鈴木 仁
自分の新しい一面を見せられる役をどんどんやっていきたい
2017年に俳優デビューすると、2018年のドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』で主要キャストを演じて注目を集めた鈴木 仁さん。その後も数々の話題作に出演、先日終了したドラマ『復讐カレシ~溺愛社長の顔にはウラがある~』ではW主演を努め評判を呼ぶなど、ますます活躍の場を広げている鈴木さんに、役者としての転機になった作品や、演じてみたい役どころなどをお聞きしました。

俳優デビューから約8年。これまでに転機となった作品を教えてください。
この仕事をちゃんとやっていこう!と決意するきっかけになったのは、ドラマ『花のち晴れ~』(以下、『花晴れ』)でした。その後、映画『のぼる小寺さん』と『ジオラマボーイ・パノラマガール』で、ちょっと抜けた役というか、“この子、変わっていておもしろいな”というような役を演じて、役の幅を広げる楽しさを知ったというか。“自分はこういう役をやりたいんだな”“こういう役をやるときに、モチベーションが上がるんだな”と気づきました。
モチベーションが上がるというのは、どういう点において?
モチベーション上がるというと、ちょっとニュアンスが違うのかな。自分とはまったく違うキャラクターに、自分のなかにある要素を入れることが楽しいというか。『花晴れ』と『ジオラマボーイ~』の役は、“もっと、こうしてみたい”“こうやったら、どういう反応がくるんだろう”と、楽しみながら演じられたんです。
その2作品では、どのように役へアプローチしていったのでしょうか。
それまでは、いわゆるカッコいいといわれる役を演じることが多かったんです。でも実際の僕は、“自分が自分が”と前に出ていくタイプではないので、難しさを感じることもありました。だからこそ、間抜けな部分や、ちょっと変わっている部分、陰の部分を出せる役を演じられて楽しかったんです。

なるほど。
『ジオラマボーイ~』のときは、できるだけ感情を抜いて、棒読みでセリフを言う練習を……練習というか、瀬田(なつき)監督と合わせてやってみたりして、そういう役との向き合い方があることを知りました。ほかにも、「ボソボソしゃべるんだけど、何を言っているのかわかるくらいの声量で」とか。逆に、「わざとゴニョゴニョしゃべって、セリフがハッキリ聞こえなくてもいい」とか。そうすることで、観ている人が“この人、何を言っているんだろう”と気になる。それも、芝居としての一つの形なのだと。そういう遊びを効かせるお芝居を学ぶことができたことは、今に生きていると思います。
若手俳優がひしめき合う群雄割拠の時代ですが、同世代の役者の存在は気になりますか?
“誰々がこんな作品に出ている”という情報は自然と入ってきますけど、あんまり気にしてないかな。もちろん、自分に足りていないものはたくさんあって、もっともっと勉強しないといけませんが、みんなそれぞれ個性が違うし、役や作品と出会うタイミングもあると思うので。
メンズノンノで同期の中川大輔さんも、同世代で活躍する役者の一人かと思いますが、鈴木さんにとってどんな存在ですか?
普段の大輔を知っているので、もし共演するとなったらちょっとヘンな感じがはしますが、でもきっと楽しいだろうなと思うし。メンノンには、同い年だと鈴鹿央士がいて、2作品で共演もしているんですけど。普段から仲がよくて、「今、そういう仕事をしてるんだ?」とか「今度は、こういう役をやりたいよね」みたいな仕事の話もします。でも、それぞれ全然違うタイプの役をやっていたりするので。ライバルであり同志でありっていう感じですかね。

