェフ・中内智(藤原季節)、そしてオーナーの小林直樹(森崎ウィン)の、3人の同級生の男たちで営業する小さなバー。メニューに書かれた言葉は“as you like”(お気に召すまま)。人生の様々なことに思い悩む人々が、思わず足を踏み入れてしまう不思議な魅力があるこの店で、カクテルと缶詰の料理が、今日も悩める客の心と身体を満たす――。
<雨宮涼一朗>
三ツ星洋酒堂のバーテンダー。裕福で、何不自由のない生活を送ってきたが、「三ツ星洋酒堂」の先代のオーナーが亡くなったのを機に、バーテンダーとなり、現オーナーの小林を支えている。人のやりたいことや気持ちを理解し、困っている人がいるとつい手助けしてしまうタイプ。
雨宮涼一朗 × 町田啓太
今回の作品は原作があるものなので、原作の雨宮の性格やキャラクター性を踏まえながら演じています。ただ、原作自体が連載開始から半年経っていないこともあり、まだ全体像が見えているわけではなくて。原作と脚本上の雨宮の良いところを組み合わせて、撮影をしていく中でみなさんと一緒に僕なりの『雨宮涼一朗』を作ることができればな、と思っています。
3人の悩める男性たちの物語でもある今作。
森崎ウィンさんと藤原季節さんとの
ご共演はいかがでしたか?
今回、お2人とも初めて共演をさせていただいたんですが、実は森崎ウィンくんとは、以前、たまたまバラエティー番組でお会いしていたんです。その時に「同じ歳なんだね。いつか一緒にできたらいいよね。」といったお話を少しさせていただいていて。その時に話していたことが本当に叶って、僕自身、ウィンくんの名前を共演者として拝見した時からすごく楽しみでした。撮影現場では、僕が高校時代に航空学校に通っていたこともあり、ウィンくんの大好きな飛行機の話で盛り上がってすぐに打ち解けることができました。「すごく無邪気にお話される方だな」と思いましたし、知的な印象も受けましたね。藤原季節くんは初めましてだったんですが、ウィンくんと飛行機の話をしていたら「飛行機をモデルにした映画っていろいろありますよね」と話しかけてくれて。僕が「そうなんだよ。トップガンとかすごく好きで」と言ったら「僕もめちゃくちゃ好きなんですよ!」と、そこでもまた話が盛り上がりました(笑)。季節くんは年齢がかなり下なんですが、年下感を全く感じないほどにしっかりされていますし、「すごく真っ直ぐな方だな」と思います。2人ともすごく温厚なので、このドラマの雰囲気にも本当にぴったりで。3人のシーンは特に楽しんでいただけると思います。
バーテンダー役、
所作などの練習はされましたか?
実際にホテルなどで活躍されている、世界的にも有名なバーテンダーの飯塚さんという方に教えていただき練習しました。とはいえ、あまり時間のない中での練習だったので、まだまだ不安要素はあるんですが…。飯塚さんに教えていただいたことを自宅にも持ち帰って、自主練を重ねて現場に入ったんですけど、やっぱりドキドキしています(笑)。バーテンダーの方々は細かい所作がすごくお綺麗なので、ちょっとしたポイントにも気を付けないといけないですし、覚えることが多かったですね。例えば「グラスを差し出す時、なるべくグラスの口から離れた下の方を持つ」だとか、お客様に対しての“心遣いの面での所作”がたくさんあるんですよ。そういった所作はすごく大切だと思ったので、現場でもその場その場で飯塚さんに「大丈夫でしたか?」と細かく確認をしていただきました。
今作へのコメントで「雨宿りのような作品」
とお話されていましたが、
町田さんご自身が
「雨宿り」できる場所はありますか?
場所も人もあります。古くから僕のことを知ってくれている地元の友達は「雨宿り」できる人たち。高校や大学時代に出会った友達なんですが、僕にとっては大事な人たちがいる場所がすごく大切ですし、「雨宿りだな」と思うんです。そういった人たちとご飯に行くのも好きなんですけど…中でも好きなのは温泉ですね。温泉ってすごくゆったりできるじゃないですか。気分も良くなりますし、凝り固まったものが解放されて何でも話せちゃうんですよね(笑)。それってすごくいい時間だな、と。「自分って何なんだろう」や「あの時こう思っていたな」など、自分自身を顧みれたり初心に戻れたりするので、僕にとっては大事にしたい場所です。
西荻窪が舞台になっていますが、
撮影前の西荻窪のイメージと
実際に行かれてみた感想を教えてください。
正直、僕自身、今まで西荻窪はあまり馴染みのない場所だったんですが、吉祥寺あたりの「ゆったりとしている落ち着いた雰囲気の場所」といったイメージを持っていました。今回、西荻窪のお話を聞いていくにつれて同じ業界の方も多く住んでらっしゃることを知って。荻窪や西荻窪で落ち着きながら夢を膨らませて叶えていく方が多いとお伺いして、「あ、なるほどな」と思いましたね。実際に住民の方々とお話させていただいたんですが、皆さんすごく温かみのある方たちなんですよ。少し地元を思い出すような、そういった不思議で素敵な街だと感じました。このドラマの中に出てくる悩みを持った人たちが集まる理由、なぜ西荻窪が作品の舞台なのか、というのにも納得がいきましたね。
Message from 『西荻窪 三ツ星洋酒堂』
By Keita Machida
この作品はお酒と缶詰とヒューマンドラマがギュッと詰まったドラマです。作品全体を通して、誰が観ても共感できる部分があるんじゃないかな、と。朗らかな気持ちになることができるドラマになっているので、観て楽しんでいただきたいのはもちろん、洋酒堂にやってくる悩みを抱えたお客様によって、話ごとにガラッと変わる作品の雰囲気にも注目していただきたいですね。あとは雨宮と小林と中内の3人の関係性もとても魅力的に描かれているので、観てくださる方たちに柔らかい気持ちが伝わればいいな、と思います。今、こんな風に大変な状況だからこそ、家でちょっとお酒を飲みながら何かをつまんで、一息つく時のお供にこの作品がなれたら嬉しいです。「なんだか観て良かったな」と思ってもらえる作品になっていると思うので、お酒が好きな方はもちろん、お酒が飲めない方にも年齢問わず届いてほしいと思います。
町田啓太
まちだ けいた
1990年7月4日生まれ。
人間の細やかな“想いのカタチ”にそっと寄り添い、穏やかな稟性と表現力で観る者の笑顔を啓いてくれる30歳。
ドラマ特区『西荻窪 三ツ星洋酒堂』
MBS:毎週木曜 深夜0:59~
※各地域ごとの放送時間は公式HPをチェック
見逃し配信:TVer、MBS動画イズム、GYAO!
見放題独占配信:TELASA、auスマートパスプレミアム、J:COMオンデマンド、
milplus
原作:浅井西『西荻窪 三ツ星洋酒堂』(秋田書店「ミステリーボニータ連載」)
出演:町田啓太 藤原季節/森崎ウィン
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:SHUTARO(vitamins)
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり