野村康太
映画『ブルーロック』
原作の國神と自分自身の間にあるギャップをどうやって埋めていくか
8月7日から公開する映画『ブルーロック』。本作で「サッカーでスーパーヒーローになる」ことを真っすぐ目指し、曲がったことを見過ごせない正義の熱血漢・國神錬介役を演じた野村康太さんに、役作りのためにしたことや作品の見どころなどを伺いました。
©金城宗幸・ノ村優介/講談社 ©CK WORKS
<あらすじ>
サッカー日本代表は長年得点力不足に陥っており、それを打開するために、極秘のプロジェクトが計画された。その名も“青い監獄(ブルーロック)”。そこで全国から集められた300人の高校生FWたちが、生き残りをかけて熾烈なサバイバルを繰り広げる。
まずは、完成した映画をご覧になった率直な感想から教えてください。
一言で言うと、最高でした! 観ている間、ずっと鳥肌が止まらなくて。それぞれのキャラクターの見どころポイントがこれでもかっていうくらい贅沢に散りばめられているんです。キャストのみんながそれぞれこだわり抜いて作り上げてきたキャラクターが、スクリーンの中で凄まじい説得力と完成度をもって生きていました。その熱量を間近で感じて、「自分もこの素晴らしい作品の一部になれて、本当によかったな」と心から誇らしく思いました。
野村さんが演じられた國神錬介は、作中でも非常に高い人気を誇るキャラクターです。最初に彼という役に触れたとき、どのような第一印象を持ちましたか?
國神に対する最初の印象は「とにかくまっすぐすぎるくらい、まっすぐな男だな」ということでした。ちょっと不器用なところもあるけれど、男らしくてカッコいい。彼は自分の信念である『ヒーローになる』という夢を堂々と掲げて、そこに向かって一切のブレなく突き進んでいく。その姿が眩しくていいなと思いました。だからこそ、このキャラクターを演じるにあたっては、生半可な気持ちで臨んではファンの皆さんの期待を裏切ってしまうなと、身が引き締まるような強いプレッシャーも同時に感じていました。
國神からは、男気やストイックさがヒシヒシと伝わってきます。ご自身と共通する部分はありますか?
ストイックさという部分で言うと、共通しているかもしれません。今回、國神を演じるにあたって本気で身体を作ろうと決めて、撮影に入る前から約半年間、週に5〜6回は必ず筋トレに行っていました。ジムに通い詰めていたので、その努力や粘り強さは、國神のストイックなキャラクター性とシンクロできたんじゃないかなと思っています。
國神といえば、やはりピッチ上で圧倒的な存在感を放つ強靭なフィジカルと、左足から放たれる強烈なミドルシュートが武器です。実写として表現するうえで、具体的にどのようなアプローチをされたのでしょうか?
國神のミドルシュートのフォーム(キックの仕方)を徹底的に研究しました。鏡の前に立って、何十分もシャドースイングのような形でフォームを確認する日々でしたね。あとは、2時間ずっと左足のシュートだけをひたすら繰り返す練習もしました。元々自分が右利きなので、最初は本当に難しかったです。
キックの瞬間は、肉体美が映えるような意識も?
そうですね。体の見せ方、いわゆる「スクリーン映え」はすごく意識しました。國神は左足で大きくボールを蹴り出すので、その対角にある右腕をできるだけ大きく、広く見せるように意識してフォームを作りました。そうすることで、画面を通した時に身体のダイナミックさや、國神ならではの力強さがより強調されて伝わるんじゃないかと思ったんです。
漫画ならではの超人的でダイナミックな表現を、生身の人間が実写で表現する難しさはありましたか?
それはものすごく悩みました。原作がすでに大ヒットしていて、國神錬介というキャラクターのビジュアルも中身も完璧に確立されている。だからこそ「原作の國神」と「自分自身(野村康太)」の間にあるギャップをどうやって埋めていくか、本当にギリギリまで葛藤しました。
そのギャップを埋めるために、最初に取り組んだことはどんなことでしたか。
自分自身の素のキャラクターと國神には、かなり距離があると感じていたので、まずは日常の「立ち方」や「歩き方」、そして「声の出し方」といった、キャラクターの土台となる部分から変えていきました。普段の自分よりも、重心を低くして堂々と立つようにしたり、声も低く、お腹から響くようなトーンを意識したり。そういった細かい積み重ねをしていくことで、原作ファンの方々が持っている國神のイメージを崩さないように努めました。
個性豊かなキャラクターが多数登場しますが、野村さんの「推しメン」や、現場で刺激を受けた共演者の方を教えてください。
僕の推しは、石川雷蔵くんが演じる雷市陣吾ですね! 実は、雷蔵くんとは同い年なんです。作中でも、國神と雷市って常に距離が近くて、雷市が怒っているところを國神が「まあまあ」って止めるようなお決まりの関係性があるじゃないですか。
あの二人のやり取り、最高のコンビネーションでした!
実は、雷蔵くんとはプライベートでも「筋トレ仲間」なんです。撮影期間中は、本当にほぼ毎日、雷蔵くんと一緒に筋トレに行っていました。ジムで一緒に汗を流しながら、お互いの役についての悩みや芝居の相談をしたこともありました。
雷蔵くんはものすごく真面目に役のことを考えていて「次の自分のシーン、すごく緊張する……」なんて弱音をポロッとこぼす瞬間もあったんです。でも、いざ本番のカメラが回ると、本当に一瞬で人が変わったように“雷市陣吾”になっていて、凄まじい熱量のお芝居を目の前で叩きつけてくる。その姿を見た瞬間、同い年として「負けてられない!」というライバル心が燃え上がると同時に、同じ役者として深いリスペクトが生まれました。
お互いを高め合える、素晴らしい関係性だったのですね。また、不気味で圧倒的な存在感を放つ絵心甚八を演じた窪田正孝さんはいかがでしたか?
窪田さん演じる絵心とは、残念ながら現場で直接対峙してお芝居をする機会はなかったんです。でも、完成した本編を観た時に、とにかくそのインパクトとスクリーンの支配力に圧倒されました。一言一言のセリフの言い回し、ちょっとした指先の動き一つにいたるまで、すべてに深い意味を持たせているように見えて……。原作の絵心甚八というキャラクターが持っている怪しさと魅力をはるかに超えるような、凄まじい存在感で感動しました。
主演の高橋文哉さんをはじめ、同世代のキャストが一堂に会した現場だったと思います。何か印象に残っている楽しかったエピソードはありますか?
本当に、思い出がありすぎるくらい毎日が楽しかったです! みんなで一緒に過酷な撮影を乗り越えて、終わったら一緒にご飯を食べて、宿泊先の大浴場にみんなでドボンと浸かって(笑)。寝る時以外は、本当にずっと一緒に過ごしていました。 撮影がお休みの日は、みんなで近くの海まで遊びに出かけたり、近くのサウナに行って整ったり……。
合宿そのものですね!
本当に! あの時に生まれたリアルな一体感や絆が、そのままスクリーンでのチームワークの説得力に繋がっていると思います。今思い出しても、本当に青春そのもののような、最高の思い出ばかりです。
野村康太
のむら こうた
2003年11月30日生まれ。MEN’S NON-NO専属モデル。
最近の出演作に、テレビドラマでは、テレビ朝日系『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜 Season2』(‘26)、テレビ東京『ディアマイベイビー〜私があなたを支配するまで〜』(‘25)、関西テレビ・フジテレビ系『パラレル夫婦 死んだ”僕と妻”の真実』(‘25)、映画では、『6人ぼっち』(‘25)などがある。
さすがはメンズノンノモデルの野村さん。カメラ前にスタンバイされた時、カメラマンも我々も、思わず「足が長すぎる……」という言葉を漏らしてしまいました。黒背景にライトのみというシンプルな撮影でしたが、抜群のスタイルとデニム姿が最高にマッチし、画になるカットの連続。インタビューではクールな撮影から一転、國神錬介という役への熱い想いを丁寧に語ってくださいました。映画『ブルーロック』、野村さんの鍛え上げられた身体にも注目です!
©金城宗幸・ノ村優介/講談社 ©CK WORKS
■タイトル:『ブルーロック』
2026年8月7日(金)より大ヒット上映中
■出演:高橋文哉
櫻井海音 高橋恭平 綱 啓永 野村康太 / K(&TEAM)
青木 柚 西垣 匠 富本惣昭
倉 悠貴 東 啓介 / 畑 芽育
窪田正孝
■原作: 金城宗幸・ノ村優介『ブルーロック』(講談社「週刊少年マガジン」連載)
■監督: 瀧悠輔
■脚本: 鎌田哲生
■制作: CREDEUS
■製作: CK WORKS
■配給: 東宝
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:Yuria(CONTINUE)
スタイリスト:能城匠 (TRON)
インタビュー:根津香菜子
記事:根津香菜子/相澤花菜