塩野瑛久
自分がどう見られるかではなく、役としてどう生きるかを大事にしている
2012年に俳優デビュー。2013年、『獣電戦隊キョウリュウジャー』で注目を集めると、映画『HiGH&LOW THE WORST』、大河ドラマ『光る君へ』など、多くの話題作に出演してきた塩野瑛久さん。最近では、ドラマ『魔物』での狂気をまとった芝居や、ドラマ『未来のムスコ』でのメロい役どころが話題になるなど、新たな魅力を更新し続けている彼が今回挑んだのは、映画『SAKAMOTO DAYS』での改造人間。演じるにあたってのこだわりや、主演を務めた目黒 蓮さんとのエピソードのほか、役者として譲れない部分なども語っていただきました。
映画『SAKAMOTO DAYS』で、坂本を演じる目黒 蓮さんを近くでご覧になって、いかがでしたか?
いやー、もう・・・ホントに再現度も高いですし、目黒さんのよさも出ていますし。なんといっても、やっぱり太っているときと痩せているときのギャップが!特殊メイクを落とした目黒さんが登場したときの、“きたきたー!”というワクワクが倍増します。
座長としての印象は?
ホントに真摯に作品と向き合い、妥協しないでやっていこうという姿勢が強く伝わってきました。たとえばふくよかな坂本は特殊メイクをしているので、言ってしまえば、ほとんど目黒さんだとわからないじゃないですか。でも、スタントの方にまかせるのではなく、ご自分で全部やられていたので。この作品を完成度の高いものにしようという覚悟を感じました。
目黒さんとのエピソードを教えてください。
目黒さんと僕は特殊メイクにすごく時間がかかるので、2人とも現場に入るのがすごく朝早かったんです。ただ、坂本は、痩せると準備の手間が減っていき、鹿島は物語が進んでいくと手が武器になっていくので、手の特殊メイクの時間が減っていくんです。だから2人とも、後半にいくにつれて、少しずつ準備がラクになっていくんです。動きに関しては、目黒さんはすごく身軽になっていくのに、僕の場合は、装着する武器が増えるぶん、どんどんどんどん動きづらくなっていくという(笑)。そんな苦労もありましたが、目黒さんとは特殊メイク同士ということで、お互いに支え合っていた感覚があります。
塩野さんが以前に受けられたインタビューを拝読したところ、「僕は欲張りなので、社会が求めていることにも、自分のやりたいことにも応えられる俳優でありたい。そのうえで、“譲れない部分”は自分のなかにちゃんと持っていたい」と答えていらっしゃいました。その譲れない部分というのをお聞きしたいなと思ったのですが。
そうですね……1つは、お芝居をするうえで、役に寄り添うということですかね。僕自身がどう見られるか……外見云々とかそういうところよりも、まずは役としてどう生きていくか。そこは絶対に譲れないと思う部分です。あとは、求められることに対してもちゃんと応えたいと言いつつ、あまのじゃくな部分もありまして。
というと?
ちょっと外れた表現をしたいという思いもあるんです。作品を作っていくうえで、監督に言われたことをそのまま表現するだけだったら、そこまでハードルを感じることはないと思うんです。でもやっぱり、そのなかに、“自分はこうだと思う”という部分とか……今回の『SAKAMOTO DAYS』でも、電車でのバトルシーンで、鹿島が坂本から蹴りを食らうという描写があって。そのままスッとガラスから離れることもできたのですが、僕は頭がガラスにめり込んでいたいなと思ったんです。だから、ちょっとだけ反動を加えて離れるというか、パキっと……なんて言うんですかね、“ガラスにひっついていましたよ”という表現を加えたりとか。
細かいこだわりが。
実際に鹿島の装填の仕組みがどうなっているかはわからないのですが、ちょっとニュアンスがほしいなと思ったところでは、いちいち“手を挙げてガシャン!”みたいなことをしたりとか。それも、なにか足したくなっちゃったからやる、みたいな直感なんです。そういうホントにごくごく僅かなこだわりが要所要所にあるので、ディテールにも注目してもらえたら嬉しいです。
あらためて、『SAKAMOTO DAYS』の公開を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
本当にアトラクションのような作品で、いろんな年代の方が楽しめる作品になっています。ぜひ、観ていただけたらうれしいです。
塩野瑛久
しおの あきひさ
1995年1月3日生まれ。
ドラマや映画と多くの作品に出られてご活躍されている中でもすごく物腰の低い塩野さん。撮影でもその物腰の低さは健在で、どんなカメラマンの要望にも快く引き受けて答えてくださる姿がとても印象的でした。またスタイルも抜群でそのお顔の小ささにも驚かされてばかりのスタッフでした。これからもどんな役にも真摯に向き合い、それでいて周囲に対する物腰の低さと丁寧さで今後のご活躍も応援しております。お久しぶりのご登場ありがとうございした!
最近の出演作に、テレビドラマでは、TBS『未来のムスコ』(‘26)、フジテレビ『嘘が嘘で嘘は嘘だ』(‘26)、テレビ朝日『魔物 (마물)』(‘25)、テレビ東京『五十嵐夫妻は偽装他人』(‘25)、映画では、『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』(‘26)、『八犬伝』(‘24)などがあり、6月19日公開の『マジカル・シークレット・ツアー』と7月3日公開の『ラブ≠コメディ』、また今秋には『すべて真夜中の恋人たち』の公開が控えている。
©鈴木祐斗/集英社 ©2026映画「SAKAMOTO DAYS」製作委員会
タイトル:『SAKAMOTO DAYS』
公開日:4月29日(水・祝)公開中
脚本・監督:福田雄一
出演:目黒蓮 高橋文哉 上戸彩/横田真悠 塩野瑛久 渡邊圭祐 戸塚純貴/八木勇征 生見愛瑠/北村匠海
©鈴木祐斗/集英社 ©2026映画「SAKAMOTO DAYS」製作委員会
※Item Credit
ジャケット¥115,500
シャツ¥69,300
ともに
(Ground Y)
問)ヨウジヤマモト プレスルーム
03•5463•1500
それ以外スタイリスト私物
※Team Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:草替哉夢
スタイリスト:能城匠(TRON)
インタビュー:林桃
記事:林桃/有松駿