仲のいい方の出演作をご覧になったりも?
はい。僕は映画館に行くのが好きなので、映画作品はよく観ています。
『かくかくしかじか』で演じた今ちゃん役は、これまでの鈴木さんとは違う一面を見られて新鮮でしたが、ご自身でも手応えを感じていますか?
手応えは、まだわからないというのが正直なところです。原作を読んで、僕と同じように今ちゃんという役柄を愛らしく思っている方は多いと思うんです。今ちゃんの“ヤンキーなのに、こういう部分があるんだ!?”という人間らしい部分や、好きなものに向き合ったときの純粋さ。それが、僕が演じたことによって、原作を読んでいた人、プラス、初めてこの映画で出会った人にどう届くんだろうって、今は楽しみな気持ちが大きくて。この作品がもっともっとたくさんの方に届け!と思いながら心待ちにしている状態です。
今後、挑戦してみたい役どころや作品はありますか?
今回の今ちゃんのように、自分の新しい一面を見せられる役は、これからもどんどんやっていきたいです。あとは、家族モノとか。まだやったことはないのですが、会話の量が多いイメージがあって、おもしろそうだなと思うので。ぜひやってみたいです。

FASTにはこれまで何回かご登場くださっていますが、今回は、2019年のご登場時と同じ質問をお聞きして、アップデートしていただきたいと思います。まず、鈴木仁の軸となっているものは?
軸は……人生楽しむこと!今も、この仕事を通じて趣味なども増えていますけど。自分が興味のあることに対しては、どんどん突っ走って楽しんでいくことが多いなと思うので。
ちなみに2019年は、「自分の考えを持つ」とおっしゃっていました。
あー!軸って、そういう方向で考えたんだ?今とは、考え方がまたちょっと違うかもです。でも、「自分の考えを持つ」というのも変わってないです。
では、座右の銘は?
「挑戦なくして前進なし」です。

これは変わっていないですね!
というか、それしか言ってないかも(笑)。僕、座右の銘って、何を言ったらいいのかイマイチわからないんです。でも、こういうインタビューとかでも聞かれることが多いから、この言葉で合ってるのかなーと思いながらも、ずっと言い続けていて。もう、これ1本で8年ぐらいやっています(笑)。でも、とにかく挑戦するという姿勢は、「軸」の質問で答えたことにもつながっているなって思います。

鈴木仁
すずき じん
1999年7月22日生まれ。メンズノンノ専属モデル。
撮影では、メンズノンノで数多くの撮影をしてこられた鈴木さんならではの引き出しで、ポージングはお任せして。クールでかっこいい写真をたくさん撮ることができました。また鈴木さんはクールな印象を強くもたれることがあると思うのですが、話している人がいると必ず目を合わせて聞いてくださり。そのおかげもあり取材全体を通してとてもスムーズかつスタッフ一同ベストな取材をすることがいつもできるんです。ありがとうございます!これからも抜群の身長とスタイルに加えて、誰に対しても等しく平等に接してくださる優しい一面を武器に今後のご活躍も応援しております。
一年ぶりのご出演ありがとうございました。
最近の出演作に、テレビドラマでは、MBS『復讐カレシ~溺愛社長の顔にはウラがある~』(‘25)、朝日放送テレビ・テレビ朝日『素晴らしき哉、先生!』(‘24)、映画では、『八犬伝』(‘24)、『からかい上手の高木さん』(‘24)などがある。

©2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会
タイトル:『かくかくしかじか』
公開日:2025年5月16日(金)公開
出演:永野芽郁、大泉洋、見上愛、畑芽育、鈴木仁、神尾楓珠、津田健次郎、有田哲平、MEGUMI、大森南朋
原作:東村アキコ
監督:関和亮
脚本:東村アキコ 伊達さん
主題歌:MISAMO「Message」(ワーナーミュージック・ジャパン)
音楽:宗形勇輝
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:kakushika-movie.jp
公式X:@kakushika_movie #映画かくしか
原作クレジット:「かくかくしかじか」東村アキコ(集英社刊)
©表記:©東村アキコ/集英社 ©2025 映画「かくかくしかじか」製作委員会
※Item Credit
ジャケット¥489,500
シャツ参考商品
パンツ¥190,300
ネクタイ参考商品
ブレスレット¥326,700
シューズ¥209,000
ブランド名:ボッテガ・ヴェネタ
お問合せ先:ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
お問合せ先番号:0120-60-1966
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