柊太朗
キャストオーディションで自分の殻を一つやぶれた
2022年に出演した『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の犬塚 翼/イヌブラザー役でブレイク!次世代俳優として注目度急上昇中の柊太朗さん。現在出演中のドラマ『君とゆきて咲く~新選組青春録~』では、新選組の創設メンバーの一人で、槍の名手として知られる原田左之助を演じている彼に、本作を経て感じる自身の成長や、今後の目標などをお聞きしました。
©テレビ朝日
『君とゆきて咲く~』は同年代の共演者も多いですが、撮影現場では刺激を受けますか?
同年代でもあるし、もともと顔を知っている人や、仲のいい人が多いぶん、“自分が一番いい演技をしてやろう!”という心意気は、みんなあると思います。一方で、“ここの演技、大丈夫だったかな?”というような相談もし合えるいい関係でもあって。僕は、年下もいれば年上もいる中間の年齢なんですよ。だから、先輩に「ここ、どうでした?」と聞きにいくこともできるし。ドラマ撮影はこの作品が初めてという子もいたりするので、何か聞かれたら、ちゃんと答えてあげたいなという気持ちもあります。やっと先輩らしいことができる歳になったんだなーと実感しますね。
例えば、どんな相談を受けますか?
「僕の芝居、大丈夫でしたか?」とか心配している子が多いので、「それは大丈夫だと思うよ」「監督がOKを出しているんだから、心配しなくて大丈夫だと思うよ」ということしか言ってないですね、僕は。あんまり響くアドバイスはできていない気がします(笑)。
逆に、ご自身はどんな相談を?
けんちゃん(前田拳太郎)に「大丈夫だったかな?左之助に見えてるかな?」と聞いたときに「一番しっくりきてたよ」と言ってもらえたときは、すごくうれしかったです。やっぱり、お芝居に違和感がないことが一番だから。それぞれのキャラクターに、像があるじゃないですか。沖田だったら、不思議な沖田とかツンデレの沖田とか。いろんな像があるなかで、左之助は“元気”という強めの枠があるぶん、ほかの人にくらべるとやりやすいのかな、と思う部分もありますね。
最初に「明るいキャラを演じるのが苦手」とおっしゃっていましたが、左之助に引っ張られて、現場にいつもより明るくいられる、などの変化はありますか?
あっ、たしかに、今回の現場ではちょっと明るくいられてる気がします。みんなが左之助っぽく扱ってくれているのもあるのかな。とても現場にいやすいです。左之助は腕が出ている衣装だし、常に筋トレして筋肉を保っていないとダメな役どころなので、“ジムの常連客”みたいな感じでイジられることが多いんですよ。「今日は(ジムに)行ったの?」と聞かれて「行った」と答えると、「また行ったんかい!」みたいな(笑)。
本作の出演を経て、ご自身で成長を感じる部分はありますか?
僕はもともと、いつか京都撮影所での撮影を経験してみたいと思っていたんです。今回それが叶ったということで、京都撮影所での立ち振る舞い方や、東京の撮影所との違いを学びたいとか、最初はいろいろ考えていたんですけど。実際に撮影が始まってみると、京都撮影所で撮影しているだけで、相当な経験値になっているんだなと感じます。今回は時代劇で、自分のなかの新しい要素が必要とされるし、壁に当たって悩むこともありますけど、楽しいと感じることのほうが多いですし。そもそも、キャストオーディションを経験したことで、自分の殻を一つやぶれた気がしているんです。あそこで得たものが、すごく今に活きていると思います。
例えば?
オーディションのとき、三ツ矢さんに「演技は上手です。でも、表現はできているけど、心が追いついてないことがあります」と言われて。まさにその通りだなと思ったんです。それが、最終審査のときはどっちも結びついたままお芝居をすることができて。お芝居って、こういうことだったんだ!って。お芝居の本筋に、また一歩深く踏み入れられた気がして、オーディションに参加してよかったなと心から思いました。まだまだ精進が必要な身ではありますが、自分のなかで一つの手掛かりを得られたことで、より芝居がおもしろくなりました。
最終審査で、三ツ矢さんはどんな言葉をかけてくれましたか?
「最後の演技は本当によかったです。もっと、カメラを通した映像での芝居を見たいです」と言ってくださって、ホントにうれしかったです。坪田さんも「この役をやってもらいたい」と言ってくださって。脚本家の方がそんなふうに言ってくださるなんて、ホントにありがたいなって。お二人とのご縁に感謝しています。
京都での撮影は、グルメも一つの楽しみかと思いますが。
そうですね。昨日は、うどんを食べにいきました。
関西のうどんは、関東風とはまた違うおいしさがありますよね!
はい、出汁がおいしかったです。京都に、権太呂といううどんのお店があるんですよ。かなりの老舗らしいんですが、その本店が四条にあるので、この作品の撮影が終わるまでに行きたいですね。
ちなみに、天下一品の総本店には行きましたか?
まだ行けてないんですよ~!天一は撮影所の前にもあるんですけど、そこにも行けてなくて……。あっ、あと、餃子の王将の1号店も京都にあるらしいので、行かなきゃ!と思っています。
2022年5月にFASTにご登場くださった際、目標として「時代ものに出演すること」を挙げていました。それが実現した今、新たな目標はありますか?
具体的な目標だと、朝ドラ出演ですね。
題材は、時代もので?
いや、どんな題材でもいいです。朝ドラに出られるんだったら、それはもう!あとは、学生の役とかも若いうちにやっておきたいな、とか。でも、今は場数を踏みたいという気持ちが一番強いですかね。これまでいろんな役をやってきて、考え方が少し変わったので。経験が増えれば、また違う芝居のアプローチができるのかなと。なので、どんな役でもやってみたいし、次はどんな役をやれるんだろうって楽しみです。
柊太朗
とうたろう
2000年10月27日生まれ。
ドラマの撮影終わりに撮影とインタビューのお時間をいただきましたが、終始すごく楽しそうに取材を受けてくださった柊太朗さん。撮影では衣装を自由自在に使ってとても動きのある写真をたくさん撮らせていただきました。またドラマで殺陣や筋トレをされているとのことで、以前は可愛らしい表情だったのがモニター越しからでも伝わる男らしさやたくましさが溢れ出ていました。ポージングもスマートで自発的に色々なポーズを取っていただきとてもいい写真を撮らせていただきました!
最近の出演作に、関西テレビ『極限夫婦』(‘24)、テレビ朝日『あざとくて何が悪いの?あざと連ドラ第9弾』(‘23)『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(‘22)、今回の『君とゆきて咲く~新選組青春録~』などがある。
©️テレビ朝日
【作品情報】
『君とゆきて咲く~新選組青春録~』
テレビ朝日系にて毎週水曜深夜0:15~0:45 ※一部地域を除く
出演:前田拳太郎 奥智哉 杢代和人 羽谷勝太 柊太朗 庄司浩平 ・ 藤岡真威人 阪本奨悟 永田崇人 三浦涼介 高野洸
原作:手塚治虫
脚本:坪田文
監督:河合勇人、上堀内佳寿也、柏木宏紀 ほか
※Item Credit
アウター¥42,900/tieorNOT(HEMT PR)
シャツ¥89,100/GREI.(JETTON SHOWROOM)
パンツ¥30,800/NEPHOLOGIST(NEPHOLOGIST)
バングル¥15,950/NARRATIVE PLATOON(ROLE)
リング¥33,000/Pluie(HEMT PR)
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:新地琢磨
スタイリスト:伊藤良輔
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