日向亘
『仮面ライダーリバイス』
キャラクター自身が抱える
想像を超える深い心情をすべて伝えたい
幼い頃、多くの男の子が一度は憧れるであろう仮面ライダー。幼い頃に抱いた夢が叶った日向さんが演じるのは『仮面ライダーリバイス』五十嵐大二。守りたいものがあるヒーローたちは強く、たくましい。でもその胸の内に秘める感情は、実は誰もが抱える弱音と同じなのかもしれない。大二が見る世界は、どんな世界が広がっているのだろうか。
『仮面ライダーリバイス』
<あらすじ>
悪魔との契約を可能にする奇妙なスタンプ、ギフスタンプが発見されて50年。悪魔崇拝組織デッドマンズは、遺跡から発見されたギフを復活させようと、信者たちに体内の悪魔を解き放てと華々しく訴えかける。
そのデッドマンズから人々の平和を守るために組織された政府特務機関フェニックスでは、研究員のジョージ・狩崎(濱尾ノリタカ)によるリバイスシステムの開発が進行していた。
そんな戦いをよそに、銭湯しあわせ湯では長男の五十嵐一輝(前田拳太郎)が大忙し。常連客にお節介を焼いているが、自分にしか見えない悪魔の暴走に悩まされる。弟の大二(日向亘)がフェニックスの分隊長に就任する大切な日だというのに…。やがて一輝は、大二の就任式でとんでもない騒動に巻き込まれることになる。自分にしか見えぬ悪魔とともに…!
記念すべき仮面ライダー生誕
50周年という節目の作品に出演することが決まって、
どんな心境でしたか?
オーディションに参加する時点から、50周年という節目が少しプレッシャーでありつつも絶対に掴みたいという気持ちがありました。仮面ライダー1号の初回放送から50周年の4月3日には、歴代の仮面ライダーのみなさんがSNSで盛り上がっていました。それを見て、より一層緊張感が増しました。話題性や期待値も高まる記念すべき年の作品なので、出演できることに改めてプレッシャーと喜びを感じました。撮影中の今でも先が楽しみです。
オーディションを受ける時点で、
やはりかなり気合が入っていたんですね。
どんな思いで挑まれたんですか?
事務所に入ってすぐに掲げた目標が「仮面ライダー」でした。やっぱり仮面ライダーは若手俳優の登竜門というイメージもありましたし、幼い頃から特撮系の作品はたくさん見ていて中でも仮面ライダーが大好きでした。僕がリアルタイムで観ていたのは電王からフォーゼですが、中学3年生の頃に仮面ライダー熱が再燃して(笑)。フォーゼ以降の観てこなかった作品も全て観ました。いつか演じる側になりたいという気持ちはずっと持っていました。
一番好きな仮面ライダーは?
一番好きなのは電王です。コメディー要素多めの内容で、色々なキャラが出てくるけど全員が変身するのではなく、主人公一人が何重人格にも変身する姿が好きでした。
リバイスと電王はコメディー要素や一人が別の人格に変身するところが共通しています。シリアスな場面では深刻になるのが普通じゃないですか。そんな時に、電王でいうイマジン、リバイスでいうバイスのような、ポップなキャラが空気を読まずに出てくるけど、でも嫌な奴とは思えない。そういう憎めないキャラが登場することもリンクしているし、作品においてすごく重要な場面だなと思います。
今回演じる五十嵐大二は
どんなキャラクターだと思いますか?
最初に企画書を読んだとき「主人公が悪魔と契約する」と書いてあったので「一輝は二重人格なんですね」って言ったんです。そしたら「いや、二重人格は大二です」って言われて…。「僕か!」と。読み進めて理解しました。
一つ、この場をお借りして弁解させていただきたいことがあります(笑)。1話の放送後にSNSで「大二が闇落ちしそう…!」という感想が結構あったんですが、“闇落ち”ではなく、“大二の中に悪が潜んでいる”のです。その悪魔が僕を乗っ取っているだけで、大二が悪者側になるわけではないんです。兄の一輝(前田拳太郎)に対して抱く、妬みや劣等感の小さな悔しい気持ちから生まれた悪です。でも、大二自身は一輝のことが大好きなんですよね。
悪魔のカゲロウはどんなキャラクターですか?
