杉野遥亮
ドラマ25『直ちゃんは小学三年生』
「伝えたかった想い」と直ちゃんが共鳴した
甘くてノスタルジックな“あの頃”を貴方にも―
校舎から見える「帰りの時間」の空が好きだったことを思い出す。夏の空はまだまだ陽が高く、午後3時よりほんの少し涼しい。冬になるとあっという間に陽が落ちて、劈くような寒さが隙間風となって現れる。子供の頃に感じた四季折々の香りは時に優しく、時に切なく、私たちの記憶の底に宿っている。まさか2021年になって「何でも出来るような気がしていた子供時代」をこの目に映せる日が来るなんて…。直ちゃんとともに、私たちを最高にノスタルジックな時代に連れて行ってくれる彼の話をお届けします。
ドラマ25『直ちゃんは小学三年生』
<あらすじ>
小学三年生の直ちゃん(杉野遥亮)は、金持ちで頭の良い少年・きんべ(渡邊圭祐)、貧乏でガサツな少年・てつちん(前原滉)、そして泣き虫の少年・山ちょ(竹原ピストル)といつも放課後を一緒に過ごしている。見慣れないものを拾って大騒ぎしたり、些細なことで喧嘩したり…。「今」を一生懸命生きる彼らの日常を通して描かれる、少しブラックながらもどこかほっとするヒューマンコメディドラマ。
<直ちゃん>
純粋で真っ直ぐな小学三年生。
直ちゃん × 杉野遥亮
直ちゃんは、とにかく真っ直ぐな男の子。プロデューサーさんには「杉野くんをイメージした」と言っていただいたのですが、僕自身は「直ちゃんのような人は今の時代に求められる人なんじゃないかな」と思っています。正直、最近の子供はどんな子が多いのか分からないけれど、直ちゃんは当たり前のことを当たり前だとは決めつけずに、素直に「なぜそれが起こるんだろう?」といった疑問を投げかけることのできる子なんです。
直ちゃんを演じられてみて、
杉野さん自身が学んだことはありましたか?
「学んだ」というよりは「賛同した」に近かったです。さっきも言ったように、僕自身は直ちゃんの「自分が疑問に思ったことを口にしてちゃんと人に伝える」ところや、自分の軸で生きているところなどは大切にするべきだと思っています。そういった意味では、直ちゃんから学んでいたのかもしれないです。
賛同しつつ、考えさせられた部分でもあったんですね。
今、25歳の杉野さんですが「小学三年生」に
戻れるとしたら何が一番したいですか?
一番は今回、ドラマの中で鬼ごっこやかくれんぼをしたんですが、そういった遊びを純粋に楽しみたいかな。現場はすごく楽しかったです。
共演者の皆さんの「小学三年生」はいかがでしたか?
今回、僕は直ちゃんを演じる上で、特別「小学三年生」を意識していたわけではなく、「みんなが小学三年生でいてくれたから、直ちゃんでいることが出来た」という想いが強いんです。きんべ、山ちょ、てつちん、その他の出演者の方々が“役”ではなく、本当にその人たちでいてくれたおかげで“直ちゃん”という男の子が成り立った作品だと思っています。僕、今でもみんなのことを役名で呼んでいるんですよ。渡邊くん(渡邊圭祐)のことは、もう“きんべ”としか思ってないし(笑)。そう思えるくらいに完璧な「小学三年生」でいてくれました。直ちゃんを演じる上で、「みんなに助けられました。ありがとうございました!」と伝えたいです。
「小学生あるある」が詰まった作品ですが、
杉野さんが特に覚えている「あるある」はありますか?
作中に出てくる「あるある」のほとんどを覚えています。撮影中は「小学三年生」としてそこにいるので、一つ一つの「あるある」を特別なことだとは思っていなかったんですが、冒頭の白線ゲームなどは懐かしかったです。
大人が小学生を演じるという斬新な今作。
杉野さんが個人的に込めた想いを教えてください。
一話、二話を拝見させていただいた時に「深夜25時のテレ東から光が射す」と思いました。この作品を観た大人の方って自分の小学生時代を思い出して、「どんな毎日だったかな」とか「どんな人がいたっけな」とか、そういった思い出が一瞬でもフラッシュバックすると思います。その時の気持ちって、きっとすごく居心地の良いもので、甘くてノスタルジックなものなんじゃないかな、と。この作品が、日々忙しなく動いている大人の「子供の頃に大切にしていたもの」や「大人になって忘れてしまったもの」を思い出すキッカケになってくれたら嬉しいですし、大人になった今でも「心は自由なんだ」ということを知って欲しいと思います。それって大人になると確かに難しいことなんですが、僕は一個人として「もっと自由でよくない?」と思っているので、皆さんにもそういった気持ちになっていただけたら嬉しいです。
実際に杉野さんご自身は、
直ちゃんを演じられてみて
考えが変化した部分はあったんですか?
実はクランクインの前からそういった考えがあったんです。「子供の頃は大人になれば自由になれると思っていたけど、大人になってみたら全然自由じゃなかった」と、Twitterでつぶやいたこともあって。子供の頃はお金がいっぱい貰えれば好きなお菓子も買えるし、好きなところにも行けると思っていたじゃないですか。なのに、いざ働いてお金を頂いて、出来ることの範囲が増えた大人になってみたら、なぜか満たされない。自分のやりたいことが全ては出来なかったり。そんな想いってきっと大人だったら誰しも感じたことがあると思うんです。子供の頃の気持ちを思い出してほしい。そんな想いは直ちゃんを演じる前から持っていました。
Message From 『直ちゃんは小学三年生。』
このドラマはコメディでありながら、その中に大切なものが詰まっている作品。考えさせられる部分もあると思いますし、それを皆さんがどう受け止めてくださるのかというのも楽しみです。最初は「大人が何してるの」と思うかもしれませんが、いつの間にか違和感なく作品として楽しんでいただけると思います。とにかくこの作品を観て、元気になっていただきたいです!
杉野遥亮
すぎのようすけ
1995年9月18日生まれ。
澄んだ瞳で舞い続ける様々な其儀を見つめ、
その一つひとつを審念熟慮する姿勢を忘れない25歳。
ドラマ25『直ちゃんは小学三年生』
2021年1月8日スタート 毎週金曜深夜0時52分放送
出演:杉野遥亮 渡邊圭祐 竹原ピストル 前原滉 ほか
『直ちゃんは小学三年生』
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※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:Emiy
スタイリスト:櫻井賢之(casico)
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:笹和紗