バイスはどちらかと言えば善良な悪魔なのでポップな明るいキャラですが、大二の悪魔のカゲロウは比にならないくらい悪者なんです。大二のほうは兄に対して抱いた劣等感やコンプレックスが積もりに積もって生まれた悪なので、危険なやつなんですよね。
本来の大二とは正反対のキャラクターなので演じるのが大変で、絶賛困惑中です。時には見た目は大二なのに中身だけカゲロウのときもあるので、二役ではなく三役です。だからその姿だけを見れば闇落ちしていると思われても仕方がないと思います。
初変身が大二ではなく悪である
カゲロウだと知っていかがでしたか?
悪者として括られてしまうんじゃないかという心配がありました。この機会に僕が2号ライダーということをアピールしていきたいと思います(笑)。
アクションシーンはどうでしたか?
アクションは基礎から学ばせていただいています。飛ばされたり、激しい動きも多いです。変身後の姿はスーツアクターさんが演じますが、大二はなかなか変身しないので僕のまま吹っ飛ばされたこともありました(笑)。受け身のお芝居も大変でした。
スーツアクターさんとキャラクターについての
相談もするんですか?
キャラクターに特徴をつけるために話し合いはよくしています。例えば、見た目だけでもカゲロウと大二の差別化はもちろんされていますが、大二からカゲロウに変わるときの合図としてわかりやすい表現を考えました。候補としては爪を噛んだり、指を鳴らしたり…。みなさんと相談しながら、最終的には監督に決めてもらってキャラクターに色をつけています。
兄役の前田拳太郎さんと実際はどんな仲ですか?
本当に兄という感じで、「拳ちゃん」と呼んで仲良くしてもらってます。撮影中以外にもずっと喋っています(笑)。趣味が似ているので好きな音楽やゲームのことで盛り上がっています。本当の兄弟のように、気も遣わないくらい仲良しです。
最後に、作品の見どころとファンのみなさんへの
メッセージをお願いします!
大二が今後どう乗り越えていくのかはもちろん、カゲロウが働く悪事の数々を見守っていただけると嬉しいです。そして大二のことを嫌いにならないでほしいです。愛情持って演じていますが、カゲロウのことが好きかと聞かれると困りますね…(笑)。
これまでは兄ちゃんとバイスの関係性についてのお話でしたが、これから大二とカゲロウのお話も展開されていくので、ぜひ楽しみにしていてください!
日向亘
ひゅうが わたる
2004年3月18日生まれ。
身長が高く、すらっと伸びた手足でスタイルが良く、男性から見ても憧れるほど男前で撮影時は見惚れてしまうほどでした。17歳の現役高校生から放たれるクールな印象と会話の安定感だけでも一つの大きなギャップですが、話せばわかる人懐っこさには思わずスタッフもほっこり。取材終了後に、忘れ物があると慌てて現場に戻った日向さん。いくら探しても見つからず、ご自身のバッグを確認していただくと…。無事に見つかりました。ご一緒させていただいた束の間を温かく感じられた時間でした。
『仮面ライダーリバイス』
テレビ朝日系 毎週日曜 午前9時 放送
出演:前田拳太郎 木村昴(声) 日向亘 井本彩花 濱尾ノリタカ 浅倉唯 関隼汰 八条院蔵人 奥智哉 西郷豊 小松準弥 田邊和也 矢紫俊博 映美くらら 戸次重幸
※Item Credit
ジャケット 77CIRCA ¥42,000
パンツ HOUSE OF H ¥32,000
その他スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:五十嵐将寿
ディレクション:半澤暁
インタビュー:山根将悟
記事:服部愛寿美/近谷奈生